「そら何をすんねん!」は怒りばかりではない。時には賛辞であり、時には敵視であり、時には諦念もしくは憐憫である。
言葉遊びをするなら、
賛辞=喜
怒り=怒
諦念・憐憫=哀
である。この伝からすると、残るのは「楽」なのだが、敵視はいかように頑張っても「楽」なはずはなく、
敵視=憎
であり、
「そら何をすんねん!」はつまるところ「喜怒哀憎」であって、七割五分が妄念なのである。僕は、なんといやはやな人間であることか。ふうっ。
因みに、「そら何をすんねん!」の@は2009年の7月、たくらだ堂〜118〜である。約半年ぶりの喜怒哀憎である。
では、そんな「喜怒哀憎」の近々の交々である。
■怒!■
昨日、3月20日(土)、これまでに5度の来日公演を果たしているアメリカのダンスエンタテイメント『バーン ザ フロア』を観に行った。残念だが、ショー自体は僕の期待に応えたものではなかった。無論、それを超えることも――from ブロードウェイに言いも言ったりだが。
‘怒り’はそれではない。観客の「手拍子」だ!
1曲目からそれは起きた!テンポの良い、激しいダンスナンバーだったのでついだったのだろうが、僕には耳障りでしかなかった。
その手拍子をした奴らに言っておくが、当然、演出に君らの手拍子は入ってない!
そして、拍子=リズムを刻む為のドラムはステージ上に2台(2ドラム)もある!
手拍子は不要で邪魔だ!
曲がテンポを変えスローになる時がある。手拍子は疎らになり、明らかにテンポがずれるものもある!
曲がブレイク(ストップ)する時がある。当たり前だが、それを予測できなくて手拍子が続く。演出意図はそこで沈黙、もしくは無音だ。その中で、しかしダンスは続くという予定(演出)だ。それが台無しだ!!!
それに、日本人のリズム感覚は‘頭打ち’=4拍子なら、1と3で手拍子。ところが、このショーの曲の多くは‘裏打ち’=2と4で手拍子なのだ。もう、無残なことになっていた!4ビートも音頭という惨憺ぶりだ。
無論、出演者やスタッフにすれば、観客がノッて手拍子ぐらいすることは、こんなショーである以上、予測の範囲であろうし、その期待もあろう。増して、今日は手拍子が起きなかったとなれば、それは客を乗せられなかったわけで、失敗だとも言えるし、反省すべきことと捉えられることでもある。それは判っているが、音楽ライブやコンサートで開始早々、1曲目からスタンドするアホども――お前らの興奮は予定調和か!何でいきなり立てるねん!客もそのイベントの一要素としてその場を盛り上げる必要性があるが、それには順序ってものがあるだろ!会場が、演奏が、そしてミュージシャンが段々熱を帯びて、興奮がある域に来た時に立てよ!――と同じ無意識、自己満足を感じ取って、怒りがぁぁぁああぁぁあぁあぁ!
しかし、最後のナンバーではダンサーも客席に降りて、一階席の客の殆どが立ち、手拍子が会場に溢れ、アンコールが続いた。僕は二階席(それでもS席で11500円!)だったが、そこは観客のひとりとして感謝の意味も込め、素直に手拍子と拍手を送って来ました。
■怒!■
その放送局へは、梅田のそこに新社屋が出来てからほぼ定期的に行っている。仕事で行くので出勤だ。その時僕は車で行くので、地下の駐車場を利用させて貰う。そこには、全部で40台近くを収容できるのだが、中継車や重役車の分もあって、タレントやスタッフが利用できるのは12、3台分だろうか。実はその他に観覧車式(?)の駐車スペースもあるが、今回はそれは関係がない。
で、そちらの12、3台分のスペースは確か4本の柱で区切られていて、柱と柱の間に2台駐車できるところもあれば、3台のところと1台のところもある。
駐車は運転手が何処へしても良い訳ではなく、駐車場員の指示に従わねばならない。問題はその指示だ。そして混んでいる時もそうでない時もある。問題は混んでいない時に勃発する!
