アフガニスタンで医療のみならず用水路を造って農業振興に貢献してきた医師の中村 哲さんが銃撃されて死亡した。痛恨の極みである。子供を虐待死させる親に対すると同様に腹立たしい。
中村さんは九州大学医学部を出て日本で医療に携わってきたが、たまたま訪れたアフガンの惨状に衝撃を受けてボランティアで医療を始めた。然し病気の根源が貧しさにあると悟って農業振興に取り組んだ。自ら鍬を振って用水路を造り膨大な農地を造り人々に仕事と収穫を齎した。
犯行はイスラム過激派によると思われるがタリバンが中村さんだけは絶対に襲わないと逆の犯行声明を出した。タリバンにも信頼される中村さんは大したものである。多分イスラム国の残党の犯行だろう。イスラム国のメンバーは外国人が多数なのでアフガンのことなど考えない。日本人なら目の敵である。
国連を始め世界中で中村さんの死を悼む声が高い。天皇陛下もアフガンのガリ大統領も安倍首相も声明を出した。独りの73歳の老人医師がこれほど大きな仕事ができるとは驚きである。
来年はノーベル平和賞を授与されるかもしれない。

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