カリフォルニアに引っ越して以来、全く映画には
行っていない私である。なぜなら、ユタでは納得の値段
だった映画、ここではあらがいたい程の値段だからである。
それをなんでそこよりも更に高くなりなんと
する日本で行くのだろうか。
だが、Dのたってのお願いなのだったので、
いたしかたない、かわいいDのため、聞いてやらいで
どないするんな。
と言う訳で、映画館へ半年ぶりに行く。
で、1800円。くくく、高い。
しかし、日本の映画館も様変わりを果たしたなぁ、と
驚愕した。マイカルという名称で、
ワーナー・ブラザースが提供して、アメリカなんかよりも
数段大きく、椅子なんかも数段上行く、
ステキな映画館が到る所に出来ていた。
その上、全席指定。早めに行ってチケットを購入したら、
その時に自分の座る席も確保してもらえるので、
アメリカの様に、映画館へ入れたはいいが、
良い席を取る為に早めに映画館へ行く・・・、
なんて事はしなくても良いのである。
Dはそんなやり方を非常に珍しがるも、
とても絶賛し、「アメリカもそうしたら良いのに」と
言ったりしていた。私もそう思うけど。
で、バットマンを観たのは、
Dと私と妹の旦那の3人だけ。
後の妹とケイたろぴんは何を観たか、と言うと、
「Ring 2」を観たのである。
怖い物好きのあの二人ならでは、である。
今回のバットマンは、どうしてバットマンが出来たのか、
という所から話が始まるのだけど、
そのバットマンになりなんとする主人公が
修行に出かける所から話は入って行く。
その修行に出かけた所は、本人も知らなかったのだが、
悪の巣窟で、その親分が渡辺謙だった訳である。
渡辺さん、意味の分からない言葉を話すのだが、
娘の愛の受け売りによると、あの変な言葉は渡辺さん自らが
考案し、一見何も意味をなさないらしいが、
きちんと意味もあるし、オーガナイズされた言語と
なっているらしい。
最初、監督は日本語でも良いよ、と言ったらしいのだが、
そんなんよう言うわ、と私は思ってしまう。
謎の無国籍な人間の役をやるのに、
なんで日本語でええのか?日本人をバカにしとるな、と
ちょっとムッとしたりなんかして。
アメリカ人にはそういう風に聞こえるかもしれないが、
しかし、日本語は日本語であって、
世界には日本語を理解する人は沢山いるのである。
日本語を話すのやったら、それは無国籍、謎の人間では
なく、出所はっきり、それは日本人やないか。
そんな事もわからんのか、アホウ。
世界へ配給する為に映画を作っていない、
又は、アメリカしか念頭にないほんまにアホな監督や、
と私なんか思ってしまう。
そんなバカが作った映画だけあって、
そういう事をちっとも知らずに観たのだが、
私的には、しょうもない映画だった。
なんだかなぁ、スパイダーマンを狙っとるんかいな、とか思う。
それによ、ラストサムライであんなに良い演技をした
あの渡辺さんをこんなんで使おうと思った監督って
最低やし、絶対バカに違いない、と腹が立ったりした。
もう、悪の巣窟の親玉なのに、あんな簡単に、死ぬなんて。
しかし、あの渡辺さんの顔は役者魂よのぉ、と思う。
凄いよ、倒れる時のお顔ったら。
日本語で良いよ、と言われながら、統一性を持たした
言葉を編み出してまであの役に臨んだ渡辺さんこそが、
まさしく映画という仕事を真摯に捉えている本当の
映画人なんだ、と私は思った。
とにかく、最後のお約束のようなあんなシーンはいらんかった
やろうが、と思うし、なんでそこまでしといて、
「じゃあね」やねんな、いらん、いらん、いらん、いらんぞー!
と、最後にはむかつきだけが残った映画であった。
やっぱりね、物を創るって事は、少しの傲慢があっても、
その作品にその傲慢さが色濃く出て来るのよね。
そんな風に思った、私的には最悪な映画だった。
だけどね、妹の旦那は、「超面白かった!」と言ってたので、
私のようにこねくり回さずに観たらば、
本当は面白い映画なのかもしれません。ハイ。
「Ring 2」の方は、やっぱり日本の物には勝てない、と
言っておったが、1よりはかなり怖い、とも言っていた。
私も観たいなぁー。DVDになってから観よう。

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