明治維新以来、鎌倉時代の元寇(文永の役:1274年、弘安の役:1281年)の一瞬を除けば、日本列島は今に至るもズーッと危い。
ズーッと外国の脅威に脅かされている。
その脅威とは、今は北と南と東。
「北」は北方領土。脅威はロシア。
「南」は尖閣諸島。脅威は台湾と中国。
「西」は竹島。脅威は韓国。
どの4つの国も、勝手に、日本からすれば不法に色々やってくれている現状だ。大統領が訪問したり(北)、軍事演習をしたり(北)、軍事施設を建てたり(北、西)、民間人を住まわせたり(北、西)、灯台や漁民施設や港を作ったり(西)。そしてつい先日の8月27日も香港の活動家が尖閣諸島に不法上陸。領海侵犯と不法上陸(北、南、西)は日常茶飯事と言っていい状況だ。
何故こんなことに!
嘗て戦争をし合った関係ということ、その戦後処理や責任を我が国が何処まで果たしているかといったことも尾を引いているが、漁業権や海底資源など今日的で経済的な問題も横たわっている。
だが、正直に言うと、どの国も横暴が甚だしい気がする。ルール無視、ひとつの国として疑問を持たざるを得ない、残念だが節操を書いた愚かな行動だ。8月27日の香港の活動家連中にしても、世界に訴えたいなら他に方法はあるはずだ。あれでは無謀な彼らが損をしているだけだ。賢いとは思えない。
しかし、翻って日本はひとつの国として疑問はないのかと考えた時、この三つの領土問題に見えて来ることがある。
それは残された「東」と日本である。「東」はアメリカだ。
日本とアメリカ。この「東」との関係がその他の「北南西」との関係に影響しているのではないかと、僕は考えるのだ。
日米関係。この現在は良くない。悪い。アメリカにももっと望ましい形はあるのだろうが、日本にとってはより望ましくない。
その謙虚な例が沖縄に見られるが、その大元は終戦後のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)をアメリカが牛耳っていたことに拠る。
GHQはポツダム宣言を執行するために置かれた機関で、イギリス、アメリカ、中華民国、ソビエト連邦、そしてカナダやオーストラリア、ニュージーランドなどのイギリス連邦諸国の各国の軍隊から、日本軍事占領のため派遣された軍人・軍属を最大で43万人を有した。その中でも多数を占めたアメリカ陸海軍を中心に構成されたアメリカ占領軍(USOF)と、イギリス連邦諸国軍を中心に構成されたイギリス連邦占領軍(BCOF)が連合国軍最高司令官の直下に置かれ、実質的な軍事占領を行った。イギリス連邦占領軍は中国地方6県と四国4県を担当、残りの都道府県はアメリカ占領軍が担当した。勿論、GHQのトップはアメリカ軍のダグラス・マッカーサー元帥である(後にマシュー・リッジウェイ中将に)。
これを因果として、沖縄は蹂躙され、日本はアメリカの横暴を許すことになってしまった。
●広大な土地を基地に取られていること。
●土地代も含めその費用の多くを日本が肩代わりさせられていること。
●アメリカ兵の暴行事件の多発。
●その裁判が日本の思うようにならないこと。
●日本には非核3原則(核を持たず、作らず、持ちこませず)があるのに、日本の米軍基地には核があったこと。そして今もあること(公式には今も核はないことになっている)。
上記は恒常の状態である。
時期を限れば、最近では垂直離着陸機・オスプレイのゴリ押し配備であり、少し前なら普天間基地の移転問題での態度である。日米間の会議を経て何度も合意に至り、目標を掲げながら、戦闘機の発着が出来ないとか、滑走路が短いとか、海兵隊は移転可能といってるが、空軍が否定的だからとか言って、その度に言い訳を用意し、言を曲げ、事の解決に至らない、態度!
その他、経済摩擦から来る自由化の押しつけ、中東地域への自衛隊の派遣。給油や監視等に限られているというが、日本は戦争に参加している、もしくはさせられている、情況!
まるでアメリカの言いなり。我が国は主権無きが如しである!
そこにはアメリカの傲慢もあるが、日本の阿諛も間違いなくあるのである。
その日本の態度はひとつの国として決して見上げられたものではない。大きなものに媚び、御機嫌を伺う佞臣の姿である。
国家の確信と威厳を持たぬ迎合者である。
そんなところを見せられて、周りの国が日本を侵してはならないひとつの国として認めるかといえば、イエスとは言い難い!
ロシアも、台湾も、中国も、韓国も、日本が主権の確立したひとつの独立国とは見えないのだ。
そりゃあ、好き勝手されるわ!
しかも、これは内に向かっても良い影響を及ぼさない。
話しは変わって、橋下徹大阪市長だ。
彼は教育に希望や期待を持っているのだろうか?