例えば、僕の前に1台しか停まっていないのに、駐車場員はその横に停めるように指示をする。しかも、それがしばしばだ!
逆もある。僕の前に1台も無くて、仕事を終えて戻ってきたら、もう1台が僕の横に停められている。他に車は無い。
その駐車場の1台分のスペースが狭いということが僕に怒りを感じさせる大きな要因ではあるが、通常の判断としてあの駐車場の係員達のそれ、判断はおかしい。いや、間違っている!
絶えない交通事故の現状に「車が2台あれば交通事故は起きる」と言った人がいたが、その2台が近ければ近いほどその確率は更に高まる。横へ停めようとすれば当たる確率は増える。他が空いているのだ。出来るだけ間を空けて駐車させて行き、その空きが無くなったら、間を詰めて駐車させる、というのがあるべき判断であろう。駐車場の運営と管理を預かる者なら、軽いとは言え衝突や接触は利用者のためにも少なくしようとする配慮が不可欠だ。あの係員達はその配慮を欠いている!いや、何も考えてないのだと思う。
しかも、狭いからドアを僅かしか開けられない。当然出にくいし、入りにくい。無論、隣の車が近いから、その時にもドアが当たり易い。
1台ずつ、間を空けて置き、それで詰まってきたら、間に入れて行く。競馬のゲートインと同じ方式だ。あれだって馬の精神状態を少しでも良好に、平静に、他の馬の影響を出来る範囲でいいから軽減するようにと言う配慮であるはずだ。
その配慮を望むのだが、望むべくもないから、今度言ってやる!いや、言わせて頂きます!
■哀・憎!■
『S−1』があった。ご存知でしょうか。賞金総額2億2千万円!
その内訳は、月間チャンピオンにその都度1000万円。年間チャンピオン(グランプリ)に1億円。
映像、漫才、コント、ピン・・・・何でもありの笑いの総合格闘技と銘打っている。
3月18日、金曜日の夜、生放送(日本テレビ)でその第一回のグランドチャンピオン大会が行われた。その場に勝ち進んだのは、毎月の優勝者11組と敗者復活1組と、何故かM−1、R−1、キングオブコントの各優勝者の計15組。
その15組が3つのブロックに分かれ、各ブロックのトップ3組が更にネタ披露、グランプリが決まるという方式だ。
▼Aブロック▼
○はんにゃ (敗者復活枠)
○河本準一 (7月チャンピオン)
○タカアンドトシ (1月 〃 )
○浅越ゴエ (4月 〃 )★
○東京03 (キングオブコント優勝)
▼Bブロック▼
○千原ジュニア (10月チャンピオン)
&ケンドーコバヤシ
○中川家 (11月 〃 )
○NONSTYLE(6月 〃 )★
○トータルテンボス(3、5月 〃 )
○あべこうじ (R−1優勝)
▼Cブロック▼
○TKO (9月チャンピオン)
○陣内智則 (12月 〃 )★
○なだぎ武 (2月 〃 )
○山田與志 (8月 〃 )
○パンクブーブー (M−1優勝)
結果は★印の3組が決勝へ勝ち上がり、最後はNONSTYLEが1億円を手にした。
賞金の凄さや、携帯で見て投票という今時さ、そして何でもありの懐の広さなど、耳目を集めたが、僕はその賞金に格別な感情を持った。敵視と憐憫である!
そのことは、「今度月額1000万円の賞レースがあるそうだ」とまだ噂の段階から、業界のあちこちで耳にした。曰く、
「価格破壊だ!」
「暴挙だ!」
「勘違いしてる!」
「笑いを愚弄するものだ!」
「金持ちの道楽だ!」
そのどれもに賛同し、出来るなら実現がならないことを願った僕であった。しかし、孫正義により、笑いは金で買われた!
