我家の子供達、下三人の英語のクラスだが、
彼らは全員、普通クラスではなく、上位クラスに属している。
そういうクラスは望んだから入れるのではなく、
ちゃんとしたevaluateがあって、ある一定の基準に達していないと
入れないのだが、うちの子供達は奇跡の如く、皆入っている。
そういう風に書くと、
「まぁー、なんて出来る子供達なんでしょう」と自分でも思うが、
この度、英語のクラスで私がAを取ったと知ると、
自分達の書いた宿題の添削をヤツらは頼んで来る様になった。
そして、その作文が、もう驚く程に書けていないので、
一体、どうやってどんな手を使ってヤツらは
そのクラスに入れたんだ?と訝しくなって来る。
しかも、一番最高位のクラス、APを取っているぼんに到っては、
ほとんどの作文がB+からA-を取って来るのだが、
「それは何かの間違いだろう」と首を傾げる位に書けていない。
彼らはあんなにぺらぺらとうるさい位に、
このリトル大阪である筈の我家で英語を捲し立てているのに、
この有様では無駄に英語騒音をバラまいているだけではないか、と
腹に据えかねる気持ちになる程ダメダメなのだ。
英語作文に一番必要なのは、critical thinkingだ。
ま、いわゆる、真っ直ぐに物事を見る事も必要だが、
そうしつつ、真横、真上、真下、斜め、明日、明後日、昨日の
方向から物事を捉えて熟考し、そこにimplyさている物があるのか
ないのか確かめ、そして更に自分独自の思考を展開させれれば
言う事無し!なのだが、ヤツらの場合はそれ以前の問題で、
先ず、書く上での文法がなっていない。
そう、文法がなっていないのだ。
文法は何も文体のストラクチャーのみを言うのではなく、
もっと細かい事、コンマの位置やら、その接続詞には一体コンマが
いるのかいらないのか、transition wordsの使い方やら、
appositiveやら、そして文体がまるで豚の細切れ肉のように
ならないよう、スムースに美しく、バラエティを持っているか、も、
文法を知らなくちゃ出来ない事なのだ。
そして、アジア人の特質なのか、記憶力だけは恐ろしく良いから、
「絶対に白人の子供は知らないに違いない」というtermsを
無駄に死ぬ程知っていて、そのバランバランなバラックみたいな
文法な所をギランギランに無理矢理飾り立ててあるのだ。
まるで、ボッロボロの洋服に新しい絹で継ぎ当てをしたような文章だ。
そんな文章満載の作文を添削して下さい、と言われる私の身を、
どうかどうか想像して頂きたい。
もう文法がなっていないから、先ず、このヤツらが何を
考えているのかがわからない。そして、若いって奴は性急な生き物
だから、至る所でショートカットを試みる。
一度、ここにも書いたが、英語は聞き分けの悪い男、若しくは女に
一から十まで話して聞かせるように書くのがポイントだ。
それなのにショートカットの大行進。
そして、この母の単語帳では間に合わない位に単語が難しい。
で、単語を引くが、やっぱり意味不明。
「で、何が言いたい訳?」
と、ほぼ2〜3sentences毎に聞かねばならん。
どうしてこんな事を急にまた書いているのか、と言うと、
今朝、6時13分。ぶしゅぶしゅが私の枕元に幽霊の様に立って、
「ママ、今日がdueなんだけどさ、昨日書いたの、添削してよ」。
キーーーーー!!!!!
が、黙ってやりましたよ。黙って。
「一体、このa round robinって何?」
「ここに書いてあるじゃ〜ん?」
「(ヒィッ!←心の声→めっさ長いやんけ)これじゃ読み辛いね。
で、一体a round robinって何?」
「うん、だから・・・しどろもどろ・・・」
「英語で言えば?」
「Well・・・・・」
「ほうほう、ならこうじゃないのか?」
「あ!本当だ!」
「で、一体the crewって誰?」
「あ、それは沢山いるので」
「ならば、the crewsじゃないのか?」
「あ!そうだった、そうだった」
「・・・てか、一つを覗いて全部、s抜けてますけど?」
「あら、オホホホホ」
・・・と、この様な感じでのろのろ4ページをedit。
7時30分に終了。
「お願いだから、もうちょっと前に持って来て」
ぶしゅぶしゅ、返事もせずにretypeしに走って行きやがった。
良いですか、皆さん。
本当の本当に、英語は話す事と書く事とは別問題!
そして、書く事は話す事以上に難しいのだ。
うちの様に、アメリカでしか教育を受けていない子供達の方が
圧倒的に文法を知らない。日本人の私が、日本語を専門で
勉強したアメリカ人より圧倒的に文法を知らないのと
全く同じ事なんだろうな。
それでも、彼らはAを取って来る。
一度、どこまでが求められているのか、高校教師達に
聞きたい位だ。

0