朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が金正恩を初めて将軍と呼び、軍の最高司令官に就いた事を示唆した。これまで将軍の名称は金正日に対してだけだった。朝鮮テレビも金正恩が軍、党、政府の最高の地位にある事を盛んに匂わせている。
28歳の若造に金正日の全てを継ぐ事は難しいので私はトロイカ体制を予測したが見事に外れた。然しまだ流動的である。金日成の死去の時は金正日は三年近く喪に服して表に出なかった。
それに比べれば余りにも早い全面的後継である。金正日が生前に全組織に対して正恩が後を継ぐと根回ししていた結果であり当面は遺志に逆らえないので大人しく従っているのだろう。
然し軍、党、政府共に権力争いはこれから熾烈になる筈である。長男正男、二男正哲の一派は排除されていたが巻き返しがあるかも知れない。正恩がすんなり全権を掌握するとは思えない。
金正日亡き後は妹とその婿張氏が主導するのは自然である。注目するべきは張氏が初めて軍服を着て葬儀に現れた事である。軍事委員会の副委員長だったが軍を掌握したのかも知れない。軍のNO2だった李参謀長は忠実そうで大人しいから張氏に従うだろう。党と政府は元々張氏が金正日の指示の下で動かしていた。今後も正恩を補佐して実質的に牛耳ると思われる。
張氏の方針と思うが韓国に対して弔問に公式に来なければ酷い仕打ちに会うと脅している。韓国の民間人の弔問に対しては広く開放すると誘いをかけている。北はこの機会に南の援助を引き出したいのだろう。何れ日本にも声がかかるかも知れない。私は小泉元首相の弔問もあり得ると書いて校正係りと天の声に笑われたがまだ判らない。因みに小泉氏は朝鮮総連を訪れて弔意を表した。私の予測が半分当たったようなものである。

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