因みに『S−1』のSは主催するソフトバンクのSだというが、いや、孫のSであろう。
何故、彼は、もしくはソフトバンクはこんなことを始めたのか。絶対に言えることは初めにお笑いありきではなかったことだ。当たり前に初めに儲けありきであったはずだ。勿論、企業としてその姿勢は正しい、全うだ。しかし、お笑いをその道具にして欲しくは無かった。
よしんば、お笑いのために、芸人のためにということであったとしても、いや、それならば一層1億円は無い。身に合わない金は身を滅ぼす元だ。そんなことは金のことをよく知る孫氏なら危険なくらい知っているはずだ。
社員の誰がその案を上奏したのか。いずれにせよ、佞臣のおもねりに暗君が乗った図だ。いや、暴君発かもしれぬ。
2億2千万円と言う賞金はエントリー作品を携帯で見る為の料金や投票の際の利用料であっという間に償却されたそうだ。この循環システムの駒にお笑いがされ、利用者がされたわけである。
これを芸人の側からみるなら、有難い話で、乗るに越したことはないということであろう。無論、「1億円て!」と突っ込みながらである。
その前に、大きく、確実なネタ発表の場である。そこに1億円だ、利用しない手はない。
だが、みすみす1億円に釣られてやるのもという自負なり意地は欲しい。だからわざと持ち番組の編集モノを出したり、軽いドッキリをやったり、イベントで使用した映像を出したりという、言わば、「こんなものでも1億円くれるんですね、芸人舐めたらあきませんよ」とでも言うしたたかな考えで出品したということもあるかもしれないが――無論、これは僕の故意と好意の裏読みである――出すかどうかをまず問題にしたい。
一方で、しっかり1億円を獲りに行くという挑み方もあるとは思う。現にそういう意志で臨んだと思われるコンビや芸人さんもいた。しかし、それには意図と意志が要る。
結果、グランプリはNONSTYLEに!
ふたりの「カクテル」も「愛のカタチ」も意欲といい出来といい文句ないが、ただ、ただ・・・あれに1億円の価値があるとは・・・・う〜ん、言えるのだろうか。これはNONSTYLEの優勝にケチを付けようというのではない。譬え優勝者が誰であろうと、1億円という賞金に納得がいくのだろうかという恐らく誰もが感じる疑問の表明だ。
と言いながら、僕自身にもその疑問の正体がはっきりと見えていない。そこを敢えて文字にすると、
「S−1が何で出来ているかと言えば、(1億円という価値)と(作品の出来)と(1億円を出した者の意志)だと言えるのではないか。捨象すると(価値)と(出来)と(意志)の相関関係と言うことになる。この場合、要素が3つなのでその相関図は必然として三角形になる。三角形は常に安定するものなのだが、この三角形が安定していない。それが3つの要素の距離と云うようなことではなく、各々の辺が直線でなかったり、おぼろげだったり、一方的だったり、、、、、」
頑張って書いてみたが、やはり見えていない。
そこで、アホほど判り易く例えるなら、
「無茶苦茶旨いトロがあるとする。皆が私も是非食べたいと、結構高いお金を出して食べている。無論、どの人も、これは旨いと言って盛り上がっていた。そこへとある金持ちが現れ、そんなに旨いなら私もと言って、1億円を出してそのトロを注文、そして食べた。無論、その金持ちも旨いと褒めたが、なんだかその場は白けてしまった」
・・・・・まだ違うか?
