「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」(A Rainy Day in New York)
2019年 アメリカ(ロングライド) 92分 映倫:PG12
監督:ウディ・アレン 製作:レッティ・アロンソン/エリカ・アロンソン 製作総指揮:アダム・B・スターン/ハワード・フィッシャー/ロナルド・L・シェ 脚本:ウディ・アレン 撮影:ビットリオ・ストラーロ 美術:サント・ロカスト 衣装:スージー・ベンジンガー 編集:アリサ・レプセルター
出演:
ティモシー・シャラメ(ギャッツビー・ウェルズ)/エル・ファニング(アシュレー・エンライト)/セレーナ・ゴメス(チャン・ティレル)/ジュード・ロウ(テッド・ダヴィドフ)/ディエゴ・ルナ(フランシスコ・ヴェガ)/リーブ・シュレイバー(ローランド・ポラード)/アナリー・アシュフォード(リリー)/レベッカ・ホール(コニー・ダヴィドフ)/チェリー・ジョーンズ(ギャツビーの母)/ウィル・ロジャース(ハンター・ウェルズ)/ケリー・ロールバッハ(テリー)/スキ・ウォーターハウス(ティファニー)/グリフィン・ニューマン(ジョシュ・ルーミス)
上映館:ユナイテッドシネマ新潟#5
採点:★★★★★
内容は、アレン版田舎のネズミと都会のネズミ、といったところでしょうか。オールドスタイルのタイトルが終わると、アレン自身を思わせるような青年ギャツビーと恋人のアシュレーの目まぐるしい会話で始まり、アシュレーが大学新聞の記者としてニューヨークへ行くのにニューヨーク生まれのギャツビーは一緒に行くことになります。
ギャツビーはインタビューの後、アシュレーをニューヨークのあちこちを案内しようと計画を練りますが、アシュレーはインタビューした映画監督に誘われ、完成試写を一緒に見ることに。それから怒涛の展開になるのもアレン作品ならでは。
アシュレーは監督を探しに行ったスタジオで有名俳優に合って有頂天。一方ギャツビーも元カノの妹、チャンに出会ったりと波乱の予感。果たして2人はどうなるのか…
最近のアレン作品はシニカルの度合いが強かったのですが、この作品はマイルドな印象なので、ウディ・アレン苦手な方にも観ていただけるのでは、と思います。
R12指定なのはマリファナのシーンがあるからですね、きっと。ギャツビーという名前を聞けば、フィッツジェラルド原作の映画を思い起こす人も多いと思いますし、アシュレーと聞けば、風と共に去りぬを想起するかも知れません。
また、ギャツビーは男性化粧品、アシュレーは香水のメーカーの名前にもあるので、その辺も関わりがあるのかも。いや単なる偶然でしょうが。
アシュレーの出身地、アリゾナ州ツーソンと聞けば、ビートルズの「ゲット・バック」を連想してしまいます。地元に帰れ、という意味が込められていたと思うのは穿ちすぎでしょうか。
ハリウッドに背を向けたと言われるウディ・アレン監督のこの作品。最近のアメリカ映画の風潮とは異なって、黒人俳優がほとんど出てきません。
また、#MeeTo運動で養女への猥褻疑惑が蒸し返されて、この映画は全米公開中止となっており、アレン監督はその後の作品を作れない境遇のようです。なんとも残念なことです。
https://longride.jp/rdiny/

0