日本平での甲府戦を終えて、静岡駅2:06発のながらに乗り込み、途中鶯谷で線路に落ちた人がいたせいで常磐線が止まるというトラブルがありながらも9時半すぎにはいわき駅に到着。
準決勝で勝利を導いたヘンオウに合流し、時間を潰し、J村に帰ってきた。
そして初めてのスタジアム。
トーナメント表。
本当にここまでよく頑張り勝ち残った。
トーナメント表には選手の頑張った痕跡がひしひしと刻まれこまれている。そんな気がした。
サポートに行きたくても仕事の都合で行くことができなかった。
それでも選手は勝ち続け、俺らを、俺をJ村に戻らせてくれた。
そんな選手たちへの感謝の気持ちと、今日なんとしても選手たちを勝たせ、一緒に喜びを分かち合いたいと思いながら開門を待っていた。
スタジアムに入り、ありったけのダンマク、オフィシャルフラッグを貼り、選手を奮い立たせるマテリアルを準備する。
席張りで一番目立つように貼れたのが、今年JYに一番比重を置いてサポートすると宣言されたのに全然試合に来ない上に新聞にも載っちゃう有名人の幕というのがシャクに思った。
と、毒を吐いてみるテスト。
スタジアムの外に出てジュースを買おうとするとすぐ横のフットサルコートでアップをしていた選手たちを発見。
ネットが微妙に低く設置されているために精度の悪いボールがガンガン飛んできたので即席ボールボーイをしていたが、あまりにも飛んでくるからすぐそばにいた誠に、
「優勝しなかったら許さねぇからな!」と冗談半分の声をかけると苦笑い。
選手たちがピッチに入ってきてダッシュをからめアップ。
開門後から降り続く強い霧雨の影響でピッチはすべる。
入念に芝の感触を確かめる。
そしてアンセムに合わせ選手入場。
いよいよ最後の大一番が幕を開ける。
円陣を組み、気合を入れる。
俺も心臓のバクバクがやばかった。
スタメンは準決勝と変わらず。
-----亜人夢---畑------
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柴原--------------石原
-------航---達也------
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諄也--山田---蓮---加藤
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---------長島---------
大一番の幕開けはエスパルスにとって苦しい幕開けとなる。
開始早々から相手の鋭いサイド攻撃を許し、開始3分で右サイドから突破されてシュートを決められてしまう。
0−1。試合は始まったばかりとはいえ、苦しいスタートとなった。
しかし、山田を中心に盛り上げ、そしてチームはこの失点を機に目を覚まし、マリノスに牙を剥く。
15分。
左サイド突破した誠。クロスを受けて頭で折り返したのは石原。
このボールを待ち構えた畑!!!!!!!!!
右足ボレーがゴールに突き刺さる!
同点に追いついてからも、時折マリノスのカウンターに危ない場面を作られるものの、圧倒的な攻撃力から押し込む。
前半は1−1のまま終了。
後半はベンチメンバーも含め円陣を組む。
後半も流れそのまま。
ややマリノスに押されかけてきたところで石原に代えて大島投入。
そして待ちに待った瞬間が訪れる。
センターラインで楔に入った亜人夢が倒され得たFK。
すばやく達也が逆サイド、左サイドで裏に走っていた誠にロングフィード。
これを受けた誠は縦に運び、そしてクロス。
相手にクリアされるもの、弱いクリアは畑の目の前に。。。
これを右足でまたもボレーシュートをゴールにブチ込みやがった!!!!!
最高の瞬間。
ついに逆転。残り時間は15分。
ただ闇雲に時間を使ったりはしない。
最後までとどめの1点を狙い攻める気持ちを忘れることはなかった。
よく走った。
よく耐えた。
よく守った。
それでも、
サッカーの神はエスパルスに試練を与えた。
あと2分。
掲示板に取り付けられた時計は33分を指していた。
ゴール前の混戦からこぼれたボールをマリノスの選手が低く抑えたミドルシュート。
エスパルスの選手はもちろんブロックにいく。
しかし、その足をはじき、ボールは長島の反応できないところに飛び、ゴールに吸い込まれた。
あと2分でチャンピオン。
そのトロフィーが一瞬にして再び両者に権利を与えるゴールによりすり抜け、延長戦によって決着をつけることとなった。
延長前半。
マリノスは勢いそのままに攻め込む。
延長開始1分。
左サイドを破られ、ゴール前まで運ばれて折り返しを決められ2−3。
この大ピンチにあの男が帰ってきた。
キャプテンノリ。
あの大井川で同点となるCKからのヘディング、鉄壁の守備、そして統率。
山田が代役を務め支えていたところに頼もしい存在が怪我から戻ってきた。
あとがないエスパルスはノリをCBに、山田をCHにあげて総攻撃体勢に入る。
しかし、裏目にでた。
ラインを押し上げる裏をつかれ、1対1から冷静に決められ2−4。
絶望に陥る選手を必死に励ます。
そして一筋の光が舞い降りる。
ゴール前の混戦。
関口の打ったシュートがDFにあたり、こぼれ球が達也の足元に。
渾身のミドルシュートはネットに絡みつくように突き刺さり、まだまだ試合は終わらせないという強い気持ちを感じることができた。
延長の後半戦。
大島に代えて田代を投入。
ここまで気持ちを切らさずに戦い続けた選手たちにもうここから先のことをとやかくいう必要はないだろう。
走り続け、寄せて、奪って、また走って・・・
必死にプレーし続けるエスパルスには、残り10分逃げ切ろうと巧みにボールをキープするマリノスから得点を奪うことはできなかった。
そしてエスパルスジュニアユースU−15の長く熱い夏が幕を閉じた。
結果は準優勝。
ここまできて優勝できなかったことは正直悔しくて、悔しくてまだあのラスト2分間のことが頭から取り払うことはできないけれど、
本当にここまで戦い続け、勝ち続けたことは素晴らしいの一言だ。
集合写真の撮影には惜しくも間に合わず中途半端な写真であることをお許しください。
表彰式、写真撮影を終え、岩下監督を中心にこの大会最後のミーティング。
この悔しさを晴らす舞台はもう整っている。
高円宮杯で、追浜を倒せ。
ジュビロ浜松にもそうやって悔しさを晴らしたお前たちならできるはずだ。
もっともっと強くなって、もっともっと熱くさせてくれ!
俺たちは強い!これからもガンバレSUPER ORANGE BOYS!!!!