Jユース第3節。
ここまで2試合を終えて、0勝2敗と、グループ最下位のエスパルス。
公式戦では実に4月28日プリンスリーグvs磐田戦以降勝ち星がない状態。
先日のTMでもいいところが無かったようで、この苦しい状態でのアウェーゲーム。
苦しい試合になるだろうということは覚悟の上で、福岡は雁の巣球技場に乗り込んだ。
滝戸、藤牧、江守、柴田、陽平、傑、慶也、恭平、池上、卓馬、郁、一貴、蓮、教史、達也、誠、田代、井出の18人全員で戦いに挑む。
-------誠---池上------
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-傑---------------恭平
------陽平--慶也------
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江守---蓮---滝戸--藤牧
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---------柴田---------
サブ:井出 卓馬 教史 郁 一貴 達也 田代
立ち上がりからいい流れで試合を進めるエスパルス。
こんなに立ち上がりからいいプレーで試合を進められるのは本当に久しぶりだ。
陽平がキレキレ。傑がキレキレ。
誠も巧みにボディコンタクトを交わすようにスルスルと攻撃を仕掛けていた。
しかし、今のこの現状を物語るかのように悲劇が訪れる。
前半9分。
ここまで危ないという場面すら作られなかったものの、相手の左サイドに展開されたボールに、この試合RSBに入った藤牧がスライディングでカットしようとしたところ、相手が一歩先にボールにタッチし、藤牧を交わすと、そのままカットイン。
柴田も交わして無人のゴールに流し込み、アビスパが先制。
でも、この日のエスパルスはここからが違った。
失点後気落ちすることなく、勝負を挑む。チャレンジを怠らなかった。
藤牧が上がる。そのままシュートまで持ち込む。
傑が切れ込む。左ポスト直撃の惜しい場面を作る。
陽平が突破する。
そしてゴール正面よりやや左、25mの位置でFKを得る。
陽平が自らキッカーとなる。
右足を振りぬくと、ボールはゴール左隅に突き刺さり、同点ゴールとなる。
選手たちが陽平を囲むように喜びの輪が広がる。
セットプレーから何度も苦しい、耐える時間が続くものの全員集中力を切らすことなく1−1で前半を折り返す。
後半もメンバー交代なし。
後半開始時にも円陣を組む。
誰が声を掛けたわけでもない。
自然と選手が輪を作り、後半に向けて意識を統一する。
本当にこの試合、獲ろうという気持ちが自然と円陣を組ませたように感じた。
長い、長い円陣だった。
この試合、試合開始から最後の最後まで、前線から厳しく当たり、素早くプレスを掛け続けた。
こんなに動くエスパルスユースを見たのは、本当に久しぶりだった。
それだけ激しく動いた証拠に、恭平が後半も早い時間に足を攣る。
それでも一度はそのままプレーを続ける。
後半19分 OUT 池上 ⇒ IN 一貴 (CH) ※陽平FWへ
後半23分 OUT 恭平 ⇒ IN 郁 (RSH)
陽平をCFに、そしてセットプレーからのヘディングの着地の際に再び攣ってしまった恭平に代えて郁を投入。
郁本当に素晴らしかった。
闘志溢れるプレーで気持ちが見えた。
そして33分。
郁が右サイド持ち込んで、一度相手に当たってこぼれたボールを再び拾って中央で待つ陽平にパス。
これを陽平が落ち着いて決める。
最高の瞬間。
逆転ゴールが決まりエスパルスがついにリードを奪う。
アビスパも長身の選手を投入し、パワープレーを敢行するものの、タッキーを中心としたDF陣の踏ん張りもあり、最後まで集中を切らさなかった。
後半38分 OUT 誠 ⇒ IN 田代 (FW)
前線に田代をターゲットとして入れると、最後まで勝利のために徹底してキープ。
そして4月28以来169日ぶりの勝利の瞬間。
みんな最高の笑顔だった。
はるばる雁ノ巣まで来たかいがあった。
最高の気持ちの入ったナイスゲーム、ナイスファイトでした。
おめでとう。
苦しい中でも、しっかりと自分たちのプレーを出して、やればできるんだ!という気持ちをみせてくれた。
この日のS.O.B.は少し背中が大きく感じました。