シネマ好きのカミさんといっしょ(久々に)に、ブロードウェイで絶賛をあ
び大ヒットしたミュージカルを映画化(正確には再映画化)した「プロデュ
−サーズ」を見に行ってきました。
落ち目の舞台プロデューサー、マックス(ネイサン・レイン)と小心者の会
計士、レオ(マシュー・ブロデリック)。「多額の資金を集め、駄作を作っ
て大コケすればプロデューサーの懐にお金がガッポリ」というアイデアに取
りつかれた二人は、最悪のシナリオ、最低の演出家を探して奔走を始めたの
だが...
冒頭、レオの事務所でのいかにも舞台風のベタで過剰な演技に、「ちょっと
こいつは...」と思いかけましたが、しぶるレオをマックスが説得する最
初の「ミュージカル」シーンからグングンひきこまれ、いつしか映画をみて
いるのではなく、舞台でミュージカルを見ているいような錯覚に捕らわれて
しまいました。
いったん引き込まれた後は主演の二人を始め、達者としかいいようがない演
技、踊り、歌にメチャメチャ笑い、楽しませてもらいました。特に「最低の
演出家」とその助手を演じるゲイのカップル?、ゲイリー・ピーチとロジャ
ー・バートは圧巻。正に「ゲイ達者」!
今さらですが、ブロードウェイの力を、エンターテイナーの層の厚さを実感
できるコメディでした。「プロデューサーズ」の生みの親、メル・ブルック
スの言葉を強く実感できました。
「人生は、ときに困難で辛いものだ。でもミュージカル・コメディの美味し
い雲の中で生きれば、2時間だけ全ての悩みごとを忘れることができる。」
※「おとゲー」2006/4/21号掲載

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