ぽんちゃんが亡くなって、昨日で1週間。
一体、ぽんちゃんが6月14日に亡くなったのか、
それとも15日に亡くなったのかがわからないんだけど、
でも、夜のスナックをおねだりに来なかったから、
もしかして14日だったのかなぁ、と思っている。
昨日は激忙しかった。
何事も後回しにする質の上、ぽんちゃんの事があって、
もっと色々な事が後回しになって、
昨日はそれをアジャストする為に奔走した。
現金をトラベラーズチェックに替えて、
掃除機のヘッドがとうとう修理終了したのでそれを取りに行って、
借りていたビデオを返しに行って、
ちょっと用事があったので銀行のアカウントを開けに行って、
そして、おみやげで残っていたのを買いに走った。
ヘトヘトになって帰宅して、そこら辺のファスト・フードで夕食を
済ませ、しばらくグダグダ。その後、一昨日から復帰した
ウォーキングにぶしゅぶしゅと夫の3人で出かけた。
そして、本当は荷造りをそろそろ始める筈だったのに、
スーツケースをリビングに広げただけで、ダウン。
寝た訳ではないのだが、一体何をしていたんだろう?
記憶にさえない。
そして、1時頃、夫が開けっ放しにしていたクローゼットの
扉を見て、「ああ、ぽんちゃん、今頃はまだ生きてたのかなぁ?
それとも、もう天国に行っちゃってたのかなぁ」とぼんやり考えた。
初七日なのに、「忙しい、忙しい」で外をかけずり回って、
朝に一度「今日は初七日」と思っただけで、
今日はほとんどぽんちゃんと会話もしなかった事を思い出した。
私はベッドに起き直ると、すぐ横のぽんちゃん祭壇に向かって
ぽんちゃんとお話する事にした。
ろうそくをつけようと見たら、芯が曲がっていたから、
真っ直ぐにしようと思って触ったら、芯が根本から取れてしまった。
「ありゃ、ごめん、ぽんちゃん。ママちゃん失敗」
取り合えず、火で芯の周りを溶かして、もうちょっと芯を出す事にした。
そして、ベッドから立ち上がろうとした時。
誰かが『ポン!』と私の腰を軽く叩いた。
側でももちゃんが寝ていたから、ももちゃんかな?と思ったけれど、
ももちゃんはもちろん、寝ている。
ミッチィはベッドの向こう側でこっちを見ているだけ。
「あ!ぽんちゃんや!これ、ぽんちゃんでしょうが!」
開けた窓から、急に風が舞い込んで、ブラインドをカタカタと揺らした。
嬉しくて、嬉しくて、なんとかろうそくに火を灯したら、
5分位、一気にしゃべりまくった。
・・・きっと、ぽんちゃん、「またぁ〜〜〜」とうんざりだったろうな。
それから、ぽんちゃんが亡くなっていたクローゼットへ行き、
静かに手を合わせて、
「せめて今頃の時間に見てあげなくて、ごめんね」と謝る。
今ではきれいに片付いて、地べたが剥き出しになっているそこに、
生前と同じにコロコロ太って平和なお顔をした黒いぽんちゃんが
座っている様に感じた。そして、大きなお声で、
「もうーいいみゃん!何度も同じ事言わにゃいでよ、ママちゃん!」
と言いながら、大きな緑色の目で私を見ている様な気がした。
そして今朝。
起き抜けにぽんちゃんの写真に向かって「おはよう」と座っていると、
ねこが一匹しずかにベッドを歩いて私の側にちょこんとお座りした。
ももちゃんは私のすぐ側でまだ寝ていたから、それはミッチィに
違いなく、なでてやろうと思って隣を見たら、
誰もそこにはいなかった。
「あ。ぽんちゃんやったんかぁ」。
私に霊感は全くないから、ぽんちゃんをこの目で見る事は出来ない。
でも、こんなに鈍感極まりない私でも、
夜更けや早朝、誰も寝静まって静かな時、ぽんちゃんをそっと
想う時、どうやらスピリットだけになってしまったぽんちゃんとの
チャンネルがピタッと合うみたい。
私は目には見えないけれど、私の隣に静かに座るぽんちゃんを見て、
「うふふ」と笑った。
ぽんちゃんはずっと私達と一緒だ。
そう思うと、本当に元気になる。
「もう悲しい涙は流さないぞ」と思える。
だって、彼はずっと一緒にいるんだから。
今でもこのお家の中を、ノッチノッチと歩いているんだから。

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