ボン・バス再訪記その2。この記事では、翌朝の広丘駅撮影とアルピコ交通の撮影、飯山線乗車までの様子をお伝えします。
塩尻の地で元80014号車との再会&乗車を果たし、見ず知らずの田園地帯を2時間歩いた翌日。朝ラッシュを担う同車の姿をもう一度見るべく、広丘駅に再び降り立ちました。

▲松本200か10-94 アルピコタクシー 日野レインボーRJ KK-RJ1JJHK(元ボン・バス80014号車)
駅に到着し数分、この日もあっさり撮影出来ました。御馬越0645→広丘駅0716の便に充てられていたようです。

▲改めてじっくり撮影。白地の車体にスモーク窓で、なかなかカッコよく見えますね。
前回記事で書いた通り、基本は片方向だけの運転。広丘駅到着後は早々に回送されていきました。

▲少し気になっていたLED表示ですが、確認できた限りは「回送」だけ出している模様。移籍直後でデータを突っ込んでないのか、全然違うデータが入っているのか・・。アルピコタクシーは他地区でのコミバス運行も受託しており、小型車やワゴン車系がメインな同社では比較的輸送力に余裕がある存在。もしかしたら他の路線への転用も効くようになっているのかもしれません。今後も動向を気にしておきましょう。
ちなみに広丘駅到着後は近くの踏切を渡り、国道19号線を南下して行きました。たぶん、塩尻市内の営業所に帰ったのかも。
今回の大仕事(?)は無事に終わり、その後は篠ノ井線で長野市内へ移動しました。

▲まだまだ朝ラッシュの時間帯だった松本駅。そこそこ混んでいる車中で居眠りしつつ、長野駅に到着。ここで
アルピコ交通に行った元80020号車を探します。

▲長野駅。3年前に来た時はまだ外装の工事中でした。
元80020号車は確かボン・バスの初期エルガミオの中で最初に置き換えられ、3年前の秋に復活を果たした車両。これより古い車も多数活躍しており、運用入りしている可能性も高いだろう・・と思いつつ、駅前で撮影に勤しみます。

▲長野200か15-01 アルピコ交通 いすゞエルガ KL-LV280L1 02449
国際興業から来たらしい新入りのエルガ。低床車ですが「Easy Step-in」のロゴが見当たりません。何か違う基準があるのでしょうか?

▲長野200か・475 アルピコ交通 日野ブルーリボン U-HU2MLAA 40475
元都営らしいブルーリボン。92年生まれということで古参格の車両ですね。都営時代の名残りで、ライト周りに行燈を兼ねたいかつい枠が付いています。下手したら長野に来てからの期間が長そうです。広島でも生え抜きの車両より早く引退したのに。

▲長野200か・347 長電バス 日野レインボーRJ KK-RJ1JJHK
赤系の色使いがよく目立つ長電バス。個人的にはこの辺りの日野車が大多数を占めているイメージです。エンブレム付きの姿が良いですね。

▲長野200か14-85 長電バス 富士重工7E+いすゞ KL-LV280L1
神奈中の出身らしい車両。ナンバーの通り、導入されて日が浅いようです。調べていて初めて知ったのですが、駆動系はエルガとほぼ一緒。西工は聞いたことがありましたが、7E車体も架装していた時期があるようです。
約2時間粘るものの今度はなかなか元ボン・バスと遭遇できず。
時間を掛けても来ない時は、だいたい車庫で寝ている事が多い!というあまりアテにならない経験、そして時間帯的にも本数の減る昼頃になるということで、車庫へ移動する事にしました。
確実そうに見えて、移動中にすれ違ったり(これは動きが読める分まだマシ)、全然違うところに行ったりということも有り得るので、移動するのは少し勇気が要るのです(−−;
ということで、不安を感じつつアルピコ交通の営業所に到着。外から眺める限りはそれらしい車が居なかったものの、許可を頂けたので中を歩いていると・・。

▲いた!!!
運行の有無までは分かりませんでしたが、他の中型車と並び、奥の方でひっそりとお昼寝していました。その分、じっくりと車内の様子も観察しつつ再会を楽しみました。
ちなみに左側の元80020号車によく似たエルガミオは元東急、右側の西工(日デRM)は元京王だそうです。

▲長野200か12-71 アルピコ交通 いすゞエルガミオ KK-LR233J1 99506(元ボン・バス80020号車)
長野入りしてぼちぼち3年ということで塗装面が少し痛んでいるものの、変わらぬ姿を見せてくれました。なんだか左側に傾いている気がしますが、気のせいか・・。サス周りの不調でなければいいのですが。

▲後ろ側。白ベースの塗装ということで、けっこう汚れが目立ちます(−−;

▲細部の観察。バンパー周りに、ボン・バス時代の名残りと思われる緑色が!

