田中真紀子文科相が愈々本領を発揮し始めた。大学設置・学校法人審議会が認可すべきと答申した、岡崎女子大学、秋田公立美術大学、札幌保健医療大学の新設を不認可とすると記者会見で述べた。審議会決定を覆すのは異例の事であり、当事者から戸惑いと批判が噴出している。
真紀子氏は石原慎太郎氏を暴走老人と批判したが自分こそ暴走オバサンである。政務三役に何の相談も無かったというから思い付きの暴走であり我が儘お嬢さんの本領発揮である。
然し私は真紀子大臣の言い分に賛成である。三大学は何れも短大から四年制大学への昇格申請である。四年制大学は既に全国に800以上ある。この少子化時代にも毎年増え続けている。多くの大学が学生募集に四苦八苦している。私立大学は補助金が頼りの金儲けが目的であり、教育の振興とは無関係である。三大学の名前も始めて聞いた。
審議会は大学関連の委員が大半を占める。仲間意識でなあなあまあまあで大学を増やしてきた過去を、この辺で見直すべきである。真紀子大臣の言うとおり大学は量ではなく質である。四年制大学を増やす事は国庫負担と親の負担を増やす事に直結する。真紀子大臣は従来の悪しき慣行に一石を投じた。
私はこのブログで大学を十分の一に減らすべきだと主張してきた。二人に一人が大学卒と言う国は異常であり、猫も杓子も大学に進学して親にタカって遊びまくる。そのくせ学力は中学生並である。アメリカも大学の数は日本並に多いが、入学は易しくて卒業は難しい。日本は入りさえすれば誰でも出れる。かくして学卒の偽エリートが同世代の半分を占める。エリート意識が邪魔をして就職のミスマッチが起きる。エリートは何処の国でも国民の一割以下である。
準備をして来た三大学と受験生には晴天の霹靂だろう。真紀子大臣もせめて来年からの改革にするべきだという批判は多い。然し来年は民主党政権は終わって真紀子大臣も只の人になる。権限のあるうちにやって貰いたい。

4