その夜、動揺を隠せないまま、外で練習を開始。
しかし風が強くて満足に練習できませんでした。
風の影響でDック師匠が欄干から落ちてしまいました。
ホテルに戻り、打ち合わせと通し稽古をやりました。
しかしどこかちぐはぐで、なかなか息が合いません。
焦れば焦るほどうまくいかず、12時ごろまで練習していました。
その夜Dかい人はほとんど眠れませんでした。
Dめな人は焼酎を飲んだくれていました。
5/5本番当日。
ららぽーとに向かう3DのBGMは
ドナドナでした。
センターコートで久しぶりにクロさんに会いました。
しばらく待つと出場者が続々と集まってきました。
みなさん控え室では名刺交換をやっていました。
3Dは名刺を持ち合わせておらず、苦笑いしながら頂戴していました。
この芸王グランプリでは2回ショーをやります。
1回目が外の広場でデモンストレーション、2回目がセンターコートで本審査です。
3Dの出番は4番目でした。
他の出場者の方の準備を見ていると、どこかで見たことある人が近づいてきました。
なんと、北海道にいるはずのかっしーさんでした。
かっしーさんの手にはビデオカメラがありました。
なんという行動力でしょう。
この頃からDかい人はテンションがおかしくなっていました。
3Dの周りには、
なぜかハエがたかっていて『ああ、もう死んでいるのか。』と思いました。
3Dのデモンストレーション開始。
技のキレは悪くなかったと思います。
ただあまりの緊張で立ち位置や動く方向を間違え、息の合わないショーになってしまいました。
Dかい人は右に動くべきところで左に動き、左に動くべきところで右に動いてしまいました。
Dめな人は、カリカリしていました。
Dかい人はこの時点でスイッチの場所を把握できませんでした。
それどころかテンションはますますおかしくなっていきます。
荷物をセンターコートに移動させるのを忘れ、ボーっとしていました。
Dめな人は一生懸命スイッチの場所を探していました。
しかし見つけることができず、じわじわと時間が迫っていました.
Dかい人は、リレハンメルで原田がジャンプを失敗したわけがなんとなくわかりました。
いよいよ本審査が始まりました。
クロさんがDかい人の肩をもんでリラックスさせようとしていましたが全く効果がありませんでした。
果たしてスイッチは見つかるのか!?
※見つかりませんでした。
つづく

0