「スノーデン」(SNOWDEN)
2016年 アメリカ(ショウゲート)135分PG12
監督:オリヴァー・ストーン 製作:モリッツ・ボーマン/フェルナンド・サリシン/フィリップ・シュルツ=ダイル/エリック・コペロフ 製作総指揮:バーマン・ナラギ/ホセ・イバニェス/マックス・アルヴェライズ/クリストファー・ウッドロウ/マイケル・ベイシック 原作:ルーク・ハーディング/アナトリー・クチェレナ 脚本:キーラン・フィッツジェラルド/オリヴァー・ストーン 撮影:アンソニー・ドッド・マントル プロダクションデザイン:マーク・ティルデスリー 衣装デザイン:ビナ・ダイヘレル 編集:アレックス・マルケスリー・パーシー 音楽:クレイグ・アームストロング エグゼクティブ音楽プロデューサー:バド・カー
出演:
ジョセフ・ゴードン=レヴィット(エドワード・スノーデン) シェイリーン・ウッドリー(リンゼイ・ミルズ)/メリッサ・レオ(ローラ・ポイトラス)/ザカリー・クイント(グレン・グリーンウォルド)/トム・ウィルキンソン(イーウェン・マカスキル)/スコット・イーストウッド(トレバー・ジェイムズ)/ローガン・マーシャル=グリーン(ティモシー・オリファント)/ベン・シュネッツァー(レイキース・リー・スタンフィールド)/リス・エヴァンス(コービン・オブライアン)/ニコラス・ケイジ(ハンク・フォレスター)
上映館︰ユナイテッドシネマ新潟SC10
採点︰★★★★★
見る前にドキュメンタリーかな、と思ったら劇映画でした。再現ドラマと揶揄する向きもあるけど、十分サスペンスフルな映画に仕上がりました。流石オリバー・ストーン監督です、って監督の作品、全然観てませんでした。すみません。
あらゆるものがネットワークにつながり、遠隔操作が可能となった現代は、最早プライバシーと言うものは存在しないのかもしれません。ノートパソコンのカメラも、スマホも、わざわざ自らのプライバシーをさらけ出すツールに他ならないのです。
先ごろ、ネット上での忘れられる権利が裁判で認められたと言うニュースがありましたが、この映画を見る限り、政府が一度手に入れた個人情報を安易と手放すとは思えません。
スノーデンが恵まれた地位を捨てて内部告発の道を選んだ動機については、映画ではちょっとわかりにくかった気もします。英雄的な行為ですが、リスクがあまりにも大きいからです。一つ言えることは、映画の中でニュルンベルク裁判にスノーデンが言及して、警察官や判事など通常の業務として行った行為であっても、違法行為であれば罪に問われると言う判断が確立しているということです。自分の罪の意識に耐えられなくなったからでしょうか。
スノーデンが重要機密を盗み出す時に、同僚がさり気なくスノーデンの意思を察知してフォローしてくれるところはいいですね。
恐ろしいのは、この映画で描かれているのは、脚色があるにせよ事実であるということです。オバマ大統領時代に政府が情報収集を認めて、今後情報収集に制限を加えると言う流れだったはずが、新しい大統領が一気に変えてしまいそうな米国の現状です。ロシア政府が、新大統領への手土産にスノーデンの身柄を米国へ引き渡すのではないかというニュースもつい最近流れたばかり。現在進行形の怖い映画です。
http://www.snowden-movie.jp/スノーデン

0