2011/3/31
※こちらは釣りの記事ではありません。山行記となっております。また比較的長い文章のため、ご興味ある方のみご閲覧ください。
硫黄岳。
爆裂火口をしたがえた標高2760メートルの頂。
八ヶ岳南部にあり、アプローチの良さから人気のある山。夏場はハイキング感覚で登ることが出来る。
山頂は広く比較的穏やかな山容だが、反面風が非常に強く、ガス(霧雲)発生時や風雪時はしばしばホワイトアウトとなり、ルートを見失いやすい。
また、稜線への取り付きとなる赤岩ノ頭(あかいわのかしら)直下は、過去に大規模な雪崩事故もおきている為、積雪期においては油断のできない山でもある。
●積雪期硫黄岳・単独ピークハント
昨日(27日)40歳になった。
誕生日はささやかながら妻が祝ってくれた。すごく嬉しかった。
震災以来、大好きな釣りにも遊びにも行く気がせず、仕事以外はニュースやウェブばかり見ていた自分。
皆がそうだとは思うが、常に頭はモンモンとし、被災地や原発の事、自分や仕事の事、釣りの事と、色々な事が常に頭をよぎっている。
これはこれからも考えて行かなくてはならない事だと思う。しかし
とにかく気持ちの整理がしたい。
そしてシフトを入れるために己と真正面から向き合いたい。
40歳になったからそう思ったのかもしれない。
こんな時に不謹慎かもしれないが、なにかに導かれるようにひとり雪の八ヶ岳に向かった。
28日
誕生日の翌日早朝。
電車で山へ行くのは何年ぶりか。
朝一番のスーパーあずさ1号にのり、長野県JR茅野駅に降り立つ。

ここからはバス。平日の為バスは一日2便のみ。一時間ほど時間を潰しバスに乗る。
そして登山口へと向かう。
車窓からは雪をまとった八ヶ岳。

今から行くぞ!
バスで40分。登山口の八ヶ岳山荘前に到着だ。

手早くスパッツ(靴の雪入り防止カバー)を装着し、ベースとなる赤岳鉱泉を目指し、アプローチを開始。
林道をゆっくり進む

藪からは鹿のファミリーがお出迎えだ。

真正面には先月に登頂した赤岳。

途中、美濃戸山荘で入山届を提出し、樹林帯をショートカットしながら進む。

まわりは雪だらけだが、暑くて汗ばむ体。本日の中間地点の堰堤広場で帽子と手袋を脱いだ。

鉱泉まではあと1時間くらいか?
ルートはトレース(踏み跡)がバッチリついている為、アイゼン(鉄の爪)はなしでOK。
リズムを刻むように一歩一歩進む。
それにしても行きのザックは、ピッケルやアイゼンにウェア類、酒に水とやたら重い。
でもこの一つ一つの苦労が感動をより増幅させるのだ。
金だけ出せば手に入る感動は、今は求めていない。
いよいよ迫力のある八ヶ岳の稜線が見えてきたぞ。

何度見ても素晴らしい景色。息をのむ。
今日の目標地点=赤岳鉱泉まではあと少しだ。

約3時間のちょうどよいウォーミングアップ。軽く息を切らし赤岳鉱泉に到着。

こちらはテン場。カップルと挨拶。

ちょっと覗けば阿弥陀が頭を出している。

部屋に案内され一休み。
そして毎度のすかさずビール(笑)

