韓国シネマ談話室

2004年　韓国映画　『小さな恋のステップ』　

　　　　　　



チョン・ジェヨン　　　　・・・トン・チソン役
イ・ナヨン　　　　　　　・・・ハン・イヨン役
チャン・ヨンナム　　　　・・・自殺する女役
パク・ソヌ　　　　　　　・・・泥棒役
イム・ハリョン　　　　　・・・刑事役

チソンは、プロ野球選手・・・

若い頃は投手としてすごい能力を発揮して、各賞を総なめした実績が有るが、今は外野手をやっている。
それも、二軍選手として・・・

というのも、過去彼は大事な試合中に大きなミスを演じてしまった事が有る。
それは、後一つアウトを取ればチームの勝ちという時に、スタンドの中の女性が男性を罵る声に気を取られ試合をぶっ壊してしまった経験だ。
それ以来、彼はスポットライトを浴びることはなかった。

私生活の恋にしても女性に振られどうしの彼に、また新たな試練が押し寄せていた。
女性に振られる度に鼻血が出る癖の有る彼は、病院に診察に行った時医師に余命2ヶ月の末期ガンだと宣告される。

呆然となった彼は、バーに飲みに行き飲みつぶれてしまう・・・
気がつくとバーテンダーガールの介護の元ホテルの一室に・・・
その場はそのまま別れたが、なぜかその女性の目から涙が・・・

　　　　　

やがて、ラジオのディスクジョッキーからその時の投稿があちこちで読まれ始める。
俺をからかってるのかと彼は彼女に詰め寄る・・・
しかし、ちょうどその時携帯電話が当たりましたとラジオから流れる。
ただ懸賞が欲しかっただけと彼女は答える。

やがて彼の家に彼女が懸賞で当たった携帯電話を届けに来る。
ストーカーかと突っかかる彼だが『なぜ覚えてないの』と逆にイヨンの方が開き直る。
幼なじみのご近所さんでしょと・・・

やがて、彼は死を覚悟して開き直り、銀行に行けば銀行強盗に説教し、家に泥棒が入れば逆に金を恵んでやるという風変わりなことをしでかすようになった。
そして、感謝のつもりで泥棒が置いていったバッグで大きな騒動となる。

殺人の容疑が掛かり警察に追い回されることに・・・
それを事前に知ったイヨンはチソンを自分の家にかくまって、二人が一つ屋根の下での生活が始まる。
二人が野球のテレビを観戦していた時、彼女が言った・・・
バッターが打った球を野手が取って、一塁に投げずにスタンドに投げ込んだら面白いねと・・・
そんな事をしてはいけないよと・・チソンはたしなめたが・・・


　　　　　　　　　　　　　　　　　チョン・ジェヨン

やがて、チソンにチャンスがやってくる。
先発投手としてカンバックの舞台がやってきた。
チソンは好投してチームが2-0とリード、監督の投手を交代するかという呼びかけにチソンは最後まで投げますと首を横に振る。
そしてとうとうアウトが後一つまでこぎつけた。

バッターの打ったゴロを、チソンはしっかりキャッチ・・・
そしてチソンの投げた先は、一塁の頭をはるか超えてスタンドに投げ込む。
皆が唖然とした顔をそろえる中、悠々とグランドを降りていく・・・

しかし、帰りのバスの中チソンは医者が自分にガンの宣告をしたのは間違いだったことに気づく・・・
家を失い、金を失い、野球も失った彼は再び酒に酔う・・・
イヨンが慰めても聞く耳も持たず・・・喧嘩別れをする。

自分でもどうしていいか判らず、夜の道路をうろつく彼の前で、車に前に飛び出し跳ねられた女性がいた。
それは、彼がスタンドの女性の声に気を取られ大失敗した当人の女性だった。
車に跳ねられ宙に浮いた彼女にチソンは呼びかける・・『人を愛しながら死ぬのだから本望だろう・・』

しかし、彼女の答えは『生きている時はそう思ったが、今はなぜか悲しい』
『人は生きているから愛せるんだ・・』

チソンは、彼女のところに向けて走り始める・・・
彼の家でずっと待ち続けている彼女のところに・・・
そして、恋のアドバイスの通り・・・名前は？　好きなものは？　といった平凡な話が出来る楽しみを味わう・・・


　　　　　　　　　　　　　　　　　イ・ナヨン

小さな恋のステップにまず一票　→　

2002年製作　韓国映画　『頑張れ！　グムスン』　

　　　　　　　　　　



