Jユースカップ2010
第18回Jリーグユース選手権大会
決勝トーナメント2回戦
清水エスパルス vs 横浜Fマリノスユース at MM21トレーニングセンター
≪試合結果≫ ※45分ハーフ
清水エスパルス 4−5 横浜Fマリノス
(前半:0−4、後半:4−1)
≪得点者≫
●松本 翔(前半13分、左クロスを久保田弾くもこぼれを拾い決める。)
●星 広太(前半40分、アンドリュー右クロスを決める。)
●オウンゴール (前半44分、星右アーリークロスを田代足を伸ばすもOG。)
●星 雄次(前半45分、右サイドスルーパスに抜け出しファーに決める。)
●渡辺大斗(後半07分、小野シュートリバウンドを押し込む。)
●影山貴紀(後半09分、右サイドを突破しニアを抜く。)
●柏瀬 暁(後半13分、成田左クロスをヘディングで合わす。)
●柏瀬 暁(後半41分、石毛ルーレットでの突破からのパスを受けゴール左に決める。)
●影山貴紀(後半46分、和磨からのパスを受けてゴール左に決める。)
≪先発≫
---------柏瀬---------
----------------------
----------誠----------
成田--------------祐也
------石毛--崇兆------
----------------------
飛天--田代--犬飼--和磨
----------------------
--------久保田--------
◆選手交代
後半00分 OUT 祐也 ⇒ IN 影山(CF)
※誠がRSHに入り4-4-2BOXへ
後半18分 OUT 飛天 ⇒ IN 藤嵜(LSB)
≪後半18分以降≫
------柏瀬--影山------
----------------------
成田---------------誠-
------石毛--崇兆------
----------------------
藤嵜--田代--犬飼--和磨
----------------------
--------久保田--------
Jユースカップ決勝トーナメント2回戦。
先週アミーゴスを倒し、2回戦に駒を進めたエスパルス。
2回戦の相手は横浜Fマリノスユース。
会場はマリノスのホーム。MM21。
Jリーグも終わり、天皇杯も敗退しているマリノスはこのJユースカップとU−15の高円宮杯しか公式戦は残っておらず、U−15には声出しサポはいないので、実質このユースだけが今年の残り試合という状況。
もともとユース年代のサポートには熱心なサポが多いマリノスなだけに、このMM21での決戦は実はガンバ戦以上のアウェイの環境での試合になる。
マリノスはこの試合からJリーグにも出場している小野裕二がチームに合流し先発出場。
果たしてJでも活躍している選手をどのように抑えるのか、田代・犬飼にも注目だ。
エスパルスは崇兆が先発に戻って11人が揃った。
今年のクラセンをベスト4、高円宮杯をベスト8と全国大会の常連、マリノスの壁を超えることが今年の目標である全国ベスト4を達成するための必須条件。
90分の熱い戦いが始まる。
立ち上がりから猛攻を仕掛けたのはエスパルスだった。
中央からサイドをうまく使った攻撃でマリノスDF陣を揺さぶる。
しかしなかなか決めきれない。最後の部分で決定力を欠きゴールを奪うまでは至らず。
そうこうしているうちに試合は徐々にマリノスペースに。
ワントップに入った小野裕二。
小野に対してはきっちりケアをして自由にさせないように守ることに関しては対応できていた。
それでもやはり人数を割いて小野のケアに行くためにどうしても数的不利の局面を迎えてしまうシーンもあり押し込まれる。
13分。
マリノス左クロスを久保田パンチングで防ぐも松本がこのクリアボールを拾いシュート。
ポストをかすめ田代?に当たったボールはゴールに向かい転がるのを最後は足を伸ばしライン上でクリアを試みるも惜しくもラインを越えたとの判定。
先制点を献上する。
このゴールで自信を深めたマリノスはボールポゼッションを高め、DFラインからビルドアップ。
サイドに展開して縦に勝負。京都サンガのようなゆっくりとしたボール回しからギアを入れ替えて突破を狙うという苦手とする戦術を仕掛けてくる。
それでも時折訪れるカウンターのチャンスから反撃を仕掛けるがゴールには直結せず。
どうも中盤の位置から暁に対しなかなかボールを送れず、MF陣が持ち込んでという形でのプレーに終始してしまう。
40分。
右サイドに流れた小野にDF2人が釣られ、浮き玉でボールを送るとアンドリューがフリー。
右クロスを星広太に決められてしまい0−2。
前半終了間際での失点で若干下を向いてしまった感があった。そこをマリノスに突かれた。
44分。
右アーリークロスに対し田代が反応し、懸命に足を伸ばす。
ボールをなんとかクリア、と思われたが無情にもボールの軌道はゴールに向かい、久保田もさすがに防ぎきれずにゴールイン。不運オウンゴールで0−3。
ここで完全に落ちてしまった。
