忙しい三月が終わって、やっと映画館へ。
いよいよ、映画「釣りキチ三平」だ。
日曜の駅前のシネコン、夜の回はなんと俺たち二人だけ。
貸切状態。なんて贅沢な上映会なんだろう。
これも運命か?
しかし、この時代に三平が大スクリーンの中で釣りしているなんて・・・。
映画が始まった。
まずは、鮎釣り大会。これは原作単行本第一巻の話をアレンジしたもの。
優勝した三平に因縁をつける悪役?釣り師に赤信号の(MC)小宮。
三平の麦わら帽子に赤白シャツ重ね着と魚紳さんの帽子とサングラス以外は、
マンガと違う登場人物たち。禿げ頭のはずの一平じいさんは妙にフサフサだし。
極めつけは原作にない三平の姉。すでに知ってはいたが。
しかし、この香椎由宇演じる「新キャラ」がこの映画を成功に導いたのかもしれない。
夜鳴き谷へ釣行する三平、一平じいさん、魚紳さん、愛子姉ちゃん。
ほとんどこの四人で話は進んでしまう。
四人ともこの作品の中ではナイス・キャスティングだった。
クライマックス。
夜鳴き谷、山奥の滝つぼに潜む、大岩魚との格闘シーンは、
「三丁目の夕日」スタッフによるCGの大活躍。
ここは思いっきりマンガ的で良かった。
ここで、三平流釣りの真骨頂。釣竿を捨てて自ら獲物にしがみつく反則技。
マンガ読んだ人ならわかるあれです。
三平ファンとしては、これだけで満足だった。
秋田ロケの田舎の風景と渓流のシーンは本当に美しい。
そんな豊かな自然をバックにしながら、
話の一番のテーマを人間と家族にしたところが良かったと思う。
実は三平たちが夜鳴き谷に行く途中に、いろいろなメッセージが潜んでいる。
そのさりげなさも憎い。
「おくりびと」同様、これも日本映画の良品。
世界へロングキャスティングして、いろんな人に見てほしい。
コミックスの買いそびれていた巻も古本でいまさらキャッチ。
初版だけど、ほとんど定価で。
映画の三平と同じポーズだなや。うっひょーっ。

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