中国の胡錦涛体制が強化され、貧民の革命でも起きない限り後5年は共産党と胡主席の独裁体制は続くと思われるが、もう一方の相棒ロシアの独裁者プーチン大統領の今後の動きも気になる。来年5月に2期8年の任期を終えるが与党「統一ロシア」の茶坊主達は12月に行われる下院選挙の党候補者名簿のトップにプーチンを据え、大統領の任期終了と同時に首相に就任するよう要請し、本人もこれを現実的だと了承した。
既にプーチンは首相交代を指示し、新首相には無名で高齢のズプコフ氏を選んだ。多分プーチンは大統領の後継者に御しやすいズプコフ氏を指名し、自らは首相になって実権を握りこれまでと同じようにロシア政治を皇帝の様に牛耳る心算だろう。
ロシア憲法は大統領の連続三戦を禁じているし、これを改正する意図は無いと再三明言してきたから今更出来ないだろう。但し下院選で与党が三分の二を取れば大統領権限を首相に委譲するという憲法改正が可能になる。プーチンの深謀遠慮はどうやらそこまで考えているらしい。胡錦濤とプーチンの蜜月時代が続き、独裁コンビの相棒同士で国連安保理を無力化するのが世界平和に対する最大の脅威である。
ドストエフスキーやトルストイガ嘆いた様にロシアの大衆の民度の低さにはがっかりする。ロシア王朝時代の昔から常に皇帝が君臨して大衆を飼い馴らして来た。折角マルクス、レーニン思想の下でロシア革命を成功させ共産主義国家を築きながら、共産とは名ばかりで党幹部や国有企業幹部をのさばらせて搾取され、スターリンを始め常に独裁者に牛耳られてきた。ゴルバチョフに続くエリツインの改革でやっと民主主義と市場主義が根付くかと思ったのにまたまた官僚プーチンの独裁が始まった。プーチン政権下で確かにロシアは経済が発展してロシア人は豊かになった。然し偶々エネルギー資源取り分け天然ガスや原油価格が急騰しただけであって必ずしもプーチンの功績ではない。
プーチンはKGB出身だけあって人権軽視が身に染み付いている。チェチェン人に対する弾圧や殺戮も目に余る暴挙である。ロシア政府の暗部を知る亡命者や外国のマスコミスタッフを次々毒殺したのもプーチンが関与した可能性が高い。イラン、北朝鮮、ミャンマー、などのならず者国家を中国ともども応援している。プーチンの政策のお陰で今や国際社会のロシアに対する信用は大きく失墜した。ロシア国民は他国の信用より自分達の目先の暮らしの方がずっと大切だということであろう。人間そこまで落ちぶれたくないものである。汎スラブ民族の大国主義を標榜するなら、腐っても鯛だから民族の誇りだけは忘れないで欲しい。ロシア公安当局は中国のそれと違って私のブログに干渉しないと信じている。その点まだ中国より増しである。

0