高円宮杯
第25回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会
1回戦
清水エスパルス vs 横浜FマリノスJY追浜 at C大阪舞洲G
≪試合結果≫ ※40分ハーフ
清水エスパルス 0−3 横浜FマリノスJY追浜
(前半:0−1、後半:0−2)
≪得点者≫
●渡辺 力樹(前半30分、ペナ左で倒され自らPK決める。)
●君島 克佳(後半13分、右折返し中央流しファーで詰める。)
●河原地亮太(後半24分、左折返しファーで押し込む。)
≪先発≫
------章将--和真------
----------------------
-昇----------------陸-
----------------------
------皓平---豪-------
----------------------
杏輔-華未智-悠悟--涼太
----------------------
---------匠也---------
◆選手交代
前半36分 OUT 涼太 ⇒ IN 駿光(RSB)
後半00分 OUT 和真 ⇒ IN 魁人(RSH)※陸CFへ
後半15分 OUT 陸 ⇒ IN 雄太朗(CF)
後半41分 OUT 昇 ⇒ IN 滝(LSH)
後半41分 OUT 豪 ⇒ IN 峻(CH)※魁人CHへ
≪後半41分以降≫
------章将-雄太朗-----
----------------------
-滝----------------峻-
----------------------
------魁人--皓平------
----------------------
杏輔-華未智-悠悟--駿光
----------------------
---------匠也---------
≪警告≫
●橋本和真(前半30分、反スポ。)
●梅村 豪(後半41分、ラフプレー。)
高円宮杯が開幕。
エスパルスの初戦は関東第7代表の横浜Fマリノスジュニアユース追浜。
3年生にとってはジュニアユースとしてエスパルスのユニホームを着て戦う最後の大会。
クラセンで成し遂げられなかった全国制覇の夢を果たすべく大会に挑む。
公式戦的にはだいぶ感覚が開いてしまったが、準備期間の間県内の高校生とのTMや関東関西の強豪とのTMで力をつけてきた。
TMの成績からは決して優勝候補のチームとの力の差はほとんどない。
初戦で公式戦のブランクを埋める良い勝ち方ができれば勢いで頂点まで上り詰める資格はじゅうぶんにある。
キックオフ。
エスパルスは非常に悪い入り方をしてしまう。
ボールが足に付かずミスを連発。
連携も悪く、パスがまともに繋がらない。
これで追浜も同じような状況なら、お互いに時間とともに落ち着きを取り戻すことができたのだろうが、追浜は試合開始からトップギアでエスパルスを攻め立てる。
エスパルスのミスからボールを奪ってショートカウンター。
中盤からボールを繋ぎ、時にヒールやスイッチを繰り返してエスパルスを混乱へと導く。
圧倒的に追浜のペースの中、匠也がスーパーセーブを重ねなんとか無失点で時間を進める。
中央で徐々にボールを持つ時間ができるようになると、皓平や豪、中央に絞ってきた昇からサイドの陸、オーバーラップした杏輔へとボールが送られ、サイドからクロスが送られ、章将のボレーで反撃開始。
徐々に五分な展開へと持ち込もうとするが、追浜の猛攻を止めきれず、和真がペナで相手を倒してしまってPKを与え、さすがにこの日大当たりの匠也もPKは止められず失点。
前半のうちに反撃に転じるべく、岩下監督は36分に涼太に代えて駿光をRSBに投入。
前半は0−1の1点ビハインドで折り返す。
後半開始時には和真に代えて魁人をRSHに投入。陸をCFに上げる。
後半序盤こそエスパルスが覇気を見せるがすぐに前掛かりになった裏を付き、追加点。
後半13分。
左サイド杏輔が上がり手薄になったところをシュートカウンターから狙い、右クロスを中央からファーに繋ぎ大きく揺さぶってネットを揺らされる。
15分、陸に代えて雄太朗を投入。陸は直前のプレーでGKと激突、持病の腰痛を悪化させたが、動きがもういっぱいいっぱいだった。
0−2にされてもう後がない状況でエスパルスが猛攻。
あと一歩、本当にあと一歩というところまで詰め寄るが最後の最後で運にも見放され、追浜の気迫の守備にも阻まれ得点ならず。
24分、逆に手薄になった右サイドの裏を突かれ、左クロスからファーサイド押し込まれ失点。
駄目押しとなる3点目を奪われても一矢報いるためにゴールに迫るエスパルスだが、時間は刻々と進む。
試合はATに入る直前。アクシデント。
前線へのフェードにうまくラインを抜け出した豪がペナ外に飛び出してクリアを狙うGKと頭同士の接触。
両者激突からそのままピッチに崩れ落ち、主審が担架を入れる指示よりも先にエスパルス側はトレーナーが血相を変えてピッチに走り豪に駆け寄る非常事態。
両者交代し、エスパルスは豪に代えて峻をRSHに魁人をCHへ、さらに先に準備していた滝を昇に代えて投入。LSHに入る。
試合はこのまま試合終了の笛。
最後は豪をアクシデントで失い、騒然とした中でのATとなってしまい、最後の最後まで全ての気持ちをピッチに注ぎ込むことができない難しい空気で、3年生の3年間のエスパルスとしての戦いに幕を閉じることとなった。
これでジュニアユースとしてエスパルスのユニホームを着て戦うのは最後。
これからはユースに進む選手、高校に進学しそれぞれの部活動でサッカーに進むもの、別々の道に進む。
3年間続けて試合に出続けた選手、徐々に試合に絡めた選手、2年生が頭角を現しベンチを暖める時間が増えた選手、ほとんど試合に絡めず悔しい思いをずっとし続けた選手、怪我に苦しみ自分本来のプレーを出すことの出来なかった選手。
それぞれがそれぞれの思いを重ねた3年間。
1年生大会ではジュビロに敗れ、優勝できなかった。
新人戦は優勝したものの、プレミアリーグと日程が重なり応援に行ってあげれなかった。
U−15リーグ前期は苦しみ、クラセン県大会ではまたもジュビロに敗れ静岡県第3代表で東海大会へ進み、全国大会を決めたジュビロ戦上大之郷、東海大会では優勝するが、この試合もプレミアと重なり応援に行ってあげれなかった。
クラセン全国も北海道に行ってあげれず、東海リーグ後期も2位、高円宮杯は一回戦敗退。
悉く大事なところで応援に行ってあげれなかったり、会場の都合などで、3年間で勝ちロコが唯一できなかった世代の彼ら。
最後の試合となった追浜戦では今まで一番の数のサポーターで後押ししてあげれる状況になったのに、声だしないの追浜に勝たせてあげられなくて、本当にサポーターとして申し訳ない気持ちしかない。
それでも最初はこのチーム全国大会に進めるだろうか、とまで不安になったものの順調にチームは成長を遂げ強くなった。
U−15東海リーグの名古屋との前後期の2戦はベストゲームだったと個人的は思う。
これから先、どんな道に進もうとも、この3年間でそれぞれが得たものは貴重な経験だし、なによりこの追浜戦で自分たちのサッカーができなかった悔しさをこの先のサッカー人生で糧にして戦って欲しい。
まだ何も終わってないし、エスパルスで過ごしたのもたった3年間。
これから先のサッカー人生の方が長いんだから、エスパルスのユニホームを着たPRIDEを誇りに。しかし決して驕らず。
このエスパルスで出会った君たちと俺らは一生仲間。
共にいこう いつまでも 俺たちがついている。