だいぶ体が楽になった。
今日は朝から公園を散歩して、地下鉄で映画館へ。
ディノスシネマは月曜は割引で1000円。
いま、一番観たい日本映画、
「武士道シックスティーン」。
まず、剣道防具姿の(成海璃子)のかけ声の迫力に驚く
。
ドラマ「咲くやこの花」のおこいちゃんとは程遠い。
姿は女子高生だが、中身は武道一筋の熱血野郎だ。
稽古中は先輩も後輩も関係なく怒鳴り、
ダンベルを片手に宮本武蔵の本を読んだりと、
とにかく怖い。
ある意味、すんごいはまり役。
ここでも成海璃子の目の力が十分に生かされている。
それとは対照的に早苗(北乃きい)は、
なんとなく剣道部に入ってそれなりに楽しんでいる
(ように見える)普通の女子高生。
香織はその早苗のマイペースさが気に入らない。
じつはライバル同士でもある二人の成長物語で、
それぞれ武道に打ち込みながらも家庭の問題なども抱えている。
設定はありがちなスポーツ青春映画だが、
二人のメリハリの効いた演技がとても気持ちいい。
とくにウケ狙いの作られた爆笑ネタやギャグはないが、
性格の違う香織と早苗のコントラストがとにかくおかしくて、
二人のやりとりがとてもかわいらしい。
前半は香織のモンスターぶりに圧倒されるが、
香織があるトラブルをきっかけにパワーを失った後半は、
早苗役の北乃きいがどんどん輝いてくる。
北乃きいといえば、
兄にごはんの朝食をしつこくすすめるCMで、
デビューしたての80年代アイドルのような娘だなあ
・・・程度の印象しかなかったのだが。失礼ながら。
この映画では成海璃子のカチガチの熱さをさらりとかわして、
のびのびと明るい女子高生を演じているのが痛快かつ爽快。
決して、能天気なわけではなくて。
いや、高感度急上昇(笑)。
とにかく勝てば良いのか?
勝負の世界に限らず、どこでも付きまとうこの問題についても
無理やり答えを決め付けるような事をしないのがよかった。
武道の事はよくわからないが、そう見えた。
この問題は父親の仕事のことなどにも絡んでくる。
最後はスポ根の王道かという展開になるのか?
と思いきや・・・。
え?
しかし、納得のエンディング。見事だった。
五月の病み上がりの体には最適の清涼剤。
これは、かなり上質。

鉄男より怖いかも。璃子の男気。

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