畢竟、この『S−1』、僕には金持ちが金に飽かせて貧乏人を指嗾し頤使してるとしか見えない。
残念なり。
そして僕は放送作家だ。お節介と言えばこれ以上のお節介は無いし、自分が住む世界のルール無視と言えばこんな呆れた話も無い。しかしそこを僕は言う。同業者の中にこの暴挙に加担した者がいる。テレビ番組だし、バラエティだから構成(作家)が入っているのは当たり前だからだが。
上のような、この僕の哀と憎から忖度して、彼ら数人も今回、普段は感じないモノを感じて仕事を受け、力を注いだと思う。そして僭越で不遜であるが、年上で、同業者としても先輩だから、いや、彼らが先輩でも今回は言うが、その時、何か自分を殺したり、抑えたり、諦めたりした部分があったと思う。それを是非、洗い出す機会を自分自身に与えよ、と。
無かった人は、そのままのうのうと仕事を続けてくださって結構です。
※ここで、非常に個人的な理由から書いておくことがある。その理由は書かないが、誤解を産まないための処置だ。
――「S−1」に対する上記の文章は、「S−1」が行われた2日後の3月20日に既に書いたものである――
ところで、「S−1」はどこかの芸能プロダクション、或いは興行会社に所属した芸人でなければエントリー出来ないルールだ。ので、僕は出品できないが、もし出品するなら、と、出品しない方が良いみたいなことを言っておいてこう言うのも矛盾ではあるが、仮の、敢えての、もしもの、譬えで、こんなモノを出すだろう。
=作品名『くじ』=
――ここは死刑執行室。
制服姿の4人の執行官(刑務官)と、手錠を掛けられ、
顔には袋を被せられ、首には既に縄が掛けられ、
割れる床の上に立たされている死刑囚がいる。
尚、4人の執行官の内ひとりは上官。
――執行官の後は壁で、そこからは執行の為の3本のバー
(取っ手)が出ている。いよいよ執行だ。
上官「それでは、只今より執行する。位置について!」
――3人の執行官(A、B、C)それぞれが、
今並んでいた順に下手から、A、B、Cの順で
バーの1本ずつに着く。
上官「いいか、では、用意!」
――3人の執行官、バーに手を添える。そして、上官が
今まさに次の号令を掛けようとした時!
執A「あ、すいません!」
上官「何だ、これからって時に!」
執A「いえ、これ場所代わって貰っていいですか」
上官「何故だ!」
執A「いえ、今日は何だかここが当たりみたいで」
上官「当たりって何だ!」
執A「ダメですか?」
上官「まあ、いいだろう」
執A「有り難うございます。
じゃぁ、どれにしようかな?」
――執A、別の2本のバーのどちらにするか迷う
執B「おい、早くしろよ」
執C「悪いけど、俺は、代わらない方が良いと思うよ」
執A「え、そうですか。そうか、う〜ん?」(迷う)
上官「おい、早くしろ」
執A「そう急かないで下さいよ。
そっちは号令掛けるだけでいいんでしょうけど、
こっちはこの3本のうちどれかでこの床が割れる
ことになってるんですからね!当たりを引いたら
目覚めが悪いというか、嫌でしょう!」
上官「だから、そこを誰が直接手を下したか判らないよう
にこうやって3本にしてあるんじゃないか。
なのに、お前みたいなことを言い出したら折角の思
いやりが水の泡だよ」
執A「でも、バーを下ろすこっちの身にも
なって下さいよ!貧乏くじって言ったって、世界で
これほどの貧乏くじもあったもんじゃないですよ!
ねえ、塚腰(C)さん」
執C「どうかな?」
執A「あれ?違います?
じゃ、塚腰さんは世界一の貧乏くじって何だと
思うんですか。
あれ、大喜利みたいになってきてますね。面白ろ。
で、どうです?」
執C「世界一の貧乏くじな、北朝鮮に生まれることかな」
執A「うわ、辛口!っていうか、結構グローバル!
世界を見てますって感じですね!いいすね。
じゃ、ついでに、北村(B)さんはどうですか?」
執B「何が?」
執A「貧乏くじですよ、世界一の」
執B「ああ。それなら、まあ、この仕事を選んだ事かな」
執A「うわ、暗っ!自己否定じゃないすか。だったら、
北村さんこそ、更にどのバーを選ぶかは重要じゃ
ないですか!」
執A「先輩と話してたら損しますわ!
じゃあ、この際だから、
刑務長(上官)にも聞きますよ!
世界一の貧乏くじ!」
上官「お前を、部下に持つことだよ」
――急にバーを選び出すA
執A「どれにしようかなっと」
執B「じゃ、真ん中で良いだろう!」(邪魔臭そうに)
執C「いや、今日は、こっちだな」(別の1本を指す)
執A「ええ、ほんとですか!」
上官「早くしろ!」
執A「判りました。じゃ、ここで」(真ん中に決める)
上官「そこでいいんだな。では、位置について!」
――執Bは最上手の、Cは最初にAが受け持って
いたバーの前に移動
上官「用意!」
――と、再びA!
