「希望のかなた」(TOIVON TUOLLA PUOLEN/THE OTHER SIDE OF HOPE)
2017年 フィンランド(ユーロスペース) 98分 映倫G
監督:アキ・カウリスマキ 製作:アキ・カウリスマキ 脚本:アキ・カウリスマキ 撮影:ティモ・サルミネン
出演:
シェルワン・ハジ(カーリド)/サカリ・クオスマネン(ヴィクストロム)/シーモン・フセイン・アル=バズーン(マズダック)/カイヤ・パカリネン(ヴィクストロムの妻)/ニロズ・ハジ(ミリア)/ムイルッカ・コイヴラ(カラムニウス)/ヤンネ・フーティアイネン(ニュルヒネン)/ヌップ・コイヴ(ミルヤ)/カティ・オウティネン(洋品店の女店主)/マリア・ヤンヴェンヘルミ(収容施設の女性)/ミルカ・アフロス/スレヴィ・ペルトラ/マッティ・オンニスマー/ハンヌ=ペッカ・ビョルクマン/タネリ・マケラ/ヴィッレ・ヴィルタネン/トンミ・コルペラ
上映館:新潟市民映画館シネ・ウインド
採点:★★★☆☆
シリアからの難民青年カーリドは貨物船に紛れ込んでフィンランドに到着。彼は難民申請して生き別れになった妹を探そうとしますが、内戦状態にはないとして申請は却下。強制送還を前に脱走した彼はレストランの支配人の助けでそこで働くことになります。
難民問題を扱った政治批判とも取れる内容ですが、主題はそれよりも、困難な状況に陥った青年に手を差し伸べる多くの市井の人々の姿です。
何よりもこの映画のなんとも言い難い不思議な感触は、レストランの支配人の不思議なキャラクターのせいでしょう。古女房と別れてシャツの在庫を処分した金をカジノで増やし、売りに出ていたレストランを買い取って支配人に収まると言うどこへ向かうのか一見分からない、飄々とした所が面白い。
いきなりレストランを寿司屋にしたら日本人観光客の団体がやってきて慌てふためくとか、本筋とは関わりのない部分が妙に気になる映画でした。
http://kibou-film.com/

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