大関白鵬が今日も勝って二場所連続優勝を決め、横綱昇進を手中に収めた。久し振りの新横綱だから目出度い事ではあるが、又もモンゴル出身となると素直に喜べない。
昔から横綱の事を日の下開山と呼ぶから日本人で無ければしっくりこない。
東西横綱が外国人で占められるのは日本国開闢以来の事であり、観方によっては歴史的屈辱と言う事になる。国際化の時代に偏狭なナショナリズムは頂けないが、第三の蒙古来襲の様な錯覚に陥る。当分モンゴル出身力士の天下は続きそうである。
然し無敵を誇った朝青龍が立て続けに敗れたところを観ると何となく安心した。憎らしくなるほど強かったふてぶてしい朝青龍が三連敗するとは、 彼もまた人の子だった。今場所の相撲を観る限り主役は完全に白鵬に取って代わられた。やはり天下は果敢無いものである。若し来場所朝青龍が復活すれば彼の強さは本物である。
モンゴルの首都ウランバートルの反応は4年前の朝青龍の時と比べて極めて静かだと言う。どうやら白鵬が最近日本人と結婚した事が原因らしい。相撲に強いモンゴルのDNAが日本に移されると心配する市民の声が国民感情を代弁している。逆に日本人に取っては白鵬は半分日本人になったようなものだから朝青龍に対するよりも声援が多いと思う。どこの国民にも愛国心はあるものである。

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