『テニス肘』って、ご存知だろうか。
テニスラケットを振る度に、肘に激痛が走り、
その内に、コーヒーカップさえ持てなくなる炎症の事である。
私、今、その『テニス肘』になっている。
もう数週間前からなっていて、湿布を貼ったり、
エクササイズをしたり・・・、と涙ぐましい努力を重ねるのだが、
一向に良くならず、とうとうこの感謝祭の食事の準備を
している時に、缶詰をパントリーから取り出そうとして、
腕に痛みが走るのを目の当たりにして、
「こりゃ、なんとかせんならん」とようやっと思うに到った。
テニス肘になるには、色々と原因が考えられる。
ストロークがおかしかったり、やり過ぎだったり、
腕に筋肉が充分になかったり。
私の場合も、まだまだ下手だから、ボールとの距離を測り損ねて、
それに近づき過ぎて、苦し紛れに肘を曲げたまんまに
打ち返したりする事があるので、それも原因の一因だと思う。
その上、夏頃から嵌り過ぎるあまりに、
毎日の様にやっていたのも、疲労を招いて原因になったのかも。
なんて思っていた。
とにかく、痛い痛い痛いので、土曜日テニスの男子部の方々に
相談したら、とにもかくにも、すぐさまサポーターを買いに
行く様にとおっしゃって頂いた。
で、昨日、カテニへ行く前に近所のテニスショップへ寄って、
サポーターを買いに走ったのだった。
が。
驚くべき事に、他にもこんなに沢山要因があったなんて!
と、丁寧に色々と教えて貰って、
「そりゃ、テニス肘になっても致し方なかった」と
思わず納得の事実が色々と浮き彫りになった。
先ず、ストロークが原因なのかな、と思っていたが、
私の場合は、コーチを付けてそこの所は毎週チェックを
受けているので、それが原因でテニス肘になったとは、
考えにくい、という事だった。
それよりも、ラケットに問題が山積み。
ヒョエ〜〜〜〜〜!!!
その1。ラケットが軽過ぎる。
初心者の浅はかさで、
「私の腕に筋肉はない。ならば軽いのが良いだろう」と、
超軽量級のチタンを買ったのだが・・・。失敗!
その2。ガットがきつく張り過ぎ。
ラケットの重さに対して、ガットが私にとっては、
かなりきつく張ってあった事が判明。
ラケットが軽い分、そんなにきつくガットが張ってあると、
筋肉が充分でない私の腕には、ストレートにそのインパクトが
伝わってしまい、力の逃げどころがなくなっていた。
ガガーーーーーン。
その3。ラケットの持ち手が細過ぎる。
実を言うと、この事にはうんと悩んでいたのである。
このラケットを買った時、持ち手部分が太いのと細いのとが
売られていたのだが、私は、
「女の掌は小さいんだから、細い方が良いに違いない」と
全く反対の判断をして、ラケットを選んでしまった。
持ち手は、太い方を選ぶべきだったのだ。
後でその事に気づいて、しばらくはテープを巻いていたのだが、
周りの人から「太い、太い、太い」と見られる度に言われるし、
一度、試合中にラケットを落してしまい、
「やっぱり太すぎるから?」と思ったのをきっかけに、
そのテープは外してしまっていたのだ。
だが、やっぱり元々太めな持ち手ではあったのだが、
もっと太くなくては私には合わなかったらしい。
(ラケットを落してしまったのも、実はテニス肘が原因)
つまり、私のラケットは、言うまでもなく、
かなりな男性用に作られた物であって、初心者の、それも
筋肉0に近い様な私が持つ様な代物ではなかったのである。
ああ〜。本当、ラケットだけは、テニス専門店でプロの
指南を仰いで、デモラケットを何本も試した後に、
「これぞ!」という1本を買うべきなのだ、と痛感。
ディスカウントが甚だしいから、と言う理由で、
私なんかも大きなスポーツ用品店でええ加減にこのラケットを
選んだが、それだけはしてはならない事だったのね、と
腰砕けになってしまった。
そもそも、何でも大量に扱う大きなスポーツ用品店に、
テニスの専門要員なんて、一人もいないですからね。
その上、買った場所がユタだったし。
(ユタでは土地柄、テニスは全く盛んではないのだ)
てな訳で、私のラケットは昨日から一泊入院中である。
持ち手部分には更にテープが巻かれ、
ガットはミディアムにまでゆるく張り替えられる事になった。
で、私の腕の方は、サポーターをつけて、補助してもらい、
痛みを軽減してのテニス遊びとなった。
あれ、つけるかつけないかで、全然違うのねぇー?
びっくりである。
そうして、腕の筋肉をつける為に、今日もグーパーと
掌を握っては開くエクササイズを怠りません。
グッパー、グッパー、グッパー、グッパー・・・。
ああ、中学時代、バレー部の女の子達がコートの周りに
ズラズラ並んでこれやってたのを思い出すなぁ・・・、
などと懐かしみながら、
グッパー、グッパー、グッパーなんである。
しかし、こんなに苦しみながらも、まだやりたいのか、と
自分で自分に驚きである。
本当に、ちょっとでも良いから上手くなりたいなぁ、と
思うのである。思うだけで、思ったと同じだけ上手くは
全くならないんだけどさぁ〜。
それと言うのも、今年の夏に大阪と東京へ帰ってしまった
友人達の事があるのだと思う。
日本へ帰ってしまった彼女達も、それぞれにテニススクールへ
通って、精進しているのだ。
それを思うと、何としても、今度日本に帰ったら、
一緒にテニスをしたい!と思ってしまう。
元々、私よりも数段経験も豊かだし、技術も上の方にいた彼女達の
足手まといになる様な事は、もうしたくない。
一緒に本当の意味で楽しみたい!という夢があるのだ。
それも、「テニス大好き!」の上に、「努力!」という言葉で
「やるぞ〜!」に拍車をかける。
本当に、肘は壊すし、歩みは鈍いし、
「カメか、お前はっ!!!」と叱咤したくなる毎日。
もう、毎週にかかる$50はドブに捨てとんのかい!?と、
ツッコミを入れたくなる様な焦燥感との戦い。
でも、投げたらあかん。
ジッと我慢してみ。せめて1年は我慢してみ。
きっと、肘も治って、私のノロノロ歩きはサッサ歩き位には
なってるんとちゃうかねぇ?
と言う事で、10時過ぎたら、
ラケットちゃんを退院させて来ますーーー。

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