昨日サクラがお星様になりました。10日ほど前から自宅療養中でした。先生も驚くほどの生命力で、もう食欲なんてないはずという状態でもおいしいものをあげると数口ですが喜んで食べていました。
おととい久しぶりに病院で診てもらい、私が思っていたより状態が悪いことが判明。食事も摂れなくなり、オシッコも自力で行けなくなり、あとは水だけあげて見守ることしか先生も私もできることはありませんでした。
それでもおととい病院に行くまではそんなに苦しくてたまらないという様子もなく、苦しんでかわいそうだったのは帰宅後息絶えるまでの半日弱でした。
病院に行った際、「先生に安楽死は考えてる?」と聞かれ、「そのほうがサクラにとっていいことなら・・・」と答えたのですが、「後悔しない?」と聞かれて言葉に詰まってしまい、安楽死はやめました。帰宅してからは意識混濁で息も苦しそうで、見ている私もとてもつらくて、こんなに苦しむ状態が続くのなら安楽死させるほうがいいのかもしれないと思いました。
結局最期は夕飯の用意をしていて、あれ?ちょっと様子がおかしいなと感じ、だんだん小さくなっていくお腹の動きに胸に手をあて、耳元で「大丈夫だよ。ここにいるからね。」と言いながら、最後の心臓の鼓動が終わる瞬間そばにいることができました。
人間も含めて動物を看取るのは初めてのことで、最後にううーんと苦しそうに声を出し、とくんと心臓の鼓動が止まり、ふぅーっとお腹の力が抜けて静かになる様子を見ました。少し前まで生きてそこにいたのに、目の前で命が消えるというのはとても不思議な感じでした。命が消えても、魂がのぼるのが見えるわけではないですからね。
死んでしまっても数時間は耳が聞こえている(聞いた内容を理解できるかは別として)というのを聞いたことがあるので、そばにいていろいろ話しかけていました。いや、死んでしまってからすぐだけでなく、そこに体が残っているので、冷たくなってからも生前と同じようになでなでしながら話しかけているのですが。死んだことは理解できますが、やっぱり目の前にあるものって強いですね。
メールで妹にサクラがお星様になりましたと連絡するとすぐ電話をしてきてくれて、よくやってくれたよ、ありがとうと慰めてくれました。人間でも畳の上で死ぬことは難しいのに、前の晩に一緒に布団で寝て自宅で看取ることができたのだし、病院じゃなく自宅で一緒に過ごせたのだからサクラも喜んでるよと言ってくれました。
ゲージ(小さい檻)に入れていたのですが、それだと檻越しにしかなでなでできなくていろいろ面倒だったので、もうあまり動き回らないのでゲージの一面を開け、外にシーツを敷いてそこにいてもらいました。
最後の夜は寒かったようで(もう体温が下がり始めてましたから)ふと気がつくと布団に入り込んで、私の脇で寝ていました。いつも別々に寝ていたので、最後に一緒に寝られてよかったかな。
よく行く猫作家さんの掲示板でもよくしてもらいました。死という暗い内容なのに、いつも慰めて親身になってくれて、心のよりどころになりました。火葬のため電話でした問い合わせに応対した女性も親切だったし、火葬のとき箱に入れる花を買い求めた花屋の女性も、ペットの火葬で入れる花だと言ったら、じゃあ丈が短くても大丈夫ですねと、飾ってあった花の中と捨てるだけだからという花の中から短い丈のかすみ草をおまけしてくれました。
こういうときは気持ちが繊細になっているので、ちょっとしたことで深く傷つきかねません。これまでは「なんで今そんなこと言うかなぁ!!」とあっけにとられて言葉も出ないことが多々あったのですが、今回は今のところやさしい人ばかりでとてもうれしいです。心が救われます。
火葬は混んでいるということで木曜になったため、サクラには涼しい場所で待機してもらってます。
とても陽気な性格で、出会った誰にでも(あ、子供は苦手でしたが)寄っていって愛想を振りまく子でした。そんなフレンドリーなサクラだったので、実家の近所でも人気者だったとか。
別れが悲しいのは、一緒にいた時間が楽しかったからだと某ブログに書かれていて、そうだなーと思いました。サクラも14、5歳まで生きて、私たち家族や他の人々に暖かな気持ちをくれました。今は天国に行って、先に行っている人や猫たちと苦しいこともなく楽しく過ごしていることだと思っています。最期まで本能のまま、命ある限り生きるという姿勢を見せてくれて、私もせっかくの命をよく生きようとあらためて感じました。サクラ、どうもありがとうね。

今年9月に撮った写真。
顔つきが宇宙人みたいで怖いのですが、とってもいい子でしたよ。
毛並みがすごくやわらかくて、触り心地が一番いい猫でした。
あみねこを乗せても、ほらこの通り。いい子ちゃんです。

0