梅干を漬けよう。
漬物と名前のつく食べ物嫌いなのに
梅干だけは別。
そんな夫と一緒になって27年。
いつの間にか
味噌だの梅干だのを自分で作るようになっていた。
ある時、カビを生やしてしまった。
カビが生えても早めの手当てで何とかなるのだけど、その時は何とかならずに味も色も変わってしまった。
そうなると誰も手をつけない。
というより、私が人前に出せない。
そのまま何回かの年を越し、ついに捨ててしまった事があった。
食べ物を捨てる、そういう事にはものすごく抵抗がある。
その事があって注意深くなり、しょっちゅう容器を見るようになった。
見守りながら適度に世話をすると、一年後には出来上がる。
土用干しが出来なかった年の物でもそれなりに出来上がる。
生活や気持ちに余裕がなければ食べ物は手作りしにくい。
去年は梅干の土用干しを省いてしまったし、今年の寒は余裕がなく、味噌作りは出来なかった。
今年は土用干しをする余裕はありそうだ。
余裕のある生活。
行動範囲を狭くすると余裕が出来る。
けれども
キッチンと庭仕事だけでは物足りない。
わがままでやっかいなマイライフである。
ぐだぐだ言いつつ思いつつ
今は梅を漬けよう。

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