「空に住む」
2020年 (アスミック・エース) 118分 映倫:G
監督:青山真治 原作:小竹正人 脚本:青山真治/池田千尋 プロデューサー:井上鉄大/齋藤寛朗 撮影:中島美緒 照明:松本憲人 美術:清水剛 装飾:石田満美 衣装:篠塚奈美 特殊造形:佐々木誠人 VFXスーパーバイザー:大萩真司/佐伯真哉 音響:菊池信之 編集:田巻源太 音楽:長嶌寛幸 主題歌:三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE 助監督:七字幸久
出演:
多部未華(小早川直実)/岸井ゆきの(木下愛子)/美村里江(小早川明日子)岩田剛典(時戸森則)/鶴見辰吾(小早川雅博)/岩下尚史(野村)/高橋洋(柏木)/大森南朋(吉田理)/永瀬正敏(ペット葬儀屋)/柄本明(近藤)
上映館:ユナイテッドシネマ新潟#4
採点:★★★☆☆
両親を亡くした文芸編集者の直実は叔父の所有するタワーマンションで一人暮らしをする事になります。そのマンションには若手俳優の時戸が住んでおり、エレベーターで偶然出会った直実は時戸に言われるまま部屋に彼を入れ、そのまま身体を許してしまいます。
しかし、ある時、叔母が鍵を持っていると言うことをしった時戸は「急に萎えた」と言って出て行きます。彼女は最後に彼へのインタビューを行います。
タワーマンションの生活を象徴するためか、部屋のシーンではいつも赤ワインを飲む場面が出てきます。一方彼女の勤め先は二子多摩川あたりの古民家の編集部。タワーマンションの空虚感を出す為なのかも知れませんが、この編集部の描写もなかなか空虚です。
結局現代では何もかもが空虚なのだというのがこの映画のテーマでしょうか。登場人物の全てが格好ばかりで中身のない存在でした。最後に直実が時戸に行うインタビューがこの映画のキモであるはずですが、直実の吐く質問がどれもこれもありきたりな質問で唖然とさせられます。担当作家が賞を取ったのも自分の功績だとうぬぼれているのです。
こんな空虚なインタビューを元にルポルタージュを書かされる作家に同情を禁じ得ません。
これだけひどい内容なのに、映画を観ている間はとても面白く感じられたのだから不思議なものです。それは多分監督の力量によるものなのでしょう。それに役者さんの演技はみな良かったです。
それにしても、最後の方にちょろっとだけ出てきて気の利いた台詞を言う永瀬正敏って、最近こういう役柄多いんですか?みんな「パターソン」の真似しちゃ駄目ですよ。
https://soranisumu.jp/

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