長崎県知事選に於いて与党推薦で農水官僚出身の若い橋本候補が、野党推薦の還暦前の副知事中村候補に大敗した。長崎県は衆院4人、参院2人ともに民主党議員であり、かっての自民党王国から民主党王国に様変わりしたと思っていたが、とんでもない早とちりであった。世論と言うのは実に移り気な儚いものである。
民主党大敗の最大の原因は鳩山党首と小沢幹事長の政治と金の問題である事は言うまでもない。事実投票者の4割がこの問題を考慮したと述べている。うんざりした選挙民は民主党にお灸を饐えたのだろう。第二の敗因は脱官僚と言いながら農水官僚を候補に立てた事である。官僚の中でも農水省官僚ほど無能な輩はないと思う。何を好き好んで農水官僚を選んだのか理解に苦しむ。福田衣里子さんのような一般市民を起用すればよかった。第三の敗因はプロレスラーの大仁田厚に浮動票を攫われたからである。得票差が8万表だったが大仁田氏が7万票近く獲った。ファイアーかなんか知らないが大仁田氏には議員に相応しい知性も教養も無い。東国原氏や森田氏の二匹目のドジョウを狙ったのだろうが選挙民もそれほど馬鹿ではない。自民党議員だった大仁田氏は自民党に見切りをつけて知事選に転じたが結果的には自民党に貢献した。
これで参院選の行方が心配になってきた。党首と幹事長を挿げ替えなければ民主党は勝てないかもしれない。国民の不信を買えば小沢氏の豪腕も通じなくなる。反小沢の7奉行が一致団結して小沢支配からの脱却にに動き出すかも知れない。岡田、前原、野田、仙石、枝野、玄葉等の面々が渡辺黄門の下に結束して党首候補を決めれば面白い。
菅氏が後継ならすんなり行くかも知れないが賞味期限が切れ掛かっている。いっそのこと原口、細野まで若返りを図ればイメージが一新するだろう。

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