執A「あ、すいません!」
上官「なんだ、またか!」
執A「やっぱり、代えます」
上官「何だよ。じゃ、これ(最上手)だな」
執A「はい。いや、ちょっと待って下さい」
――まだ迷う、A。
と、その時、死刑囚が、自分で顔の袋を取って叫ぶ!
死刑囚「いい加減にしろ!」
4人「わっ!」(驚く)
死刑囚「さっきから聞いてりゃ、どれが当たりだとか、
貧乏くじだとか、一番の貧乏くじは俺だよ!」
執A「いや、あなたは、自業自得・・・」
死刑囚「やかましい!いいか、そんなにどれが当たりか
知りたいなら俺が教えてやるよ!先ず、これ!」
――と言いながら、最上手のバーを下ろす死刑囚。
しかし、床は開かない。
執A「うわ、やっぱりこれで良かったんだ!」
死刑囚「次、真ん中!」
――今度は真ん中のバーを下ろす死刑囚。
しかし、またしても床は開かない。
執A「うわ、これも!ということは!」
死刑囚「最後!」
――死刑囚、最下手のバーを下ろす。
ガタンと言う音がして、床が開く!
4人「おー!」(溜息のような)
執A「わ、やっぱりこれだ。僕の勘は正しかったんだ!」
死刑囚「いちいちうるさいんだよ!」
執A「すいません」(小さくなる)
上官「スイマセンじゃなくて、これどうするんだよ。
バー下りてるし、床は開いてるし!」
死刑囚「いいよ、今日は俺が貧乏くじ引いたんだから!」
――と言うが早いか、ロープを首に巻いたまま
床に開いた穴に飛び込む死刑囚!
次の瞬間、
ゴキッという骨の折れる音がしたかと思うと、
目の前のロープがビーンと張る!
――穴に向かって手を合わせる4人。
―END―
とか、或いは、
=作品名『恋人たち』=
――駅の改札を出てくる若者。携帯で話をしている。
「え、マジかよ!笑える。ははは!
だから、俺じゃないって。て言うか、俺か」
――どうやら他愛もない話らしい。
そのまま駅を出た彼は携帯で話をしながら
一瞬たりとも耳から携帯を離すことなく、
何処かへ向かって歩いて行く。
――すると、彼の前方や横で次々と事件が起こる。
或いは、既に起こっている。
――例えば、
〜小さな女の子が泣いている。
〜お婆さんが大きな荷物を持って歩いている。
重そうだ。
〜自転車に乗ったお爺さんが転倒、
自分で自転車を起こそうとする。
――しかし、若者は携帯をやめない。
そして一切を見ようともせず歩いて行く。
勿論、気が付いてないのかもしれない。
――更に、
〜男の人が腹を刺されて血を流している。
〜車が街路樹にぶつかって、運転手がハンドルに
もたれ込んだまま、クラクションが鳴り続けている。
〜車椅子の人がひったくりされる。
〜女の子がレイプされそうになっている。
――しかし、若者は何の行動も起こさない。
携帯で話しながらさらに歩いて行く。
「だから、明日の方がいいって。ダメ?
そうか、仕方ないな。じゃ、貸しひとつな。
うん、それで勘弁してやるよ。
優しいだろ、俺。ははははは!」
――しかし、彼の周りで事件や事故は続く。
〜子どもたちが亀を苛めている。
〜お魚をくわえたドラ猫を
サザエさんに似た人が追いかけている。
〜イリオモテヤマネコがワナに掛かっている。
〜町娘が倒れ、懐からお金を出し、
「これを仕事人さんに!」と言っている。
〜あの赤坂君(特別出演)がふらふらと歩いている。
〜そごうの外商員と思える男が、80歳ぐらいの
認知症とみえる女性に何かを売りつけている。
〜菅谷利和さん(友情出演)が「俺じゃない!」
と言いながら、男達に連れさられようとしている。
〜キリストが民衆を集めて何か
話を始めようとしている。
――しかし、それでも若者は足を止めない。
携帯も止めない。笑いながら歩き過ぎて行く。
――そして、事態は遂にパニック映画の様相を呈し、
カタストロフィが勃発する!
