シ ノ ノ メ め の の し
― シノノメ建築装丁の製作メモ ―
2007/2/23
光について、よく考えます。
だいぶ前に「二人がしゃべってる」という映画がありました。(監督:犬童一心さん)
そのワンシーン、昼間の電車、ロングシートの車内にあふれる光がなんだか忘れられません。
乗客は疎らだったか、そこそこ座席に座っていたか…、
電車は淡々と走り、車窓からは澄んだ光が降り、すこしまぶしい車内。
時折電柱やら踏切やらの影が走り去り、
その度毎にこの車内の箱の形を感じさせてくれる。
物語としては、ここに「笑いの神様」(小松正夫と坂田敏夫!)が現れ、
主人公とかみ合うかかみ合わないかすれすれの対話をし、
さらにはルー・リードの詩を読み上げるのです。
このシーンでの二人は涙が出るほどカッコイイ(?)と思ったのですが…それはさておき、
こんなに神聖さを感じさせる場所が、こんなに身近にあったのかと驚きました。
光が重要なのでしょうが、もうちょっと解りたい…。
以来、昼間の通勤電車やバスでは、
全体が見渡せる隅のほうに乗って、車内と車窓を眺めることがあります。
(バスといえば、これも映画「ベルリン天使の詩」で、
おそらくはまだ暗い早朝、がらがらのバスの一番後ろに座る天使の後姿・シルエットが忘れられません…。)
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製作を再開しています。
今月、2月末には一通りの完成の予定です。
サイトのほうも少しずつ再開します。

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投稿者: nagumo
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