訪米中の安倍首相の首脳外交は実に精力的である。安保理改革を目指すドイツ、ブラジル、インドの首脳と会談して安保理常任理事国入りを目指すことを再確認の上、返す刀でアフリカ諸国の首脳会議に臨んで日本がアフリカ支援にこれまでの3倍も注力すると訴えた。
安保理改革にはアフリカ諸国の賛同が不可欠である。積極的にアフリカに進出した中国に遠慮してアフリカ諸国は日本の常任理事国入りに反対だった。上記4か国の提案はアフリカ諸国の反対で廃案になった。
アジア唯一の常任理事国である中国にとって、日本の常任理事国入りは何としてでも阻止したい問題である。アフリカだけでなく中南米の小国にも手を出して安保理改革反対派を増やしている。中国の経済が低迷する今こそ日本が巻き返すチャンスである。
中国は世界の二大大国であると自慢しながら都合のよい時だけ途上国の代表の顔をする。然し中国のアフリカや中南米に於けるインフラ整備は質が悪いしひも付きである。ほとんどの場合労働者も中国から派遣する。日本が途上国に対して質の高いインフラ整備に乗り出せば巻き返しは可能である。
中国とロシアが安保理の常任理事国で拒否権を持つ限り安保理が機能しないことは明白である。何故このことが理解出来ないのか不思議である。英米仏も安保理改革には後ろ向きである。自分たちの特権が侵されるのが嫌なのだろう。特に第二次大戦敗戦国のドイツと日本が常任理事国になることに抵抗があるのだろう。
戦後70年も経つというのにいまだにロシアや中国は戦勝国だと喚いている。この70年間にロシアと中国が多くの国に侵略して世界平和を乱してきた。そんな国が常任理事国とは笑わせる。

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