フィリッピンのドュテルテ大統領が訪日して安倍首相と会談した。天皇陛下との会見は三笠宮急逝のためにキャンセルされた。氏はご機嫌で帰国した。暴言王と言われているが根っからの親日家である。氏が長年市長を勤めたダバオ市は戦前多くの日本人が住んで市の発展に尽くした。氏は日本人に感謝して私費で日本人の慰霊碑を造った。
ドュテルテ氏は演説で日本を褒め称えた。一方アメリカに対してはフィリッピンを鎖につないだポチとして扱ったと述べ米軍は2年以内に出て行ってほしいと述べた。
氏の反米感情は人権無視の麻薬取り締まりに対する米政府の批判だけに拠るものではない。フィリッピンがアメリカの植民地時代から骨身にしみたものである。
アメリカは大金を投じてフィリッピンに米軍基地を造り、経済支援をしてきた。その恩を忘れて反米に走るドュテルテ大統領には飼い犬に手をかまれた思いだろう。
私は現役時代米軍にバイクを売るためスービックやクラークの基地を訪問した。彼らはフィリッピン人を土人扱いしているのがよく分かった。現地人も皆米軍を嫌っていた。
日本人は台湾統治といい、フィリッピン移住といい常に現地人との共存共栄を図ってきた。だから台湾やフィリッピンに親日派が多いのである。ただし朝鮮人だけは日本政府の公平な統治にも拘わらず日本の併合に反発して半日派になった。アメリカはこの辺のところを十分に反省するべきである。
ドュテルテ氏は中国から2兆円に上る経済支援を獲得した。日本からも相当の支援を得た。両国を天秤にかけて支援を競わせている。暴言王も中々の策士である。

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