国際サッカー連盟(FIFA)の副会長や理事ら11名が賄賂を受け取ったとして米国司法当局から起訴され、FIFAの倫理委員会は11名の幹部を活動停止処分にした。FIFAは1904年に設立され現在209の国と地域が参加している。ワールドカップなどの国際大会を主催し、開催地は理事会が決めている。
FIFAの本部はスイスのチューリッヒにあるが、スイス当局に依ればその総額は180億円に上るとされているから桁違いである。中南米などでの国際大会を巡ってスポンサー権や放送権で便宜を図った見返りに企業幹部などから賄賂を受け取った疑いである。
FIFA は79歳のプラッター会長が17年間にわたって君臨しているが、次期会長選挙でも5選されることが確実視されている。権腐10年と言うからFIFAが相当腐敗していたことは間違いない。欧州サッカー連盟は会長ら幹部の交代を要求して会長選の延期を求めている。
プラッター会長は米国とスイス当局による捜査はサッカー界から不正を根絶するのによい事だと歓迎しているが、自ら不正防止の取り組みを指揮する意向でありプラッター体制批判をかわす狙いだろう。
米国とスイス当局はこの捜査は始まりに過ぎないと述べ、今後は過去の会長選での贈収賄にも及ぶとされるからプラッター会長も決して安泰ではない。必ず自分もやっているに違いない。
サッカーは全世界で一番人気のあるスポーツである。それを牛耳るFIFAの存在は元々胡散臭かった。この際徹底的にFIFAの改革を迫るべきである。

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