45分。
3失点目直後のキックオフのボールを奪われて右サイドから星雄次が持ち込んでゴール左隅に流し込み0−4。
非常にもったいない形での連続失点。
3点目は仕方ない形だっただけに4失点目はいらなかった。
この直後に前半終了。
0−4と4点の大きなビハインドの後半を迎えることとなる。
後半開始。
祐也に代えてカゲを投入。
誠をRSHにスライドして4−4−2のBOXにして反撃を試みる。
立ち上がりに猛攻。
カゲもいきなりヘディングシュートを放つなど好調。
ところが7分。痛恨の5失点目。
センターライン付近で崇兆にボールが入ったところを素早いチェックでボールを狩りにきたところを崇兆は一旦バックパスでボールを下げるも、このボールが弱くなってしまい小野裕二に浚われる。
やや遠目の位置から小野はシュートを狙うもこれは久保田がビッグセーブ。
ところが弾いたリバウンドを渡辺大斗に押し込まれて失点。
後半反撃の狼煙を上げたところでのミスからの失点で万事休す。
5点を取られても後半から入って試合に飢えている男、カゲには全く関係なかった。
9分。右サイドに流れてボールを受けるとそのままドリブルで持ち込む。
そのままゴール前まで運びキックフェイントで相手を交わしてエリアに侵入。
最後は右足アウトにかけてニアを抜き1点を返す。1−5。
直後のプレー。
前半ボールをキャッチした久保田に対し足を出しイエローを一枚もらっていた小野裕二がこのプレーで犬飼との空中戦で再び警告を受ける。
2枚のイエローで退場となる。
13分。成田にロングボールが入り、得意の左クロス。
DFとGKの間に体を投げ出して暁が頭で合わせて決める。2−5。
小野裕二の退場もあったとはいえ、これで流れを完全にものにする。
2点目直後はパニック状態のマリノスに対しさらに点を奪いに行くが決めきれず。
徐々に10人の戦いに慣れてきたマリノスはうまくエスパルスの攻め急ぐ気持ちを逆なでするようにボールをスペースへと送りうまく時間を経過させる。
18分にはゴッツを飛天に代えて投入。
投入直後こそLSBの位置に入ったゴッツだったが、実質ほぼフリーマンのように中央、サイドと積極的に顔を出してボールに絡み、ゴール前にも襲いかかる。
ロングボールをカゲが難しい体勢から落としたところをボレーで放ったシュートは惜しかった。
守りの選手を続々と入れて守りに入るマリノス。
エスパルスも時間の経過とともに焦りの色が見えてくる。
そして迎えた41分。
ペナルティエリア前での混戦を石毛がルーレットで抜け出しスルーパス。
抜け出した暁が右足一閃。
3−5と追い上げる。
ATは4分間。
46分。和磨がボールを持って斜めのパスを送るとカゲが受ける。
意地のゴールで4−5とついに1点差まで追い上げる。
1点差まで詰め寄るもさすがにここでマリノスは完全に時間を浪費し試合を終わらせる。
終了間際、ゴール正面30mの位置でのFKを成田が直接狙うも枠を捉えきれず。
4−5で試合終了の笛。
0−5という状況から4点奪い返すも、あと1点足りなかった。
今までのエスパルスであれば、0−5のまま終わってしまうような自滅的な試合だった。
その試合を後半しっかりと立て直し、4点奪って相手を追い詰めた。
熊本から始まり京都に対し2試合で10失点。ガンバに対しては2連勝し決勝トーナメント。街クラブを倒し進んだ2回戦。
この大会は本当にクラブにとって選手にとっていろいろあった大会だった。
残念ながら全国大会ベスト4という今年の目標は達成することはできなかった。
それでも、プリンスリーグ東海、日本クラブユース選手権、高円宮杯全日本ユース、Jユースカップと山あり谷ありの試合を繰り返す中での最後の負け方としては言葉は悪いが良い散り方だったと感じた。
良くも悪くも今年のチームらしい戦いだった。
不思議と終了の笛とともに流れた涙は、選手が整列する頃には止まっていて、最後の姿をしっかりと目に焼き付けることができた。
ミーティングを終え、3年生が再びサポーター席の前まで来てくれて田代が涙ながらに挨拶してくれた。
どこに行こうがみんなかわいい俺たちのSUPER ORANGE BOYSだ。
今までのようにいつもそばにいてやることはできなくなるけど、それでもいつも君たちの活躍を願い4年後を楽しみにしている。
この試合の応援に駆け付けた専修大学のユースOB長島潤がなぜか慰める姿が微笑ましい。
No.1 久保田 晃次
ジュビロ沼津からエスパルスにやってきた久保田。
初めて久保田に声をかけたのは浜松海浜公園で行われたヤングサッカーフェスティバル。
静岡県代表のメンバーで選ばれた久保田を「こいつが今年から来るGKか」という感じ。
3年生になり正GKのポジションを掴んだ久保田は、今年GK陣に怪我が重なり、サブGKをJYから助っ人で呼ばなければならないほどの状況で、普段の練習でも精一杯チャレンジをしながらも怪我だけは絶対にしてはいけないという極度のプレッシャーと戦いながら試合に出続けた。
