今朝は矯正歯科の予約が入っている日だった。
朝の8時35分からの予約だったので、
息子と二人で8時頃に家を出る。
こちらは電車やバスを乗り継いで出勤する人は、
ユタ程少なくもないが、しかし、日本程多いとは言い難い。
だから、車の数も半端無く多くて、
自分のしっている知識の全てを駆使して、
1秒でもスムーズに流れる道を選んで出かける。
エンジンをかけた時、ラジオの入りが悪いなぁ、と思った。
いつもはクリアに入るステーションなのに、
今日はあまりきれいに入らない。
最近、朝の内フォグで包まれる事が多いから、
それでなのかなぁ、と漠然と考える。
その内にヒーターの音もやたらうるさいのに気づく。
目盛りを見ると、結構強に近い所に設定されていた。
だから、それを一番の弱に設定し直した。
でも、車内は変な音がしている。
ううむ、やっぱりラジオの調子が悪いんや。
が、途中で、あんまり雑音がうるさいので、ラジオを消した。
すると、その雑音、どうやらラジオとは全く関係が
なさそうである。切った後には、ラジオの音声が
なくなった分、より鮮明に雑音がするからだ。
しばらくはラジオを切ったまま、その雑音に耳を澄ます。
おかしいなぁ。変な音。
どうもアクセルを踏み込むと、弱冠、音が大きくなる様だ。
だが、時間がない。途中で高速への乗り口の側を通るが、
そこがいつでも混雑するので、引き返す時間もない。
その音以外、車は絶好調である。
半年に一度のメンテナンス、チェックは欠かさず、
オイルも最高級のオイルを使い、
ガソリンだって一番良いのを使っている。
悪い訳がない。
目的地についたら、夫に電話してちょっと相談しよう。
と、そう思った瞬間、
先程入れ直したラジオの音声が死んでしまった。
時計も何もかも、デジタル表示される物は
すっかり消えてしまった。ブランクである。
そして、裏道へ抜ける為に右折した瞬間に悪臭が
鼻をついた。何かが焦げる様な臭い。
と、その瞬間にボネットから煙が吹き出し始めたじゃ
ありませんかっ!!!
「えええーーー!?私の、私の、私のレクサスちゃんが!
どないしたのよ、レクサスちゃん!」
もちろん、咄嗟にウィンカーを出して、右に車を寄せ、
エンジンを切った。空調の吹き出し口から薄い煙が
流れ込んで来たが、それだけではなく、
エンジンルームと繋がっていると思しき部分から
ゆるゆると車内を煙が薄膜を引く様に充満して行く。
「ぼん君、外で待ってて。すぐに電話して来るから、
車から降りて待ってて」
「うん、分った」
ペイホーンで夫にすぐさま電話をして、
ここまで私達をピックしてくれる様に頼んだ。
周りはメキシコ人が多く住む地域に近いから、
ストリート・ハイヤリングを待つ人々で一杯だった。
みんな物珍しそうにジロジロと見ていたが、
目と目が合うとニッコリと笑ってくれる。
ああ、これが白人だったら、と思うと、救われるように思った。
夫は、次男、次女を連れて登校送り途中だったので、
彼等をそれぞれにドロップしてから現場まで来てくれた。
その間に、息子が矯正歯科に電話をして、
車がぶっ壊れた事を説明、その時点ではどうなるのか
分らなかったので、また後で連絡するから、と言って
電話を切った。
夫が来てから「AAA」へ連絡。
すぐさま牽引車で行きつけのオートショップへ。
煙を噴く直前に、ラジオが切れた事、
出した筈のウィンカーが全く機能していなかった事、
停めてから押したハザードボタンに全く反応しなかった事から
考え合わせて、絶対に電気系統の破損に違いない。
だけど、昨日の夜まで元気だったのに、
一夜明けてこれって、一体何が原因なのか、
素人の私には全然分らない。
もちろん、電気系統がバーンアウトしちゃってるから、
スターターも言う事を聞く訳無し。
リペアショップで先ず指摘されたのは、
バッテリーがオリジナルでない事である。
レクサスにはレクサス専用オリジナルのバッテリーが
元々はついている筈なのだが、どうやら違うバッテリーが
ついているらしい。しかも、おじさんが言うには、
「かなりの安物」と言う。
「これ、以前に替えましたか?」
「いいえ。私達は買ったまま、何も触っていないのですが」
「じゃ、前のオーナーだな」
私達は、このレクサス、2代目のオーナーである。
私達は新車を買わない。
それは、まるでポリシーの様に新車は買わない。
買うお金がないのも大きな理由だが、
アメリカで新車に乗るにはリスクが高過ぎるのもある。
現に、このレクサスだって、駐車場で誰かにこすられたり、
ちょこんと当てられた傷だけだもの。
だから、いつだって中古車なのだが、
それにしても、前オーナーのその車の扱いが見えないのが
中古車の欠点でもあるのね、今回も痛感。
レクサスES300のエンジンは大きい。
レギュラーサイズの車にも拘らず、エンジンはミニバン相当か
それ以上のエンジンを積んでいる。
そこに安物のバッテリーでは、何か不都合でも生じるのか。
しかし、「絶対に大丈夫」と高を括っていたレクサスから、
自分の運転している目の前で煙が噴き上がる事が
あんなに恐ろしい事だったなんて、知らなかった。
ギョエーーーー!!!ってな感じである。
しかし、私は非常に冷静にハンドルを切って、右へ寄せて
さっさとエンジンを切ったのだから、
自分で自分を「お見事!」とさえ思うのだ。
頑張ったな、自分。
それにしても、車がないのは大変に不都合である。
どこにも行けないし、何もできない。
子供のお迎えも出来ないから、長女がやってくれている。
今日は次男のBack to School Niteだけれど、
旦那が仕事で遅れそうになっても、私だけ先に行くって
事も出来そうにない。
本当にここはアメリカなんだな。
こっんなに、日本語しか使わなくたって、
本当にアメリカなんだ・・・、と激痛感しておるのである。
で、写真だよ。

もう煙はおさまっている。が、開けた時にはホワホワホワと
悪臭漂うのが大量に出て来た。

なんだかさぁ〜、

どっかで見た事ある景色よなぁ〜、

ほら、去年の夏当たり・・・。
二度ある事は三度ある。
今度は、アキュラMDX、ケンケンちゃんの番かしら・・・。
それにしても、しぶといのは長女の14年落ちセントラである。
ううーーーむ・・・・・

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