―オ前ハ一週間後ニ死ヌ―
「あなたは・・・誰?」
―今ノオ前ニ教エテモ意味ハナイ―
「意味?」
―ソウ―
「それに、私は一週間後に死ぬ・・・?」
―ソウダ、オ前ハ一週間後ニ死ヌ―
「なぜ?」
―ウンメイ―
「運命なの?それが私の」
―生キタイカ?―
「うん、そんな簡単に死にたくない」
―ナラ日とヲ殺セ―
「ひ・・・人を?」
―ソウ、人ヲ一人殺スコトでオ前のウンメイハ変ワル―
「運命が変わるの・・・?」
―一人ヲ殺スゴトニ残リ一週間デアルオ前ノ寿命ハ一週間ノビル―
「私、死にたくない!」
―ナラ、人ヲ殺セ―
「でも、どうやって・・・」
―起キレバワカル―
「起きる・・・?」
―アア、コレハ夢ダ。ダガオ前ノ命ガ残リ一週間トイウノハ夢デハナイ、本当ノ事ダ―
「私、生き延びる!」
***
目を開いた。
目の前には天井、私は上を向いていたのだ。
そして、体を包み込むやわらかいベッド。
お腹のところに違和感があった。
銃だ。
ハンドガン。
私はただの女子高生、稲村高校2年の岡崎 鈴(おかざき りん)だ。
なぜお腹に銃が・・・
またあの声が聞こえた。
―オ前ニ生キ延ビルタメノ第一ミッションヲ与エル―
「第一ミッション・・・?」
―友達ノ朝井 由美(あさい ゆみ)ヲ殺セ―
「生き延びるためのミッション・・・」
私は銃を手に取った。
重い・・・
制服に着替え、カバンを持ち、いつものように学校に登校した。
だが今日は違う、いや、
今日から・・・
私は生き延びるために人を殺すのだ。
私は決心をした。

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