長くここを読んで下さっている方には、
私のバイオリズムがお分かりになると思うが、
私のお元気リズムは学校が始まると、
「お元気でないーーー」方向へ下り始める。
やっている事の難解さもあるが、
一番の原因は、やっぱり英語の出来なさにあるのだと思う。
そして、一体英語で授業はやってる訳だから、
その根本がぐらついてるんだから、もう情けない醜態を
数カ月に渡って公私の面前で晒し続ける訳だから、
そりゃあもう、お元気リズムも下降して行く訳である。
その上、元来の頭の悪さはいかんともし難い。
もう、自分にはこんなに努力の源があったんかいなっ!と
今までの人生でない位、学校が始まると『忍』の一字で
私が出来うる限りの心血を注いで努力をするが、
もう死にかけのアリが這う程の成長さえも見られない時が多い。
そこでもういっちょお元気リズムが下降する。
昨日の事である。
音楽の授業でポール・サイモンのSomething So Rightと
いう曲を聴いた。
この授業、ただの音楽鑑賞のクラスではなく、
どういう風にすれば、音楽を楽しく本当の意味で
『聴く』事ができるかのクラスで、
私にとっては目から鱗な事が多く、とても楽しい今セメ唯一の
クラスなのだ。
私は父親の影響でサイモンとガーファンクルの
13歳の頃からの大ファンなので(CDも全部持ってるぜ)、
余程ビートルズやローリング・ストーンズよりも、
サイモンの曲は入って行きやすい。
そして、あのrylicの独特な世界観。
最初に歌詞のレクチャーを受けた。
そこには1960年代に青春を送った人の感性が
瑞々しく溢れていて、それがネジ曲がった様な言葉の
発露からポトポトとドロップスのように転がって、
・・・そして、突然に、
・・・・・とても真っ当なメッセージを伝えて、
・・・それから、またその人はフッとsubtleな世界へ
姿を消してしまう。
その時、教授が言った。
「考えてもご覧、なんてステキなrylics!
人生は短い。君達が何と言うと、人生は短い。
だから、僕は奥さんと子供達に絶対に"I love you."を
言うんだよ。人生は短すぎて、どんなに"I love you."と
口にしたって、十分じゃないんだから!」
"Some people never say the words "I love you,"
It's not their style to be so bold;
Some people never say those words "I love you,"
But like a child, they're longing to be told...
(
Something So Right/Paul Simon)
思わず、涙が出た。
その歌詞と彼の言葉がそれこそハーモニーになって、
どう言う訳か、涙が止まらなかった。
それから曲を聴いたら、もっともっと涙が止まらなかった。
隣に座っていた白人の男が、気色悪げに見ていた。
あなたは知らない!
過ぎてしまった自分の十代が、どんなに苦悩に満ちていても、
後で思い出すに、それはどこまでも美しい時間の塊であった事を。
だから、気にせず、泣いた。
今朝になってから、アフガニスタンで命を落とした青年の
ニュースを読んで、また泣いた。
そして、思う。
「どんなにお元気リズムが下降線の一途を辿っても、
私の心は、まだ大丈夫みたい」。
そう。
どんなに自分の不出来に悩んでも、
でもね、
私はきっと大丈夫なんだな、と、
そんな風に思ったんだなぁ。
今日も空が、青いですよ。

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