「決算!忠臣蔵」
2019年 (松竹)125分 映倫G
監督:中村義洋 原作:山本博文 脚本:中村義洋
製作総指揮:大角正/岡本昭彦 エグゼクティブプロデューサー:吉田繁暁/片岡秀介 企画プロデュース:池田史嗣/古賀俊輔 プロデューサー:中居雄太/木本直樹 協カプロデューサー:岩城レイ子 アシスタントプロデューサー:松田裕佑 撮影:相馬大輔 照明:佐藤浩太 美術:
倉田智子 編集:小堀由起子 音楽:高見優 音楽編集:佐藤啓 殺陣:清家三彦 VFXプロデューサー:齋藤大輔 VFXディレクター:土師翔太
出演:
堤真一(大石内蔵助)/岡村隆史(矢頭長助)/濱田岳(大高源五)/横山裕(不破数右衛門)/荒川良々(堀部安兵衛)/妻夫木聡(菅谷半之丞)/大地康雄(奥野将監)/西村まさ彦(吉田忠左衛門)/木村祐一(原惣右衛門)/小松利昌(貝賀弥左衛門)/沖田裕樹(三村二郎左衛門)/橋本良亮(武林唯七)/寺脇康文(間瀬久太夫)/鈴木福(大石主税)/千葉雄大(磯田武太夫)/鈴鹿央士(矢頭右衛門七)/荻野由佳(蕎麦屋の娘)上島竜兵(早川惣介)/堀部圭亮(長次)/山崎一/波岡一喜宮本大誠/芦川誠/山口良一(井上団右衛門)/近藤芳正/桂文珍(祐海和尚)/村上ショージ(前田屋茂兵衛)/板尾創路(戸田権左衛門)/滝藤賢一(戸田采女正)/笹野高史(落合与左衛門)/竹内結子(大石璃玖)/西川きよし(大野九郎兵衛)/石原さとみ(瑤泉院)/阿部サダヲ(浅野内匠頭)
上映館:イオンシネマ新潟西SC5
採点:★★★★★
吉本興業製作で吉本タレントも多く出演のコメディという触れ込みの映画ですが、実はとてもオーソドックスな忠臣蔵映画でした。
もちろんコミカルに描いては居るけれども、籠城か開城か、浅野家再興か討ち入りか、割れる藩論の狭間で苦悩する大石(堤真一)を上手く描いています。
そしてもちろんもう一人の主役は武力担当の番方に対して、事務担当の約方の長助(岡本隆史)で大石との比較が面白いところ。どんどん金を遣いまくる番方に対して、お金を遣り口して将来に備えようとする約方の面々。そう、忠臣蔵の面白さはそうした対立する事柄の狭間にあります。
元禄赤穂事件そのものが幕府にとっても法令に違反して討ち入った騒擾行為を罪に問うのか、武士道の発露としての仇討ちを褒め称えるのか、江戸時代の法制度の大きな矛盾が露呈した事件だったわけです。
討ち入りそのものは描写しないで計画段階で金銭勘定を表示して、果たして討ち入りは可能なのか、と収支がどんどん変動するあたりはとても面白かった。
最近、こういう新しい視点での時代劇が多く作られるようになったことは嬉しいことです。直接的な戦闘シーンをカットしても面白い時代劇が作れるといういい見本にして欲しいところです。
http://chushingura-movie.jp/

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