CS日本映画専門チャンネルで、
懐かしい映画を再見。
過去に深夜の地上波で何度か見た記憶。

遠雷(1981)
若き日の永島敏行の代表作で、
本編の前後のいまの彼のインタビューも興味深かった。
現在、彼は俳優業と一緒に農業もやっているが、
当時はまったくこうなるとは考えていなかったそう。
原作は立松和平で、
自らもちょっとした役で出演している。
宇都宮の農村でトマト栽培をする青年。
昼間はビニールハウスで働き、
夜は幼なじみの悪友と飲み歩く平凡な田舎の若者。
主人公はそのうち見合いでパートナーを見つけるが、
友人はスナックの女性と駆け落ち。
昔は石田えりのラブ・シーンにドキドキしたかも?しれないが、
いま観ると主人公の幼なじみ役・ジョニー大倉の存在が光る。
そして、主人公の父親役、
ケーシー高峰のどうしようもなさ加減がまた味わい深い。
いまは当時のケーシーさんのほうが歳近いし(笑)。
どの登場人物も個性的で人間っぽくて、
こんなもんだよな、男も女も。
なんだか、うなずきながら観てしまった。
最後に主人公が自分の結婚パーティーで、
桜田淳子の「わたしの青い鳥」を歌うシーン。
ひとりでたどたどしく歌いだしながら、
途中から嫁の石田えりを呼んでデュエット。
子供のころは、たわいのないおまけに
感じてたのかも知れないが、
じつに沁みてくる場面。いまは。

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