2004年 韓国映画 『マイ リトル ブライド』
キム・レウォン ・・・サンミン
ムン・グニョン ・・・ボウン
パク・ジヌ
キム・インミン
ソン・ギユン
ハン・ジニ
ソヌ・ウンソク
キム・へオク
或る若い男女の結婚式、新婦がブーケを空高く放り上げる。
われ先にそのブーケを手にしようと、独身女性たちは手を伸ばす・・・
しかし、そのブーケを手にしたのは・・・
年のころ4〜5歳の可愛い女の子!
周囲の誰もが笑顔で微笑みかけ、受け取った女の子も満面の笑顔でたたずむ・・・
大学生のサンミンは母国を離れ留学していた。
その留学の帰りの飛行機の中で、古ぼけた幼い女の子の写真を見ながら、微笑む・・・
隣に座った若い女性が思わずその写真を覗きこむ・・・
彼は替わりに彼女の見ていた雑誌を覗きこむ・・・
世の中の女性はすべて自分に関わりがあると思い込んでいるサンミンだった。
飛行機を降りて彼女の後を追いかけるが、彼女のご主人の出迎えに対面しがっかりする。
しかし、彼にとってがっかりする暇はない、独身の女性は周囲にわんさかといる。
目配りに忙しい・・・
或る店のショーウィンドーを覗き込んでいる女性がいる。
サンミンはわざと携帯を彼女のそばに落とす・・・
彼女が『携帯を落としましたよ!』と、優しく声を掛けてくれるかと思いきや・・・
いきなり、携帯を彼の前にけり出す・・・
『やる事が見え見えなんだよ・・昔と変わっていないね・・』と声を掛けながら・・・
その女性こそ、彼を迎えに来た幼なじみのボウンだった。
二人は一緒に懐かしい家に帰る、サンミンとボウンの家はすぐ近くに面している。
家に帰ると早速ボウンのおじいさんが、サンミンとその家族を家に招く・・・
ボウンのおじいさんは、両家にとって絶対的な権力を持っているが、そのおじいさんが語り始めた。
昔おじいさんが若い頃、両家とも大変な友好的な親戚付き合いをしていて、或る約束をした。
それは、両家の子供を結婚させようという約束だった。
しかし、直接の子供は両家とも男しか生まれなかった、だからその約束は孫のサンミンとボウンに引き継がれる・・・
二人が結婚してくれと、両家の前でおじいさんが語った。
幼なじみとはいえ、全く結婚なんか考えてなかった二人、しかもまだボウンは高校に通う16歳という若さ・・・
いやだ!と言い張る二人だったが、もう長く生きられないという、おじいさんに対してその主張は通らない・・・
二人は、難しい問題を抱え込むことに・・・
いくら待っても事態が進展しない事に、業を煮やしたおじいさんはとうとう強制執行の命令を下す・・・
自ら病院に行き、先生にはまだ20年は元気に暮らせると言われたものの、今にもご臨終かというような芝居をする。
慌てて呼ばれ、ベッドに駆けつけた二人・・・
特におじいさん想いのボウンは、泣きながら結婚の約束をする。
かくして、二人は秘密裏に結婚式を挙げることになった。
新婚旅行で済州島に飛行機で旅立つ二人・・・
しかし、ボウンはまだ決心が出来ていなかった、飛行機の出発直前トイレに行くと言い出し飛行機に乗らなかった。
サンミンは一人で済州島に旅立ち、たまたま修学旅行に来ていたボウンの同級生達と出会い、痴漢に間違われて一騒動・・・
一方残ったボウンは学校に行き、以前から心ときめいていた野球部の先輩から声を掛けられ付き合う事になった。

キム・レウォン
サンミンが旅行から帰って来て、ボウンと二人だけの生活が始まった。
私生活でも二人はぎこちない関係が続いた・・・
ボウンは学校で秘密が漏れないように、キュウキュウとした生活を強いられていたが、いっそう大変な事態が発生した。
サンミンが大学の現地実習で、よりによってボウンのクラスの担任になってしまったのだ。
ボウンは絶体絶命の危機に陥った・・・
或る日、サンミンが授業をしていた時、生徒達から先生の初恋の経験を聞かせてほしいと言い出し、彼は語りはじめた。
『自分が兵役に行っていた時、ただ一人訪問に来てくれた女性が初恋だった』と・・・
学園祭が近づいていた・・・
若いサンミンは学校の女先生の中でも人気が有った、誰かれなくサンミンに近づいて言い寄ってくる。
ボウンのクラスを担当している独身女先生が、サンミンとボウンが仲がいい事に気づき、やきもちからボウンに学園祭の舞台いっぱいの背景絵を、一人で描くように指示する。
サンミンが無理だといっても先生は聞かない・・・
仕方なく、ボウンは一人で絵を描き始める。
サンミンが手伝ってくれてもいいのにと、影で文句を言いながら・・・
しかし、サンミンはボウンが引き揚げた後、夜遅くまで密かに手伝いをしていた。
そして、到底間に合わないと思ったサンミンは、友達二人を誘い出し徹夜で絵を書き上げる・・・
夜遅くまで帰ってこない、サンミンの部屋にボウンが入ると、いつも彼が肌身離さず持っている手帳があった。
その手帳の中には、彼が兵役の時尋ねて行ったが会えなくて、上官に預けた手紙が大切に手帳の中にしまってあった。
当時は、彼に会えなくて渡ったかどうか判らなかった手紙が・・・
彼女は、生徒の前で彼が初恋の想い出を語った事を思い出す・・・兵役の時たった一人慰問してくれたひと・・

ムン・グニョン
一方、密かに野球部の主将の男の子と会っていたボウンは、ひょんな事から家族全員が集まる食事会でそれがばれてしまい、一人逃げ出す・・・
一人ぼんやり、ブランコに揺られているボウンにサンミンは優しく声を掛ける。
『小さい時にいつも君のブランコを押していたが、ある時ブランコから落ちてしまったことがあったが、あれはわざとだったの?』
『みんなが家で心配しているよ・・』
彼女は『ごめん・・』とだけしか答えられなかった・・・
母親の家に帰ったボウンは、幼い頃の話を聞く・・・
『サンミンはいつもあなたの事ばかり気づかっていた・・』
『あなたが笑えばサンミンも喜ぶ・・あなたが泣けばサンミンも悲しむ・・』
『私以上に、サンミンはあなたを気遣っていたよ・・』
ボウンは大の親友が言っていた言葉を想い出した。
『サンミン先生は授業の間中、ボウンばかりを見ていた』と・・・
翌日、ボウンは学校の学園祭の舞台にいた・・・
そこには、自分が書きかけていた背景画が立派に仕上がっていた。
そして、その中央には幼い頃ボウンがサンミンに押してもらっていたように、幼い少女と男の子のブランコが描かれていた・・・
学園祭が始まり、ステージが最高潮に盛り上がった時、サンミンの退任の挨拶が設定された。
サンミンが静かに挨拶をする・・
それと同時に、ボウンに一番意地悪をした女生徒の先輩が彼の結婚を紹介する。
ボウンの事だけを心配して擁護するサンミンの横には、いつしかボウンの姿が・・・
そして『サンミンを愛しています!!!』との言葉に、会場いっぱいの祝福の嵐が・・・
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