今日は土曜日。土曜日テニスの日。
今日も今日とて、うんと楽しかったが、
なんだかなぁ、と思う事もちょっとあった。
人の集まる所、実に色々な人が集まるもんだな、と
いつも感心するが、この度もそれを痛感。
私は人と人との摩擦に、きっと一般的に言う所の
over sensitiveなんだろうけれど、色んな形に集約される
人間模様に本当によく疲れを感じてしまう。
今から半年程前に、その土曜日テニスでちょっとしたもめ事が
あったのをここに書いたのを覚えていらっしゃる方も多いだろう。
その時の人、実に私はずっと私自身の天敵のように思っている。
別に、そのもめ事があった時も、私が直接その標的に
なった訳ではないのだが、その男の恨みの持久力に、
私は得体の知れない不気味さをずっと感じ続けていたのだ。
その男、この土曜日の楽しいテニスの日を、
まるで中学校の部活テニスのように思っている。
それは、それで良い。
だが、テニスの下手な私をアホだと思っているのか、
それとも、アホな事を連発する私をアホだと思っているのか、
もの凄く私に対して偉そうな口をきくのだ。
あなたの愛する中学校部活なら、それは絶対に許可される事は
なかろう、と思う様な口のきき方である。
それとも、信じられない様な男尊女卑な考え方を持っているの
かもしれない。が、どちらにしろ、私には与り知らぬ事である。
私が知っているのは、もの凄く感じが悪い、という事である。
勇気を振り絞って、男性中心の土曜日テニスに行っている私に
「私の気のせいかしら?」と思う様な感じ悪いで攻撃を
連発していた彼であるが、それでも私もどこ吹く風を
今までは装う事が出来た。
だが、今日はとうとうこの男、私の地雷を踏む事となったので
ある。いつか踏むだろうな、踏むだろうな、と思っていたが、
もう早踏んでしまったのである。
私は、自分ではよく分らないが、黙っていると、
大変大人しそうに見えるらしい。
それは、自分という物がないようにも見えるらしい。
だが、段々と気心が知れて、口をきく様になると、
このブログでもお分りのように、見た目とは正反対な人間である。
思った事は結構はっきり言うし、気も強いし、
口も悪いし毒舌だし、そうして冗談もそれと同じ位に好きだ。
ほとんどの人達は、大人しそうな私もそうでなかった私も、
「意外だったなぁ」と通り過ぎてくれるが、
時々、そんな大人しそうな私にちょっかいを出しては、
痛い目に遭う人間もいる。
この男も、もしかしたら、そうであったのかもしれない。
だが、やっぱりそんな事、私は与り知らない。
ただただ、感じがめたくそ悪いだけである。
ここに何があったのか、詳しく書くのは割愛する。
簡単に言うと、私が試合中のコートの後ろを通った事を、
まるで自分の子供に注意する様な言い方で私に注意したのだ。
その男はたったの36歳である。
私は41歳である。
私は42歳の人達と学校へ行ったから、
この男と彼の大好きな中学校に換算すると6学年も違う。
つまり、この男が中学1年の時、私はすでに高三、
もしくは高校を卒業していたかもしれないのだ。
この男、一体何様なのだろうか。
しかも、私は試合中のコートを見計らって、
ラリーが終った所で、
「申し訳ありません、向こうへ行きたいので、
通らせて頂いてよろしいですか」とお伺いを立てて
後ろを通らせてもらったにも関わらず、である。
私が真顔でそう言うと、この男、
「でも、僕には聞こえなかったから」と言うのである。
もちろん、この男はその時、試合には出ていなかった。
しかも、自分の方へ来い、と私を呼びつけたのもこの男である。
なんなんでしょうかね?
何が気に入らんのか?
お前に一々聞こえてなあかんのか。
お前はこの土曜日テニスのなんやねん。
一仲間ではなかったんか。
今まで、ご機嫌を損なわない様に、とニコニコしていたが、
この時にはアホらしくて、
「すみませんねぇ、声が小さくて」と笑顔なく皮肉ってやった。
出来るなら、「この青二才が」と付け加えたい程であった。
困ります。本当に困ります。
私が芸人並みに冗談を言うのも、おどけるのも、
全てはこのとっつきにくい顔かたちを緩和させる為であるし、
また、私は大阪人としての誇りがあるのだ。
だからと言って、アホやと思われては困る。
いつでも冗談を言って生きていると思われても困る。
見た目のまんま、と思われても困る。
人間なんて、見た目だけでは分らない、深い部分が沢山あって、
色々と哲学したり、考えたりして生きている訳だ。
だが、私を見た目の私のまんまに取る人間は、
往々にして、人間に深みのないバカだ。
結局、この男は、半年前の事件の時も被害者意識たっぷりで、
相手を最後まで赦そうとはしなかった。
全くもって、深みのないバカだ。
私がアホなんとちゃう。
この男がバカなんだ。
大阪人が「バカ」と言う時、それがどういう意味かは
知ってるよな?
しかし、これはこれで反面教師。
江原さんによると、相手は鏡。相手が嫌だと思うなら、
相手も嫌だと思っているのだ。
そうして、その嫌な部分というのは、
私自身も持っている事なのかもしれない。
私は賢明にも、それ以上の皮肉は言わなかった。
また、相手にそれが皮肉と通じているかどうかも知らない。
ただ、私自身は私ばかりが正しいと言う訳でも無い事を
知っている分、柳の様に吹かれる術を知っているのかも
しれないな、と思う。
本当に憎たらしいバカやけど、
本当に可愛そうな人なんだな、とも思う。
一番、土曜日テニスで居心地が悪いのは、
彼なのだ、と私もまた思うからだ。

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