今年の暮れも押し詰まった。後5日で新年である。何事も初めがあれば終わりがあり、終わりがあれば始まりがある。特に何の感慨もない。
今年は最悪だった。私のガンが見つかった。女房の認知症が始まった。愛犬ナナが死にかけた。全て老いの所為だから嘆いても仕方がない。従容として受け入れるしかない。
私の老人ホームは平均年齢85歳である。半分以上が認知症で半分以上が車椅子である。ゴルフは当面休みだが車椅子も要らず未だに車を運転するのは私だけである。仲間に比べれば幸せな方である。
私は孔子の教えに従い50歳を契機に人生の目標を「美しく老いること」と決めた。最近鏡に映るわが顔は決して悪くない。81歳とは思えないほど若い。内面の美しさが現れたと自負している。
私は毎日頭を駆使して勉強しているから絶対にボケない自信がある。総合的な判断力は今が最高だと思っている。女房はパーキンソン病の薬の副作用で斑ボケになって可哀想である。女房は高校で3年間も同じクラスだったので彼女の頭の良さはよく知っている。弟は秀才で九州大学の名誉教授である。
来年は東京五輪を観れれば思い残すことは無いが犬達と女房が心配である。何とか犬達を看取って死にたい。

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