麓から自分で上げた。こうすると旨さはひとしおだ。
その後は小屋にいた単独登山者と二人で酒盛り。

ウィスキーを交わしながら、山の事をいろいろ教わった。
そして夕方になり、窓から射し込む赤い光。
サンダルで外に飛び出す。

アーベントロートに赤く染まる山々。

美しい。本当に来てよかった。
アイスウォールも赤く染まる

暖かくそして真っ赤な太陽は深く真っ暗な森へと沈んでゆく。

寒い夜の到来だ。

被災者の事とか、いろんなこと考えた。やっぱり太陽って本当に暖かいんだ。
夕食は豪華にホッケと鶏鍋

いよいよ明日は単独では初の雪山アタック。
ラストに日本酒をのんで、バッタリと寝床についた。
アタック編へつづく

硫黄岳。
爆裂火口をしたがえた標高2760メートルの頂。
八ヶ岳南部にあり、アプローチの良さから人気のある山。夏場はハイキング感覚で登ることが出来る。
山頂は広く比較的穏やかな山容だが、反面風が非常に強く、ガス(霧雲)発生時や風雪時はしばしばホワイトアウトとなり、ルートを見失いやすい。
また、稜線への取り付きとなる赤岩ノ頭(あかいわのかしら)直下は、過去に大規模な雪崩事故もおきている為、積雪期においては油断のできない山でもある。
●積雪期硫黄岳・単独ピークハント
昨日(27日)40歳になった。
誕生日はささやかながら妻が祝ってくれた。すごく嬉しかった。
震災以来、大好きな釣りにも遊びにも行く気がせず、仕事以外はニュースやウェブばかり見ていた自分。
皆がそうだとは思うが、常に頭はモンモンとし、被災地や原発の事、自分や仕事の事、釣りの事と、色々な事が常に頭をよぎっている。
これはこれからも考えて行かなくてはならない事だと思う。しかし
とにかく気持ちの整理がしたい。
そしてシフトを入れるために己と真正面から向き合いたい。
40歳になったからそう思ったのかもしれない。
こんな時に不謹慎かもしれないが、なにかに導かれるようにひとり雪の八ヶ岳に向かった。
28日
誕生日の翌日早朝。
電車で山へ行くのは何年ぶりか。
朝一番のスーパーあずさ1号にのり、長野県JR茅野駅に降り立つ。

ここからはバス。平日の為バスは一日2便のみ。一時間ほど時間を潰しバスに乗る。
そして登山口へと向かう。
車窓からは雪をまとった八ヶ岳。

今から行くぞ!
バスで40分。登山口の八ヶ岳山荘前に到着だ。

手早くスパッツ(靴の雪入り防止カバー)を装着し、ベースとなる赤岳鉱泉を目指し、アプローチを開始。
林道をゆっくり進む

藪からは鹿のファミリーがお出迎えだ。

真正面には先月に登頂した赤岳。

途中、美濃戸山荘で入山届を提出し、樹林帯をショートカットしながら進む。

まわりは雪だらけだが、暑くて汗ばむ体。本日の中間地点の堰堤広場で帽子と手袋を脱いだ。

鉱泉まではあと1時間くらいか?
ルートはトレース(踏み跡)がバッチリついている為、アイゼン(鉄の爪)はなしでOK。
リズムを刻むように一歩一歩進む。
それにしても行きのザックは、ピッケルやアイゼンにウェア類、酒に水とやたら重い。
でもこの一つ一つの苦労が感動をより増幅させるのだ。
金だけ出せば手に入る感動は、今は求めていない。
いよいよ迫力のある八ヶ岳の稜線が見えてきたぞ。

何度見ても素晴らしい景色。息をのむ。
今日の目標地点=赤岳鉱泉まではあと少しだ。

約3時間のちょうどよいウォーミングアップ。軽く息を切らし赤岳鉱泉に到着。

こちらはテン場。カップルと挨拶。

ちょっと覗けば阿弥陀が頭を出している。

部屋に案内され一休み。
そして毎度のすかさずビール(笑)

麓から自分で上げた。こうすると旨さはひとしおだ。
その後は小屋にいた単独登山者と二人で酒盛り。

ウィスキーを交わしながら、山の事をいろいろ教わった。
そして夕方になり、窓から射し込む赤い光。
サンダルで外に飛び出す。

アーベントロートに赤く染まる山々。

美しい。本当に来てよかった。
アイスウォールも赤く染まる

暖かくそして真っ赤な太陽は深く真っ暗な森へと沈んでゆく。

寒い夜の到来だ。

被災者の事とか、いろんなこと考えた。やっぱり太陽って本当に暖かいんだ。
夕食は豪華にホッケと鶏鍋

いよいよ明日は単独では初の雪山アタック。
ラストに日本酒をのんで、バッタリと寝床についた。
アタック編へつづく

投稿者:江原
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