私は紀州の田辺市で高校時代を過ごした。紀州田辺のドンファンが変死したと言うので一瞬自分のことかと思ったがそんな筈はない。私には数十年間も彼女がいないししがない年金生活者である。
紀州のドンファンと呼ばれる野崎さんは77歳で資産50億円と言われ目下55歳も年下の美人妻と暮らしていた。主として金融業と不動産業で稼ぐというから金貸しだろう。中学卒の貧相な爺さんに嫁ぐ22歳の女は金が目的以外にはありえない。事実新妻は結婚直後に2億円を要求したという。今も毎日100万円の小遣いをもらっていた。
ドンファンは無類の女好きで美人を口説くことが人生の目的だと公言していた。今まで4000人に30億円も費やしてきたという。バツ三の爺さんがずっと独身だったのには何故急に結婚したのか、たぶん旨く誑し込められたのだろう。
結婚僅か3か月後の変死で死体から覚醒剤が検出された。警察は殺人事件として捜査を開始した。ドンファンはミニダックスの愛犬に資産を譲ると公言していた。その愛犬が苦しみながら急死した。これも覚醒剤を呑まされたのだろう。
死亡時家にいたのは妻と家政婦だけである。どう考えても美人妻が怪しい。葬式では美人妻に対して怒号が飛んだという。女は恐ろしい。ドンファンでなくて良かった。

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