彼は国歌斉唱にウルサイ。全国のどんな右寄りの知事にも先駆けて‘君が代条例’なるものを成立させ、生徒の目の前で先生に服従を強いている。勘違いの権化だ。
君が代条例とは――橋下徹前府知事が率いる大阪維新の会が府議会に提出し、昨年(2011)6月に成立。入学式や卒業式などの学校行事で演奏される君が代について「教職員は起立により斉唱を行うものとする」と定めている。府立学校に加え、府内の市町村立学校の教職員にも適用されるが、それを守らせるための指導や命令の権限は各市町村教委にあるため、大阪市長となった橋下氏は市でも同様の条例案を提出するとしている。この条例自体に処分規定はないが、2月議会に提出の府職員基本条例案では、「同一の職務命令に3回違反した場合、公務員の資質を欠くとして分限免職とする」とした。最高裁は1月の判決で、君が代不起立について「減給・停職は慎重に考慮する必要がある」と処分に一定の歯止めをかける判決を出している。 ( 2012-02-23 朝日新聞 夕刊 )
橋下クンは随分焦ってるが、ここにも‘脅威’と同じ根が張っている気がする。
橋下クンは国旗や国歌を崇めろと言っている。だが、それに値する日本の国旗や国歌であるかということである。我田引水の歴史認識の政治家の中には、太平洋戦争は聖戦であり、あれによりアジアの国々は解放されたのだなどとのたまっておられるお人がいるようだが、勝手に他国の領土に入って傀儡国を建設し、母国語を奪い、名前を変えさせ、強制連行してある者は兵隊にし、ある者は鉱山労働者にし、ある者は慰安婦にし、地獄を味あわせておいて、その陳謝も賠償もしない。こんな国を誰が祖国として受け入れられようか。またそれを自虐的歴史観などと攻撃するが、じゃ対するは、他虐的歴史観?。そんな言葉はないが、自分を虐めるか、他人を虐めるか。僕は前者を取る。
また、その条例には、生徒たちの国や郷土を愛する心を育てることが掲げられている。同じことだ。国がちゃんとしていれば、子供たちは自分の国を愛するようになる。
橋下クンは、それを命令として上からやらせようとしている。強制が何を生むかは歴史が教えてくれていると言うのに・・・・・
つまり、我が国が嘗て軍隊の先頭に立てた日の丸。そして天皇の軍隊としてアジアの人々にも歌わせた君が代。これらが正しく清算されていれば、きっと大阪府の教職員も心から起立斉唱するのではないか!
それか、清算がもっと積極的に行われ、新しい国旗、新しい国家が出来ていれば、更に問題はないのではないか。
畢竟、その国が自らの歴史をどう作っていくかという命題であろう。もし未来をよりよくしたいなら過去に学ぶ態度は守られなければならない。
ところで、橋下クンは自虐派?他虐派?
そんな中、8月15日のNHK総合・大阪『かんさい特集・夏「君が代条例の波紋」』という番組を見た。
卒業式、入学式での先生の君が代の歌い方をチェックする教育委員会とチェックさせられる校長と減俸やクビを覚悟でそれに抵抗するある先生を追ったドキュメンタリーである。
チェックとは先生の口を見てちゃんと歌っているかどうか校長や教頭が目で見て回るのである。これが教育現場かという、目を疑う不信且つ滑稽な場面である。決して生徒に見せるべきものでない。でも、チェックは生徒の目の前で行われる。大人の行為としては恥じいるべきものであろう!
だがこれに対抗する手が無いわけではない。見た目に‘君が代’を歌っているようにするのだ。ま、お笑い作家の浅知恵だが、こんなことを考えるのは僕は嫌いではない。
その悪知恵とは、‘君が代’の歌詞と全く同じ母音で違う歌を作るのだ。分かりにくいならこういうことだ。
『君が代(kimigayo)』
君が代 は
kimi ga yo wa
千代 に 八千代 に
tiyo ni yatiyo ni
さざれ石 の
sazareisi no
巌 と なりて
iwao to narite
苔 の 生す まで
koke no musu made
この母音だけを踏襲するのだ。勿論、幾つでも考えられるが、先ずはそのひとつ。
『死に場所(sinibasho)』
死に場所 は
sinibasho wa
いのち ない時
inochi naitoki
果てて 日々の
hatete hibi no
今こそ 去りて
imakoso sarite
ボケの 来る まで
boke no kuru made
勿論、声を出して歌ってはバレル。校長や教育員会の連中に見られても、遠くからなら、これを歌っていれば口の動きは合っている、という具合だ。ま、名を捨てて実を取ると言うべきか、子供だましかもしれないが、歌いたくないものを歌わされると言う屈辱感は少しは晴らせるのではないだろうか。
上はその一例に過ぎない。当然、違う歌は幾らでも作れる。つまりもっと晴らせる歌はいくらでも作れるのだ。これもまたそのまた一例。
『耳がポー(mimi ga poー)』
耳が ポー だ
mimi ga poー da
ひとり ナイロビ
hitori Nairobi
暴れ父 ポー
abaretiti poー
飢餓王 隣へ
kigao tonari e
酔えど 狂う 我
yoedo kuru ware
意味不明。
でも一度‘君が代’の節で声を出して歌ってみて下さい。
不思議、不思議!心が晴れ晴れ!!!
んなワケないか!
勿論、母音さえ一緒なら別の歌詞は無数に考えられる。
あなたも是非一曲!

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