▲窓越しに眺めた車内の様子。こちらもボン・バス時代や移籍直後と変わらない姿です。

▲また窓越しに一枚。跡の通り、ボン・バス時代はドア上部に車両番号と事業者名が記入されたプレートが貼り付けてありました。

▲目立つ変化と言えば、側面の行先表示機周り。元々小型の方向幕装置が上側にありましたが、アルピコ交通入りの際にLED表示機が下側に付けられています。

▲左側のエルガミオはノンステ車。あまり気に留めていなかったのですが、やはり微妙に寸法が違う様で、ノンステ車はステップが少し低い位置に取り付けられています。ペーパークラフトの作成時、少し注意しなければ。
再会のひと時もいいものですが、せっかくの遠方ということで他の車両も眺めて周りました。

▲長野200か14-93 アルピコ交通 いすゞガーラ 16747 QRG-RU1ESBJ?
今回見かけた中で一番新しそうな貸切車。今年になって導入された車のようです。セレガーラはエンジンによって型式が違うのですが、外観からの判別は出来ません。
いすゞのHPに掲載されている主要装備表によると、標準タイプのシートを装備した車両は確実にQTG-RU1ASCNっぽいのですが、特注でどうにでもなりそうだし・・。ちなみに乗った場合はミッションの段数で区別できるようです。

▲長野200か12-55 アルピコ交通 三菱ふそうエアロクイーン PJ-MS86JP
神戸や大阪辺りでよく見るカラーリングの車。元々は大阪ナンバーを付けて高速路線で活躍していたそうですが、アルピコ交通単独での運行に切り替わった頃からこの車がアルピコ交通所属になったそうです。PJ規制の車でさほど古い訳ではないですが、恐らくは長距離を走っている車。先はあまり長くないのかもしれませんね。

▲練馬200か26-34 京王電鉄バス 三菱ふそうエアロエース QRG-MS96VP 51203
長野地区と東京地区は距離が近いためか鉄道とバスが競合しているようで、東京で見覚えのある事業者の車もよく見かけます。京王バスの高速車はこのように逆T字窓が多い印象。

▲ベテランの風格が漂う車両たち。とは言え都営ブルリは平成4年、角目ブルリは平成10年製造らしいので中堅とベテランの世代差?
角目ブルリはナンバーこそ新しいものの、元々は松本地区で活躍していたアルピコ生え抜きの車両だそうです。
今回は乗車出来なかったものの、いちおう前回訪問時に乗車出来ている車両。年式的にもすぐの引退を心配する必要は無さそうなので、この辺りで撮影を終え、長岡へ移動するのでした。

▲今回立ち寄った長野営業所は、バス停で言うと「大塚南」が最寄り・・というか、営業所構内に存在するバス停。これだけならさほど珍しくないのですが、乗車すると経路の都合上か、一度車庫の中を半周するような経路を辿って外に出るのです。80020号車、お元気で!
長野での再会も無事に終え、続いては元80033号車が居るであろう長岡・三条を目指して移動します。
<長野1237→越後川口1549 飯山線135D>
乗車車両:キハ110-233

▲元々はバスを使おうかな?と思っていた長岡までの移動ですが、今回はバス分が濃い行程ということで、濃度を薄めるべく(?)鉄道利用することとしました。正直なところ飯山線は名前を聞いたことがある程度で、まさか実際に乗る機会が出来るなんて思っていませんでした(−−;

▲基本的に山の中を貫く路線と言うことで、車窓からは田んぼと千曲川や信濃川が見えてきます。ただ、集落があちこちに点在していて田舎ながらも生活感ある景色が続き、閑散路線でたまにある寂しさを感じる事はありません。

▲撮影区間を忘れましたが、鉄路に沿って流れる川の景色も楽しめます。

▲下条駅にて撮影。茅葺きの塔があり、何の建物だろ?と思い調べてみると建築家と大学の共同制作による芸術作品だそうです。この近辺では米作りに深く関わりのある「茅(かや)」が生産されていた地域だそうで、伝統文化を遺すために製作されたようです。地元の方の思い入れを感じますね。

車中では居眠りもしつつ、上越線との乗換駅である越後川口駅に到着しました。
乗り換えの合間、駅前にあった小ぶりなスーパーで軽食を調達し、再び駅へ戻りました。売ってるモノは一緒でも、遠方に出かけると見慣れぬ名前や個人経営に近い状態のスーパーが店を構えていることもあり、物珍しさ(?)でつい入り込んで買い物してしまいます(笑
<越後川口1608→長岡1632 上越線1741M>
乗車車両:クモハE128-104

20分ちょっとの短い乗車ですが、デビューから1年半の新型車両E129系のお世話になりました。広島と同様、長らく多数の国鉄型車両が走っていた地域ということで、大幅なサービスアップに貢献している車両です。

▲車内はこのように、連結面寄りがクロスシート、運転台寄りがロングシートという少し変わった配置になっています。確かに快適なのですが、この内装を見ると東京の通勤電車という香りが・・。新潟で見慣れるのはもう少し時間が掛かるかも。

▲クロスシート部分。東日本の他形式と同様に、頭の部分が単なる合皮張りで硬いのが、唯一の気になる点です。

この日は長岡駅すぐ近くのホテルを予約。この日は6月21日、日照時間が一番長い時期で屋外撮影するにはベストな季節です。
到着後はチェックインを兼ねてとりあえず荷物を置き、元80033号車を探すべく長岡駅辺りで「撮りバス」に勤しむのでした・・。
新潟で見かけた車両、そして元80033号車は次の記事で掲載します!引き続きお楽しみに。