ペ・ドゥナ　　　　・・・　チョン・グムスン役
キム・テウ　　　　・・・　ハン・ジュンテ役
イ・チャンミン　　・・・　ソンイ　グムスンの赤ちゃん役
チュ・ヒョン　　　・・・　ペクサ（白蛇）役
ラ・ギョンドク　　・・・　クァンパル役
キム・ヘゴン　　　・・・　ガムをかむ男役
チャン・セジン　　・・・　背が高い男役
ハン・ジヘ　　　　・・・　コンビニ女性職員役

グムスンはひと昔前は、名の知れた女子バレーボール界のスーパースター選手！
すばやい脚力と高いジャンプ力と強い地肩を生かしたスパイクで一世を風靡していた。
しかしある試合で肩を打撲して、今は一線を退いて平凡な新妻となっていた。

世間知らずで頼りないジュンテだったが、グムスンにはたった一人の愛する夫
ジュンテの初出勤の前日、6ヶ月になる赤ちゃんのソンイがいつに無く夜中じゅう泣きとおす・・・
寝不足のまま朝の支度を迎えたグムスンは、夫のワイシャツにアイロンの焦げ後をつけたまま送り出すなど失敗のし通し・・・

気分転換にソンイを背負い、久しぶりにバレー観戦に出かけたが、とっくに一線を退いた彼女にとって、もうそこは自分の居場所ではなかった。
疎外感を感じながら、とぼとぼと帰ってきた家では大変な知らせが待っていた。
ジュンテの両親が家に訪れるという・・・

たちまちパニックに陥ってしまったグムスンはジュンテに連絡をとり、ご両親の好きなサバを買って帰ってくれるように頼むが、当のジュンテは歓迎会の真っ只中、周囲から一気飲みを強要されていた。

全く酒の飲めないジュンテは、酔っ払ってしまい歓楽街をふらふら・・・
ボッタクリバーの連中に引っかかってしまい、ジュンテが金を持ってない事を知った奴らは、グムスンに電話を掛けてくる。
主人を返して欲しかったら金を持って来いと・・・


　　　　　　　　　　　　　　キム・テウ

彼女は驚いて、家を飛び出しバーに向かおうとするが、とんまなバーの下っ端達によってすれ違いを繰り返してジュンテには会えない。

一方その頃やくざ連中の間では大変な事が起きていた。
組の主要人物ぺクサが15年ぶりに刑務所から開放される日だった。
そのぺクサは身に付ける物全てが白い物しか着用しないため、白蛇と呼ばれて恐れられていた。

ジュンテに会えないグムスンが歓楽街をさまよっていると、うら若い女性をからかっている男に出会い、グムスンはボールを投げつける。
怒った男が追いかけてきたので、今度はトマトを投げつける・・・
しかし、そのトマトが運悪く出所してきた白蛇のスーツに当たり、真っ白いスーツが赤く染まる。

怒ったやくざ連中がグムスンを追いかけ始めるが、すばしこいグムスンはなかなか捕まらない。
逃げ回るうちに、やくざ達は対立した組のしゃばにまで踏み込むことになり、勘違いした彼らはやくざ政争の準備を整え一食触発の状態になる。

グムスンは逃げ回っているうちに、背中のソンイがいなくなっていることに気づく・・・
やっと探し当てて親切な夫婦に子供を預け、夫の捕らわれているボッタクリバーへ踏み込む。

ここでも、やくざに絡まれようとするが、彼女の強靭なジャンプ力とスパイク攻撃によって難なく相手を倒しジュンテを取り戻す。

　　　　　　　
　　　　　　　　　　ぺ・ドゥナ　　映画の一シーン

急いで家に帰らなければ、彼のご両親が到着する・・・
が・・・ソンイを預けていたのに気がつき、屋台まで引き返すが屋台は閉まって誰もいない・・・

しかし、一人だけ待っていた・・・見るからに恐ろしい顔つきの背が高い男性が、ソンイを背負って・・・
が・・・しかし、一見やくざ以外には見えない彼は、実はグムスンが現役の頃の大のファンで彼女にサインをせがむ・・・

やっとのことで家に帰ってきたグムスンだったが、ジュンテは酔っ払ってゲロを履くし・・・ソンイは泣き通し・・・家の中はグチャグチャ・・・
そこに、彼の両親が到着する。

怒鳴りつけられると思い立ち尽くす彼女に、思いがけずご両親から理解の言葉が飛び出し、グムスンは涙ぐむ・・・

数年後・・・　疎外感を抱いたあのコートに、またスーパースターに復帰したグムスンの姿があった・・・
相変わらず頼りないが、愛するジュンテとソンイの応援と・・・

見るからに恐ろしい顔をした、あの背の高いファンがグムスンのサインを持ってるんだと、テレビの取材陣に見せびらかす・・・

　　　　　　　　　　　　　
おやおや・・まだ全く注目されていないハン・ジヘさんもコンビニの女店員役で出演です。

スーパースターと若いジヘさんにぜひ投票を・・→