〜ジャンボが墜落。地獄の惨状が目前に!
助けを呼ぶ声があちらこちらから!
〜結構大き目の隕石が落下!家屋崩壊、火災発生!
助けを呼ぶ声があちこちから!
〜地震発生!地面が割れ、ビルが倒れ!
助けを呼ぶ声があっちこっちから!
〜そこへゴジラ出現!
逃げまどう人々!阿鼻叫喚地獄!
助けを呼ぶ声は・・・もう聞こえない。
――そんな中、若者はあるマンションの前へ。
「着いたよ。そうさ、もう君のマンションの
前にいるんだよ!」
――マンションから女の子が出てくる、
若者の彼女のようだ。
「わ、ホントだ。
それならそうと言ってくれたらいいのに!」
――甘える彼女。と、彼が何かに気が付いた。
「あれ、髪切った?」
「え、判る!そうなの、でも1センチほどよ。
よく判ったわね。流石、リョウジね!」
「そうさ、この世に僕ほど気が付く人間はいないね」
「ホント。ははははは!」
「ハハハハハ!」
――ふたりはこれから楽しいデートだ。
〜Fin〜
とかね。
だったら、後のほうは製作費に1億円以上掛けて、賞金貰っても赤字だぐらいにしてやろうか。
何の意地? 何の意味? 何の得?
■喜!■
ボクシングの亀田ジムの五十嵐紀行会長が28日、東京都内で会見を行い、WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)と亀田興毅(亀田)の再戦の要望書をWBCに提出する意向を示した。
(3月28日・デイリースポーツ)
はははは!やってくれます、亀田ジム。
当日のお父さんもやってくれたけど。
でもちょっと悲しいかも。
■怒!■
亀井静香郵政改革・金融相が出した郵政改革法案。
▼組織全体を今の5社体制から3社体制にし
▼政府出費率は重要決議への
拒否権を行使できる3分の1超(変更せず)
▼ゆうちょの預入限度額を1000万円
から2000万円に
▼かんぽの生命の保険上限額を1300万円
から2500万円に
▼5年以内に上場
と言うのが骨子。
しかし、
〜3月25日・フジサンケイビジネスアイより〜
これに、銀行や生命保険業界からは、一斉に「民業圧迫」との反発が巻き上がった。特に郵便局と競合する地方金融機関からは「肥大化する日本郵政に押しつぶされる」と言う声が。地域社会活性化を掲げた郵政改革に、地方経済が悲鳴をあげる矛盾の構図だ。
「亀井さんは地方のためと言っていたが、われわれの主張は聞き入れられなかった」
と、地方金融に関わる人々は憤る。
特に、農山村地区では、展開網が郵便局と完全にだぶる農協も痛手を受ける。
生命保険事業でも、加入限度額が約2倍に引き上げられ、大手生保幹部から「地方からの撤退も考えなければならない」と深刻な声があがる。
地方ではかんぽの保険のシェアが都市部に比べて高い。民間生保は現在の上限額(1300万円)を超える保険金ニーズに対応するが、上限額引き上げで、かんぽの保険が「一般世帯の需要をほとんどカバーしてしまう」(生保労連幹部)という。
そしてこれが民主党内でも揉めているという。
う〜ん、民主党、もうボロボロのガタガタ!
ドロドロのグチャグチャ!
ヘトヘトのヨレヨレ!
怒りより、これも、悲しみだな。
と、今回も思いつくままの「それは何をすんねん!」でした。
果たして、今回僕が一番言いたかったのは?
@「バーンザフロアーの客!」
A「放送局の駐車場員!」
B「S−1!」
C「亀田ジム!」
D「郵政改革法案!」
のどれでしょう?

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