第六章 アルマ・キナンの巫女
アルマ・キナンの巫女
クリスはチシャクランを後にしてユンとユミィに連れられて彼女たちの住む
アルマ・キナンに向かった。
アルマ・キナンは結界の中にあり
村の人間の案内なしでは近づけない伝説の村だった。
クリスはアルマ・キナンの村長から「真の紋章」を破壊しようする陰謀があること、
クリスにそれを防ぐ力があることをきかされた。
夜、村では神聖な「魂送りの儀式」がおこなわれようとしていた。
そして巫女であるユンは儀式の生贄としてささげられる。
「なんて野蛮な!」
クリスは激昂した。
まだ13歳なのに...
そんなクリスにユンは
「巫女としての役割を果たせる自分は幸せです。」と静かに語った。
「炎の英雄の待つ地」へ
儀式が始まろうとしたとき、仮面の男たちが村を襲った。
ハルモニアの神官将(魔力をもつ将軍?) の制服を着ている。
青い服の女もいた。
やつらが「真の紋章」を破壊しようとしているのだ。
クリスたちは力を振り絞って戦ったが相手の力は圧倒的だ。
しかし戦いの間に儀式はおわり仮面の男たちは去っていった。
自分の父親の行方も、「真の紋章」破壊の陰謀を防ぐカギも
伝説の炎の英雄がにぎっている。
アルマ・キナンを旅立ったクリスは村で伝え聞いた
「炎の英雄が待つ地」へ向かうのだった
継承者たち
「炎の英雄の待つ地」でサナがクリスを待っていた。
そしてヒューゴとゲドも。
「私は炎の英雄の妻でした。」サナは言った。
「あなたがたは炎の英雄の継承者の候補として選ばれたのです。」
様々なシーンがクリスの脳裏をよぎった。
凱旋バレード、休戦協定、カラヤクランの炎上、
そしてアルマキナンの巫女ユンの死...
クリスは「炎の英雄」を継ぐ決心をした。
そのとき仮面の神官将、ルックと青い服の女、セラと
黒い服の男、ユーバ−が結界の破れをついて侵入してきた。
そして圧倒的な力を振るいクリスから「真の炎の紋章」を奪おうとした。
突然「真の炎の紋章」から炎がたちあがった。
「炎の英雄の幻影」のようだった。
ルックたちは奪取をあきらめひきあげていった。
(続く)

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