「武士の献立」
2013年 松竹 121分
上映館:ユナイテッドシネマ新潟SC8
採点:★★☆☆☆
監督:朝原雄三 企画:池田史嗣 製作総指揮:橋本淳一/飛田秀一 プロデューサー:石塚慶生/三好英明 アソシエイトプロデューサー:岩城レイ子 ラインプロデューサー:砥川元宏
脚本: 柏田道夫/山室有紀子/朝原雄三 撮影:沖村志宏 美術:原田哲男 編集:石島一秀
音楽:岩代太郎 主題歌: Chara「恋文」スクリプター:渋谷康子 語り:中村雅俊
出演:上戸彩/高良健吾/余貴美子/西田敏行/夏川結衣/成海璃子/柄本佑/緒形直人/鹿賀丈史/ふせえり/宮川一朗太/猪野学/海老瀬はな/浜野謙太/笹野高史
「武士の家計簿」が好評ゆえ、加賀を舞台にしたさむらいもの第二弾と相成った。しかしなんとのう、焦点のぼけた映画であることよのお。包丁侍としてのおもしろさが、お家騒動と絡めることでかえって虻蜂取らずの物語となってしまったようでござる。映画冒頭にてご側室がお春どののかゆをすすって「旨い!」との仰せでござるが、これはちと下世話な言葉ではござらぬか?なんとのう違和感が漂う申し様でござる。
料理の場面にいたしても、もそっと華麗なる包丁さばきを期待いたしたのであるが、さほどの技とも見えませぬようでちとこそばゆい次第。最後の場面、地蔵様の前にてお春どのが蹲踞の姿勢にて手を合わすところにても、すんでのところでまろびそうになるのはいかがでござろうや。あの場面のみにても撮りなおしなどはかないませなんだか。時代劇というのはまことに難しいものでござる。全体としては近頃の若いおなご衆にしては美しき立ち居振る舞いとは申せ、最後の場面でぐらつきがあっては、画竜点睛を欠く不始末ではございました。まことに惜しい映画と、申し上げる次第でござる。
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