ドラマーの林立夫さんが毎年北海道で主催している音楽イベント、
「the tip connection 2011」に行ってきた。
林さんはティン・パン・アレーに参加し、
数々の名演奏を残したベテラン・ドラマー。
個人的には、大瀧詠一「A LONG VACATION」参加と、
インスト・バンド“パラシュート”のメンバーの印象が強い。
基本的には道内で活躍するミュージシャンが主役で、
多数の応募の中から林氏がイベントのイメージに合わせて、
数組チョイスするスタイルになっているという。
今年は三組で、サックス&ギターのデュオ、女性シンガーのピアノ弾き語り、
ファンキーな若手ロック・バンドという見事なコントラストで、
幅広い音楽ファンが楽しめるイベントになっていた。
ステージはお寺のご本尊というので、
出演アーティストが出るたびにそのセットの豪華ぶり?を語っていた。
そして、今年のスペシャル・ゲストは尾崎亜美・小原礼夫妻。
家にケーブル・テレビが入ってから毎週楽しみにしている音楽番組、
「MUSICA〜音のおもてなし」のパーソナリティも務めている。
3時間半にわたるイベントの大トリが、
林立夫、尾崎亜美、小原礼のスペシャル・セッション。
司会役でもある林氏の紹介により、まずは亜美さん登場!
赤い帽子がキュートで、本当かわいい〜!と叫びそうに(笑)。
登場したはいいが、マイクのセッティングがされていない。
スタッフに指示しながらドタバタ気味のスタートであったが、
おおらかな語り口の進行ぶりは見事。
すでに彼女のワールドへ。
その声を聞いているだけで和ませてくれる。
オープニングは「FOR YOU」という初期の歌で、
林氏がレコーディング参加した思い出の曲だという。
二曲目からは、小原礼、林両氏が加わる
礼さんの赤いフェンダー・ムスタング・ベース。
ひと目ではギターにしか見えないが弦は四本。
ギタリストがいない分、
ボトムをしっかり支えつつ、ソロプレイも披露。
息の合ったコーラスもいい味。
林氏は特製カホンにシンバルを加えた特別なセット。
亜美さんはミカバンドの小原さんの大ファンであったが、
いまでは水道の出しっぱなしを注意する仲になったとか・・・。
自ら夫婦漫才みたいだとか、愛らしいネタ満載(笑)。
ステージでもBS番組のあの和やかな雰囲気そのもの。
私も知っている代表曲、「マイ・ピュア・レディ」。
彼女が歌う曲で一番最初に好きになった歌だと思う。
ほんの10m先で、目の前で本人が歌っている!
カバー曲はルイ・アームストロングの「What a Wonderful World」、
サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」。
9月11日という日にあわせての選曲。
彼女は洋楽カバーのアルバムも出している。
どれを聴いても抜群のセンスで歌いこなしていて、
今日聴いた曲も自然に沁みてくる。
後半は改めてステージを眺めて「異教だけど歌っていいのかな?」と、
軽く笑いを取りつつ「天使のウィンク」。
会場の手拍子にあわせて盛り上がった。
合唱こそしないが思わず唇は動いてる・・・。
聖子の歌と同じくらい、亜美さんバージョン聴いているなあ。
感動!のひとこと。
アンコールで前述した「明日に架ける橋」で一応終わりであったが、
今日来たお客さんのフェイバリットに答えて、
特別にひとり弾き語りで「オリビアを聴きながら」を披露。
たぶん誰もが期待していたであろう・・・。
ごく自然に始まるイントロから、
徐々に激しくなってゆく鍵盤のタッチと歌声に酔いしれた。
この後はアフター・パーティーがホテルであるということだが、
今夜はほかの予定があるので地下鉄駅に走った。
用事が済んでブログを書きながらライヴの余韻に浸っているが、
いつまでも仲良く音楽を続けてほしいな。
また聴きに行きたい。
お寺というロケーションも含めて貴重なライヴを体験した。

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