街へ出かけた。仕事の打ち合わせを終えて、せっかくだからと札幌駅近くの映画館へ駆け込んだ。小さな名画座は平日の昼間でも結構な人だった。
観た映画は「EARTH」という、自然と野生動物のドキュメンタリー。
この種の映像はNHKの特集番組などでも観ることが出来るけれど、大画面でじっくりと「目撃」してみたいと思った。
最新技術でとらえた自然の姿は子供の頃テレビで観た「野生の王国」や「すばらしき世界旅行」(良い番組だった)などとは桁違い。ただ、口をあけて見入ってしまう・・・ちっぽけでアホな自分が。
動物の親子や熱帯に住む鳥たちのコミカルな姿もあれば、やはり避けては通れない弱肉強食のシーンもある。大人になった今でも複雑な気持ちになるのは変わらないけれど、常に知っておくべき事実だ。
水面の氷が異常な速さで解けていくなか獲物を求めてさまようホッキョククマがこの映画、今の地球の現状を象徴している。
このままだと20年ほどでホッキョクグマは絶滅してしまうという。人類についてもそれほど遠いことではないのかも知れない。もう次の世代のためとかじゃなくて自分が危ないという時が来ているのが凄い。
環境問題についてはいろんな説が飛びまくっていて、何を信じてよいのやらである。個人では何もすることがないなどと断言する学者もいてびっくりした。それでいいのか?
そのときはそのとき、という言葉もよく耳にするけどそこまで割り切ることは出来ない。
あきらめの悪い私としては、日々いろいろと迷いながら個人レベルでやるべきことはやっていくつもり。ここで多くは語らないけど。
そういった話は抜きにしても、観ていて絶望感よりも体の奥から生きる力が溢れて来るような気持ちになる映画だった。ダイナミックな雪原や海や滝の水しぶきを眺めているだけでも十分異議のある時間になるだろう。何か変わっていくだろう。きっと。

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