夕方、新聞を読んでいたら、
狸小路の映画館でフェスをやっているの見つけた。
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本日の最終回に間に合いそうなので、地下鉄に飛び乗る。
ちょうど、ファイターズ応援ドーム帰りの満員状態でしまった!
フェスは今日から一週間開催されるが、
どうしても今夜行きたかったのは、
川本三郎さんのトークショウがあるから。
川本さんは有名な作家、評論家で、
映画に関する本もたくさん出されている。
熱心な読者ではないけど、
川本さんの著作でいろいろな映画を観る楽しみを知った。
じつに話題豊富で、やさしい文章。
数年前も映画イベントで木下恵介作品について語るのを聞きにいった。
今回のフェスは「シネマの風景」ということで、
新しい映画の楽しみとしてロケ地にこだわって観てみようというお話。
作品としてはいまひとつの映画でも、
撮影された場所に対する思い入れ次第で生涯ベストの一本になりうる。
そんな自身のエピソードと北海道を舞台にした映画の興味深い話が一杯で、
映画のシーンを頼りに旅をする話は微笑ましくもある。
川本氏が話の中で映画のタイトルをちょっと間違えると、
客席からすぐに「親切な訂正」が入るのも笑えた。
氏の著作同様、映画に対する並々ならぬ愛情を感じて、
それだけでも今夜また会えてよかったと思った。

大滝詠一氏も愛読しているという一冊
(達郎サンソンの新春放談より)
淡々と、そしてとりとめのない40分弱の映画トークが終わり、
懐かしい映画の上映。
てっきり「ギターを持った渡り鳥」が観られると思って来たのが、
新聞の記事を読み違えていて、それは終わっていた。
今夜観たのは、石原裕次郎主演の日活映画「赤いハンカチ」。

函館ロケのシーンあり
裕次郎の映画は個人的な食わず嫌いがあって、
じっくり観るのは初めてだったが、これは面白かった。
共演の二谷英明との二人の男の対照的な人生の違いが見事に描かれている。
男ならどちらにも共感する部分があるはずだ、と言い切ってみる。
意外と真面目に作られているんだなあと思いながらも、
ギターをケースなしで持ってさすらう裕次郎に驚き。
小林旭の映画は見逃したが、ここでもギターが大活躍。
表題曲を弾き語る裕次郎のシーンもわりと嫌味がない。
平気で音と手があっていないのもいい(笑)。
チューニングとか大丈夫なのかと、危機一髪のアクションより、
過酷に扱われるアコギのことが心配でハラハラドキドキ(笑)。
一枚絵になりそうなシーンが多い、カメラワークの良さにも感心。
しかし、ラストシーンはどこかで観たことあるような・・・。
浅丘ルリ子のかわいらしさは個人的に新発見。
いやあ、昔の映画は面白いですね。
(ちなみに、本日の映画館は私で最年少っぽい感じ)
さいなら・・・(繰り返し&フェードアウト)。

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