学園に通う久保田がプリンスで学園で勝った時に嬉しそうだったことを今でも覚えている。
久保田のせいで負けたわけではないのに、すいませんでしたと頭を下げ、ゴールを守れなかった自分の責任と誰よりも責任感が強い久保田がかっこよかった。
エスパルスに来てくれてありがとう。
俺の中でのベストゲームはJユースカップのアウェー、ガンバ大阪戦。あの絶対に負けられない状況での研ぎ澄まされた集中力。痺れたよ。
No.4 深澤 諄也
深澤兄弟の弟としてエスパルスに入ってきた諄也。
プレーでは慶也同様全くパニックを起こさないという印象。
諄也が常にクールに立っていることが何よりの安心感で、SBというポジションの大事さっていうのは、諄也がいなくなってから改めて痛感させられたポジションだった。
高円宮杯では諄也と1日でも長くという負けたら引退という状況の中、グループリーグを意地の突破、養和とのベスト4を賭けた戦いに敗れたもののあそこまで行けたのはチーム一丸諄也のためにという結束力があったからこそ。
なんと言ってもプリンスリーグ優勝に導いてくれたあの四中工戦でのPKのシーン。
あのPKを獲得したドリブルは頭の中でスローに流れて鳥肌が立った。
あのPKを監督から蹴れと言われて臆することなく決めてくれたのは諄也だったから。
いつでもクールな諄也が優勝に導いてくれた。
本当にありがとう。
早稲田での活躍期待しています。
No.5 中原 伸尚
山口から単身親元を離れエスパルスにやってきたノブ。
本当に素直で良い子。
CBとSBを両方兼ね備えたプレーヤーでSBの時の攻め上がる時の迫力は凄まじかった。
普段は優しいノブもサッカーになれば鋭く粘り強く相手にとって楽じゃないDF。
ノブの今年のプリンス開幕ゴールは凄かったね。中京戦のゴールも素晴らしかった。
学園戦での暁へのアシストの時の突破は痺れた。
そんなノブが高円宮杯の最中に離脱し、今シーズンはサッカーができないという話を聞いた時は本当にショックだった。
早くサッカーができるようになるといいね。またノブがサッカーをしている姿をユースの最中に見れなくなってしまうのは寂しいけれど東農大で活躍することを期待しています。
No.7 田代 諒
キャプテン田代。
真剣にサッカーのこと、チームのことを考えていた田代。
浦和戦のあと真剣に俺にあの試合で何があったのかを話してくれて、田代のこと本当に頼りになるなぁと感じたよ。
ボランチ、CBとどちらもこなせる選手。本当はボランチで輝くにも関わらずチーム事情もあってCBで声を出し続けチームを鼓舞する姿。
礼儀正しくいつも笑顔で、でも涙もろくて、とっても良い子。
熊本アウェーの試合で相手にブチ切れたシーンはらしくなかったねw
SBS杯でゆりかご超やりたがってくれてありがとう。点は決めれなかったけど
青いユニホームもなかなか似合ってたよ。
どこに行ってもお前は俺たちの田代だよ。
筑波で輝け!俺たちの田代!
No.10 柴原 誠
いろんなことがあった6年間でした。
でも、誠はまだまだこれから先が大事だから。
多くは語りません。
俺たちの誠がこれからはみんなの誠。
プロに恥じないプレーをしてくれると信じています。
いつかトップで10番をつけて日本平のピッチで輝く姿が来る日を待っています。
1日でも早く、あのピッチで、今度はたくさんのサポーターから誠コールしてもらえる選手になれよ!
No.11 石原 崇兆
崇兆もまだまだこれから先が大事だから多くは語りません。
でも、お前は本当に良く頑張った。本当に良くやった。
崇兆がいることで今年のエスパルスがあった。
感謝する気持ち、絶対忘れずにプロという厳しい世界に飛び込む以上、覚悟決めてやれ。
お前ならできる。
デカイ顔して清水に帰ってくる日を心待ちにしている。
待ってるから。
N0.14 成田 恭輔
実はカワイイキャラ。
左サイドの成田。
俺たちは成田が左サイドを大きくドリブルで運び疾走する姿を「成田エクスプレス」と呼び、FKで壁の前に正対し構え左足を振りぬく姿を「悪魔の左足」と呼んだ。
本当に個性がある面白い選手。
アクが強い選手ほど印象に残ることも多い。
ヘロヘロで走れないような状態でも途中交代を嫌い、不貞腐れ、それでもまだ走れたというその根性。
人一倍負けず嫌いで何度も審判に喰ってかかる姿、相手に噛みついていく姿。
スタンドから何度「成田やめろぉ!」と叫んだことだろう。
中学3年生でプリンスリーグに出場しながら一発レッドをもらうなんてなかなかできることじゃないw
それでもみんな成田が好きだから、成田のプレーに心奪われるからいつも応援していた。
阪南大で同じプレーができるかどうかはわからない。
だけど、どこに行ってもお前はお前らしく大好きなサッカーに打ち込んでほしい。
決して将来を諦めないでほしい。
再び成田コールをするという夢を叶えてほしい。
大きくなれ、成田。
久保田 諄也 伸尚 田代 誠 崇兆 成田
最高の戦士たちと戦った日々は俺たちの誇り
みんな本当にありがとう!
これから先もずっと応援していくから!