数日前、cho-co-ttoという冊子が送られてきました♪
この冊子を発行しているのは『コープさっぽろ』で、製作は『LLCのこたべ』という会社です。
その編集者の一人『トラちゃんのママ』から、毎月送られてきます。
万両はトラママちゃんのお仕事を応援する意味で、この冊子を配布しています
写真の上をクリックすると少し大きな写真を見ることが出来、文を読むことが出来ます。
その冊子に『万両じいちゃん(実家の父)87歳』が登場しました

登場と言ってもイラストですが、そのイラストが特徴を捉えていて
とてもユニークです
鮭の背に乗って包丁をかざしているイラストは、
左手で丁寧に魚を捌く、父の姿を連想させてくれます

チョット笑えます。
万両じいちゃんには『商いの哲学』

ちょっとオーバーに思えるけど
私が尊敬する『父の言葉』が、いくつか有るのです

一生懸命積み上げた『信用』も、油断すると一晩で崩れる事があるから注意しなさい

何でも初めての魚には『感動の調味料』が加わるので、2回目に同じものを提供してもお客様は「前の方が美味しかった!」と思うことが多々ある。
2回目は前のものよりチョット良いかな?と思う魚を提供すると喜ばれるケースが多い
しかし魚は生き物で同じものは2度無いし、それが魚屋商売の苦労する所
唯、その時その時に最善を尽くして仕事をすることで自分自身が納得する。
その納得こそが、みていて下さるお客様には通じて支持される。
そうやって続けていける『商い』は『厭きない』だから仕事が楽しくなるんだ

魚に惚れて仕入れをしなさい。安くて良い魚を探すのは当然なことだけど
それに翻弄されて、安いもの・安いものと心を向けているとブレて来る。
安いもので良いものは、そんなに多くは無い
値段ばかりに捕らわれていると「自分は何をお客様に提供するべきか?」が分らなくなる。
安いものを探すプロのバイヤーは沢山居るし、その道のプロと肩を並べる事など無理

小さな商いをしている『万両』は、良い物を適正価格で売る事こそ大事

お客様に「やっぱり万両の魚は美味しい

」と言ってもらえる事を志せ

ETC.
私は、そういう父を尊敬しています
昔は、仕事一筋の父を「もっと趣味を持って遊ぶと良いのに・・・」と思っていました。
ゴルフをやったり、ススキノで格好良くブランデーを片手に・・・
そういうロマンスグレーの紳士に憧れていました。
でも
この年になり、仕事一筋60余年

いくら厭きないと言いながらも、60年間 一筋にやり遂げる事の素晴らしさを改めて「スゴイ

」と思えます。
NHKのテレビで紹介されたり、この様な冊子で紹介されたりする時
「ふっ」と言って鼻で笑いながらも満更でもない顔をしています。
普段は寡黙で、厳しい父が、この冊子で「干魚の味は私を超えたよ」と言っていました。
父は絶対褒めないので、驚きながらもチョット嬉しい『ひものや万両』です


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