物質と精神のテーマは疲れるが、これを書き始めると必ず書き残したことが出てくる。だから続編を書かざるを得ない。宇宙は明在系と暗在系が一体不可分の関係で併存していると物理学者の権威であるボーアは言うが、これすなわちこの世とあの世が表裏一体で併存するということである。然し正直言って我々素人にはよくわからない。あの世は目に見えないからである。ボーアはあの世は死後行くところではなく常に在るものだという。
よく考えてみると人間の目に見えることは極々限られている。人間にはマクロの世界もミクロの世界も実眼では見えない。一部の科学者が宇宙望遠鏡や電子顕微鏡で見るだけである。全ての物質は素粒子からなるが素粒子も目に見えない。素粒子は原子より小さい単位でクオークなどのことである。量子力学とは素粒子の物理法則を研究する力学で20世紀に入ってから確立された。それまではニュートンの古典力学が科学の常識だった。目に見える物質の運動法則はニュートンの言う通りで、リンゴが木から落ちるのは万有引力に因るものだった。然し素粒子の運動法則は何でもありでニュートンの法則は通用しない。揺らぎであり、ファジーであり、トンネル効果であり不確定原理であることが証明された。ニュートンが語ったように学問は子供が大海を前にして渚で遊ぶようなもので、人間の科学など無力で宇宙は謎だらけだという自覚が大切である。
私にとって最大の謎があの世と霊魂の存在である。どのように科学的に解釈してその存在を納得出来るのかで色々苦しんできた。量子力学のお蔭でどんな非常識なことも信じられるようになった。何に例えれば解りやすいのか色々考えたが、まず毎日観るテレビがある。電波は電子の波動であるが目に見えない。チューナーで周波数を合わせると映像や音声となって見えるようになる。天の声も虫の知らせも宇宙意識も全て粒子の波動でエネルギーを持っている。気功の達人は手を触れずに相手を投げ飛ばす。精神もエネルギーを発している証拠である。霊魂の存在を霊視で観る人もいる。周波数さえ合えば目に見えないものが見えるのである。
人間の右脳には凄い情報と能力が眠っている。人類発祥以来の歴史と英知と集合的無意識が畳み込まれている。これを活用すれば超能力も発揮出来るのである。
我々が生きているのは今の一瞬であって数分後は死ぬかもしれない。つまりこの世の実態は空であり形あるものは何時かは必ず滅する。般若心教が色即是空、空即是色、不生不滅、不増不減と教える通りである。この世は永遠ではない。永遠はあの世にある。人間の本質は直ぐに滅びる肉体ではない。永遠に存在する霊魂にある。いやあ又疲れた。
親友の元警察署長が「物心」を読んで電話をくれた。相変わらず疲れると文句を言うが、それよりこんなブログを書ける私に痛く感動した様子である。吉野家の事から、犬の爪の話など私のブログは千変万化で誠に幅が広い。量子力学のように何でもありである。

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