「沈まぬ太陽」
日本 2009年 配給東宝 202分(休憩10分)
監督:若松節朗 製作:井上泰一 プロデューサー:岡田和則/越智貞夫/井口喜一 エグゼクティブプロデューサー:土川勉 製作総指揮:角川歴彦 企画:小林俊一 原作:山崎豊子
脚本:西岡琢也 撮影:長沼六男 美術:小川富美夫 編集:新井孝夫 音楽:住友紀人 エンディング曲:福原美穂『Cry No More』
出演:渡辺謙/三浦友和/松雪泰子/鈴木京香/石坂浩二/香川照之/木村多江/清水美沙/鶴田真由/柏原崇/戸田恵梨香/大杉漣/西村雅彦/柴俊夫/風間トオル/山田辰夫/菅田俊/神山繁/草笛光子/小野武彦/矢島健一/品川徹/田中健/松下奈緒/宇津井健/小林稔侍/加藤剛
上映館:ユナイテッドシネマ新潟SC2
採点:★★★★★
渡辺謙が出てくると俄然映画が引きしまる。フィクションとはいえ、ナショナル・フラッグ・キャリアと言えばモデルがどこか判らぬ者はいない。そしてドラマはいきなり史上最悪の航空機事故の生々しい描写をつきつける。だが映画は、ドキュメンタリーでも告発でもなく、会社に翻弄されつつも自分の生き方を貫き通す1人の男の生き様を描き続ける。もちろん、モデルにされた方は面白くないだろうが、こういうものに過剰反応すればするほど自らの立場を危うくするだろう。そうした様々な圧力にもめげず映画化(しかも原作は他社の出版なのに)に踏み切った角川映画の英断に拍手したい。

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